DaaSとは?VDIとの違いや代表的なサービスを解説

最終更新日 : 2020-03-05 Box

現代ではITのシステムがビジネスに運用されており、さまざまなシステムが開発されています。今回は、その中でもソフトウェアのダウンロードを必要としないクラウドサービスの一つであるDaaSについて説明します。

DaaSとは?

最近さまざまなビジネスシーンで活用される機会も増えているDaaSですが、そもそも何を指す言葉なのかわからないという方も多いでしょう。Desktop as a Serviceの略語で、似たような言葉としてSaaSというものもあります。

SaaSはクラウド上に存在するソフトウェアをインストールすることなく利用できるサービスのことを言いますが、DaaSの場合はソフトウェアではなく、デスクトップをクライアント端末から操作することができるようにしたサービスです。

通常であれば使いたいソフトはダウンロード後インストールすることで使用することになりますが、この場合はデスクトップごとクラウド上に存在しており、クライアント端末はその画面を見てキーボードやマウスを使用して操作するだけで、普段使用しているパソコンと同じように操作することができます。

このサービスは特定企業内だけで使用できるプライベートクラウド、共有環境のクラウド上に存在するパブリッククラウドなど、複数の形態が存在しています。

DaaSの動かし方

DaaSをどのような過程で動かすことができるのが、気になるという方も少なくありません。このサービスは主に一定期間料金を使用することで自由に使用することができるサブスクリプションサービス、もしくは複数の顧客企業で共有するマルチテナントの形式で提供されています。

一般的にパソコンを利用してデスクトップで作業をする場合、データをクラウド上にバックアップしたり、セキュリティを施すことは自身でやらなければなりませんが、DaaSの場合は違います。

基本的に利用している顧客がそれらの管理を行うことはなく、そのクラウドサービスを提供しているプロバイダが管理するため、管理する人材を用意することが難しい企業などに適しているサービスです。

VDIとDaaSの違い

DaaSとよく同じものだと認識されてしまいがちなデスクトップ仮想化のクラウドサービスとして、VDIというものが存在します。両者はよく似ていて、クライアント端末からクラウド上でデスクトップを操作できるようにするという点では、全く同じサービスだと言っても過言ではありません。

また、DaaSも一部ではVDIのシステムを応用しているため、実際に目的や用途は同じです。では何が違うのかというと、クライアント端末で使用するデスクトップ環境がどのクラウドに存在しているか、どこからその環境が提供されているのかという、2つの点に違いが存在します。

まずVDIの場合、クラウド上のデスクトップを利用するクライアント端末が自社にあり、そのクラウド上のデスクトップ環境を提供するのも全て自社内で完結しているのが特徴です。

一方、DaaSの場合はクライアント端末が自社にあるとすれば、クラウド上に存在しているデスクトップ環境を提供しているのが自社ではなく、外部のサービス提供者なので、その点で見分けるのが良いでしょう。

VDIとDaaSとそれぞれの特徴

DaaSとVDIのそれぞれに共通している特徴として、クラウド上のデスクトップ環境を提供しているという点があります。それぞれの違いは、ただ誰が提供しているのかという点だけなので、デスクトップ仮想化をするのが目的ならどちらを導入しても違いはありません。

DaaSの特徴

DaaSの特徴として、初期投資を削減することができるという点が挙げ得られます。VDIの場合、自社内でデスクトップ環境があるクラウドを維持するためのサーバーなどを用意する必要があり、またインフラなども作らなければならないので、場合によっては高い導入コストがかかってしまうというデメリットが存在します。

DaaSであれば、用意するべきクラウドを管理するサーバーやインフラなど、必要なものはすべてサービス提供者が用意しているため、それらを導入するコストを削減することが可能です。また、利用するユーザーの条件などに対しても、比較的簡単に対応することができるため、VDIにはないメリットが多く備わっているサービスといえます。

VDIの特徴

VDIの特徴として、やはり挙げられるのが自社内で自由にカスタマイズしていけるという点です。これはVDIのデメリットでもありますが、デスクトップ環境をクラウド上に置くためのサーバーはもちろん、それらを動かすインフラなどをすべて自社内で用意するという必要があります。

言い換えてしまえば、自分たちでVDIのシステムを作り上げるため、可能な範囲で社内のクライアント端末やニーズに合わせた最適なVDI環境を作り上げることが可能です。また、管理方法も独自の運用ができます。

パブリッククラウドとして外部の企業と連携を取ることはもちろん、プライベートクラウドとして大切なデータの一括化に利用するなど、その運用方法の柔軟性は魅力的な点といえるでしょう。

代表的なDaaSサービス

これまでDaaSがどのようなサービスなのかについて説明しましたが、実際にはどのようなところが提供しているのか、気になるという方も少なくないでしょう。ここからは、DaaSを提供している代表的な企業を紹介します。

(1)Amazon

大手通販サイトとして非常に知名度の高いAmazonも、実はDaaSサービスを提供しています。Amazon Web Service、略してAWSというクラウドサービスを以前から提供していますが、提供しているクラウド上にデスクトップ環境であるVDIを作り上げて提供しているサービスが、Amazon WorkSpacesというサービスです。

提供されているデスクトップのOSは、Windows7、Windows10に加えてAmazon独自のOSであるAmazon Linux2のデスクトップの3つを利用することができます。

(2)VMware Horizon

WindowsシリーズのOSを開発、販売していることで有名なMicrosoft社も、DaaSサービスを提供しています。Microsoft社が提供しているAzureサーバーというサーバー上に、Windows7やWindows10などのWindowsシリーズのデスクトップOSを構築することができる他、Windows Server2012以降のMicrosoft社が過去に開発したサーバー用OSを構築することも可能なため、Windows以外のデスクトップには抵抗があるという企業におすすめできるDaaSです。

(3)ソフトバンク

意外に思われる方も多いかもしれませんが、日本のキャリアショップからもDaaSを提供している企業が存在します。特徴的なコマーシャルや多くの回線プランを提供していることでも知られている、携帯キャリアショップのソフトバンクです。ソフトバンクはDaaSを提供するにあたって、クライアント端末を重視しています。

通常であればVDIを利用するのはパソコンであることも多いですが、ソフトバンクではiPadなどをクライアント端末にすることが可能です。また、利用中のパソコン端末をシンクライアント化して仮想デスクトップを利用することもできます。

まとめ

DaaSは、現代でもさまざまな企業で利用されているサービスの一つです。VDIとはクラウド上でデスクトップを構築するという点では同じですが、サーバーは誰が管理してインフラは誰が作るのかという点に違いがあります。

DaaSを利用する際のメリットとして、初期投資にあまりコストをかける必要がないという点が挙げられます。サーバーを自分たちで運用する必要もなく、インフラもサービス提供者が用意したものを使うため、コストがあまりかかりません。

DaaSを提供している企業も、日本でも有名な大手企業が非常に多いので、安心して導入することができるのも魅力です。コストを抑えたい、デスクトップをクラウド化したいという企業は導入してみるのも良いでしょう。

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