LPO(ランディングページ最適化)とは?コンバージョンを改善する手順も解説

最終更新日 : 2020-01-30 Box

現在、WebマーケティングにおいてLPO(ランディングページ最適化)は必要不可欠な施策と言っても過言ではありません。しかし、耳にしたことはあるものの、LPOとは何かが分からない人も少なくないでしょう。

そこで、ここではLPOの概要とともに、実施手順について解説していきます。

LPとは?

LP(ランディングページ)とは、検索結果やWeb広告などをクリックしてユーザーが最初にアクセスするページのことを指します。広義には、Webサイトの中でユーザーが最初にアクセスしたページは全てLPとなりますが、WebマーケティングにおけるLPとは、検索結果やWeb広告などから流入したユーザーを注文や資料請求、お問い合わせなどのCV(コンバージョン)へと誘導するためのページのことを指します。

多くの場合、LPは縦長のレイアウトで、画像やイラストが多く、他のページのリンクは最小限に留められているのが特徴です。このような特徴のページを作ることで、効率よくユーザーをCVへと誘導できることから、現在は売上向上や見込み客の獲得などを目的に多くの企業がLPを作成しています。

LPOとは?

LPO(Landing Page Optimization)とは、日本語ではランディングページ最適化と呼ばる施策で、ユーザーを効率的にCVへと導けるようにLPを改善することです。例えば、制作したLPがユーザーが思っていた内容と異なっていたり、デザインやレイアウトが見にくかったりした場合、ユーザーはすぐにページを離脱してしまうでしょう。

どれだけLPにアクセスするユーザーが多くても、直帰率が高ければ、思ったようにCVへとつなげることはできません。しかし、LPOを実施することで、LPにアクセスしたユーザーの直帰率を改善できれば、CVR(コンバージョン率)の向上にもつながります。LPを制作したにもかかわらず、思ったようなCVRが達成できていない場合はLPOを検討すべきでしょう。

LPOとSEOの関係性

ユーザーの離脱率を改善してCVRを向上させることが目的となるLPOですが、この施策と混同されやすいのがSEO(Search Engine Optimization)です。SEOとは検索エンジン最適化と呼ばれる施策で、検索エンジンにおける検索結果の上位表示を目的にサイトを改善することを指します。

これらの違いを大まかに述べるとしたら、SEOがサイトへのアクセス数を増やすために行われる施策で、LPOがアクセスしたユーザーを離脱させることなくCVへと導くために行われる施策となります。ただし、LPOとSEOはどちらもCV数を増加させるという目的は同じです。

仮にどれだけLPOに注力してユーザーの直帰率を改善したとしても、そもそものアクセス数が増えなければCV数の増加は期待できません。そのため、LPOとSEOはどちらも欠かせない施策であり、同時並行して行う必要があります。

LPOを行う手順

ここまではLPOの概要について紹介してきましたが、実施するには何から始めれば良いのか分からないという方も多いかと思います。そこで、ここからはLPOを行う手順を3つのステップに分けて解説していくので、ひとつずつ確認していきましょう。

(1)問題点を洗い出す

LPOを実施する上で初めに行うステップは、現状のLPが抱えている問題点を洗い出すことです。このステップでは、Googleから無料で提供されているGoogle Analyticsなどのツールによってアクセス解析して、その結果を分析していきます。

LPOの実施を検討しているLPと、良い結果が得られているLPに対してアクセス解析して、その結果を比較することで分析を進めていきますが、ここで大切になるのがLPOによって最適化したい指標に絞って比較することです。アクセス解析ツールでは様々なデータが得られますが、比較する指標はCVR・直帰率・CTR(クリック率)・滞在時間・離脱率などに絞って行うのが一般的です。

これらの指標に注目して複数のLPとの比較を行っていけば、自ずと現状の問題点が浮き彫りになるでしょう。また、自社のLPと比較するだけでなく、他社のLPを研究することも有効です。

(2)仮説を立てる

問題点の洗い出しが完了したら、次に問題の原因となっている要素が何なのかという仮説を立てていきます。

問題点によって様々な仮説が考えられますが、注目すべき要素としては、キャッチコピーや文章、写真などが適切な内容であるか、ボタンの色や配置が分かりにくくないか、入力フォームの利便性が悪くないか、といったものが挙げられます。

例えば、直帰率が高いことが問題である場合は、ユーザーが求める情報を提供できていない、申し込みボタンが見つけにくい位置に配置されている、LPの読み込み時間が長すぎるといった仮説が考えられるでしょう。

また、ヒートマップツールを活用するのも効果的です。ヒートマップツールは、ユーザーがページのどこに注目したのかや、どこをクリックしたのか、どこまでページをスクロールしたのかといった情報を可視化してくれるため、問題の原因が何なのかを探るのに役立つはずです。

(3)改善策を考えて検証する

最後のステップでは、仮説を基に問題点を解決するための改善策を考え、その検証を行っていきます。例えば、ユーザーが求める情報を提供できていないことが問題という仮説を立てた場合は、ユーザーニーズと合致したキャッチフレーズや写真を使用するという改善策が考えられます。

そして、その改善策を実施していきますが、実施しただけで終わりにしてはいけません。改善策の基となった仮説は必ずしも正しいとは限らないため、必ず検証を行って改善策によって得られた効果を確かめることが大切です。

改善策を検証する方法としては、2つのパターンのLPを用意して効果的なのはどちらなのかを検証するABテストという手法が使用されるケースが多いです。そして、実施した改善策の中で最も効果が得られた改善策を残して、これを何度も繰り返していくことで、より良いLPを実現していきます。

まとめ

売上向上や見込み客の獲得が期待できるLP(ランディングページ)をより良く改善するLPO(ランディングページ最適化)は、今やWebマーケティングにおいて不可欠な施策と言えます。ランディングページ最適化は、問題点を洗い出し、仮説を立てて、検証を行い、改善するという手順を繰り返し行っていくことが大切です。

ランディングページ最適化は、ユーザーの直帰率を低下させたり、CVR(コンバージョン率)を向上させたりすることが期待できる施策なので、実施していないのであれば是非試してみることをおすすめします。

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