ピッチとは?短い時間で多くの人を惹き付けるためのポイントを解説

最終更新日 : 2020-01-23 Box

仕事上でピッチという言葉を耳にして、何の意味だろうと疑問に思った人も多いのではないでしょうか。ITなど目まぐるしく変わる業界では、新しい言葉がどんどん誕生しています。

ピッチはビジネスシーンでよく使われる言葉ですので、意味や使い方について知識を深めておくに越したことはありません。ここではピッチについて詳しく説明します。

ピッチとは?

ビジネス業界で使われる場合、短めのプレゼンテーションを意味します。言葉が使われるようになったのは最近のことで、シリコンバレーが発祥の地と言われています。本来ピッチは投げるという意味があり、野球選手がボールを投げるといった表現などに使われます。

物を投げる他に、言葉を投げるという意味もあり、安売り・セールなど、思わず客が振り向くような言葉もピッチです。このことから、ビジネス業界においてピッチは短期間で相手の興味を抱かせる手段という意味を持つようになりました。

ピッチとプレゼンの違いとは?

プレゼン(プレゼンテーション)は、通常資料やパワーポイントを使って関係者にプロジェクトを説明したり、新しい商品について、時間をかけて解説します。

プレゼンテーションが既製の商品や計画について説明するのに対し、ピッチは、商品ができあがる前の段階、つまり商品を作るためのアイデアを提案する場です。

物やサービスを現実にするための提案をする場ですから、商品やサービスのアイデアだけでなく、資金調達の目的としてもピッチが使われることがあります。
投資家や出資者などに提案し、実現に必要な資金を募る時などがそうです。

ピッチの質をあげるには?

多くの人を惹きつけるには、魅力的なビジネスモデルや商品が必要です。ですがそのビジネスモデルがいかに魅力的かを相手にうまく伝えなければ、共感が得られにくく、実現が遠のいてしまいます。

短期間で相手の興味をひき、アイデアを受け入れてもらうためには、ピッチの質がとても重要になりますので、話す内容を工夫する必要があります。専門用語をなるべく使わず、わかりやすく説明したり、相手に簡潔に説明することが基本になりますが、ピッチの質を上げるポイントをいくつかご紹介します。

(1)相手の心に刺さる構成

ピッチは、限られた時間の中で相手を納得させる必要があるということを、忘れないようにしましょう。通常ピッチの所要時間は、数分と言われています。時間が限られていますので、相手にできるだけ簡潔に、わかりやすく伝える話の構成が必要になってきます。

ただ伝えるだけでは興味が得られない場合もありますので、相手の心に突き刺さる構成が理想的です。

主なピッチの構成は、解決しようとしている問題について説明し、問題を解決するために必要なサービスの内容、サービスが対象としている市場の規模、サービスの実施方法や実施する人(またはチーム)、今後の展開です。

(2)伝えるように読むこと

情熱のこもった話し方は、話のペースも抑揚も、相手を釘付けにするような強力な力を持っています。現行をただ読むのではなく、話を伝える時は必ずどうしても伝えたいという情熱を込めることが大切です。

間違えても、緊張しても構いません。それよりも大切なのは、伝えようという気持ちです。相手の目をしっかりと見て、話すようにしましょう。

(3)飽きさせないようにこころがける

質の良いピッチは、初めから終わりまで相手を退屈させないという特徴があります。時々ジョークを織り交ぜ、伝えるところは伝える、というふうに、相手を飽きさせない工夫を盛り込むことが大切です。

初めから気の利いたジョークを盛り込もうと意気込むと、流れを見失ってしまうことがありますので、ピッチの基本に慣れてきたら徐々に入れていくようにしましょう。

飽きさせない工夫や、ジョークを入れるタイミングなどを学ぶには、評判の高いピッチが参考になります。

(4)課題共有の接点を作り出すこと

例えばクライアントに何か提案するためのプレゼンテーションを行う場合、事前に情報収集をします。

クライアントが求めていること、改善したい問題点について事前にヒアリングを行い、必要であればデータを収集して課題を明確にしていきます。プレゼンテーションをする時点で、クライアントと説明する側は同じ課題を共有した状態で始めることができます。

ピッチの場合、この課題共有の接点がない状態から始まります。すでに対象となる人は決まっていますが、その人とは課題が共有されていません。なのでピッチの内容は、課題共有の接点を作り出すことが求められます。

課題共有の接点を作り出すと言うと、難しく聞こえるかも知れません。課題の共有は、問題提起のような位置付けで、ピッチがうまくいくかどうかはこの時点で決まります。

課題共有の接点を作り出すことに成功すると、その後に展開する解決策や新しいアイデアに対しての共感が得られる可能性が高くなります。

まとめ

ビジネス業界で使われるピッチには、短時間でアイデアを相手に投げかけるという意味があります。プレゼンテーションに似ている部分もありますが、内容は異なっていて、物やサービスが誕生する前のアイデアを提案するのがピッチの目的です。

そのためにはピッチの質を上げる必要がありますが、大事なポイントを抑えながら、工夫していくことが重要になります。初めは上手く行かないかも知れませんが、繰り返していくうちに、ピッチの質も向上していくでしょう。

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