DMCAとは?その意味と悪用の防ぎ方

最終更新日 : 2020-03-04 Box

ここでは、ウェブサイトを作成・管理している人であれば知っておきたいDMCAについて紹介します。ウェブ上のデジタルコンテンツも書籍や音楽などと同じく立派な著作物であり、著作権があるというのが基本になっています。

DMCAとは?

DMCAとはDigital Millennium Copyright Actの頭文字を取ったもので、アメリカで施行されている法律です。日本語ではデジタルミレニアム著作権法と呼ばれています。

この法律により、自分のウェブサイトが無断で他人に盗用されたような場合、プロバイダーに対して盗用サイトの削除要請を行うことができるようになりました。法律施行以前は、もしそのような盗用があっても相手方と直接交渉する必要があり、プロバイダーに削除を申し立てても取り合ってもらえる保証はありませんでした。

ですが、この法律はそのような盗用サイトに対してプロバイダーに管理責任が求められることになっています。

もちろんアメリカで施行されている法律ですから日本では直接的な適用はありませんが、プロバイダーがアメリカにある会社であれば日本語のサイトも対象に含まれますし、また日本国内の企業であってもDMCAが事実上のスタンダードとなっています。

DMCAが悪用されたら?

このように、本来は盗用している悪質なサイトに対するペナルティのための法律ですが、逆手に取ってDMCAを悪用しようとするケースもいくつも発生しています。

つまり、別に盗用されている訳でも何でもないのに、単に自分にとって都合の悪い内容が含まれている他のサイトとか、ライバル会社のウェブサイトなどについて、そのサイトは自分の著作権を侵害しているといわば虚偽の申し立てをプロバイダーに行い、無理やりに削除させてしまおうとする試みです。

明らかに悪用ですが、もしこのような悪用が行われると、本当は何も著作権侵害などしていないのに著作権侵害と見なされてしまう可能性があります。

この法律はあくまでもプロバイダーの管理責任を規定するものであって、現に著作権を侵害した人を直ちに処罰するような規定が含まれているわけではありませんが、侵害の内容や程度によっては、一般的な著作権違反として罪に問われてしまう可能性もあるということになります。

悪用された時の影響範囲は?

このような悪用が行われると、自分に何の非もないのに結果的にはウェブサイトが検索結果に表示されなくなったり、あるいは著作権の侵害だと訴えられた動画や画像などのコンテンツが表示されなくなったりする可能性があります。

これは大きな問題でしょう。ウェブサイト上でマーケティング活動を行っている場合は、検索エンジンによる検索結果に表示されなくなるのは致命的とも言えるダメージになってしまいます。

そんなことが起こっては新規顧客の獲得はほぼ全く望めない状況に陥りますし、既にサイトをしっかりとブックマークしてくれている既存顧客に対しても検索結果を見た際に与える不安は小さくなく、顧客離れを招くことは確実でしょう。

あるいは、別にマーケティング活動など行っておらず単に趣味のために運用しているサイトなどであっても、検索結果への表示はともかくとしてもコンテンツの一部が突然表示されなくなったりするのは無視できる問題であるはずがありません。

DMCAの悪用の防ぎ方

言うまでもなくこのような悪用が野放しになって良いはずがなく、プロバイダー側の対応もさることながら自衛も必要ですし、またそれは可能です。というのも、もし自分のウェブサイトが何らかの著作権を侵害しているとの申し出があった場合には必ず通知が来ることになっているからです。

多くの場合、何の前触れもなくある日突然そのような通知がプロバイダーから来ることになりますので、迷惑メールや詐欺サイトの類ではないかと無視したりするようなことがないよう、DMCAというものがあるというのをしっかりと頭に入れておきましょう。

そして、通知に対してはきちんと異議申し立てをすることです。これによって検索結果に表示されなくなるとかコンテンツが表示されなくなるといった被害を防ぐことが可能です。

なお、DMCAの悪用を防ぐという観点とは少し異なりますが、著作権は意図的にでなくてもうっかり侵害してしまう可能性がありますから、それに対する注意は必要です。

削除されると検索結果は?

削除されると検索結果は表示されなくなるとさきほど書きましたが、厳密には、単に表示されなくなるだけではなく、削除された検索結果がある旨のみが検索結果の最下段に表示されることになっています。インターネットでいろいろな検索を行っている人の中には、そう言われればと思い当たる人もいるかもしれません。

文言はプロバイダーによっても多少異なりますが、法律あるいは法的な手続きに基づいて、当該ページの検索結果から何件の検索結果が削除されたというようなことが書かれるようになっています。

そして、この件に関してさらなる情報が欲しい場合の問い合わせ先についても併せて書かれます。

ただし、書かれるのはあくまで結果から削除されたウェブサイトの件数とか問い合わせ先のみであって、実際のサイト名が書かれることはありませんし、ここでの問い合わせ先とはプロバイダー自身かその委託先であって、当該ウェブサイトの管理者や作成者のことではありません。

悪用した際のリスク

ここまではDMCAを悪用された際のリスクやその防ぎ方について説明してきましたが、逆に悪用するとどんなリスクがあるのでしょうか。もちろんこんなことを意図的に行うのは論外ですが、知識としてはあってもよいでしょう。

もしこんな悪用を行うと、例えば威力業務妨害とか名誉棄損などの罪に問われる可能性があります。

ライバル会社のサイトをDMCA侵害と偽って通告するとか、自分の会社が起こした不祥事を厳しく取り上げている個人のサイトを単に目障りで気に食わないからといった理由で削除要請をしたりすると、それこそ今の時代ではDMCAの悪用だと槍玉に上げられてネット上で炎上状態になる可能性もあり、間違いなく自社にとって大きなダメージでしょう。

これもリスクと言えます。いずれにせよ、常識的に考えても虚偽の通告が良いことであるはずがなく、ここに書いた以外にもあらゆるリスクが潜んでいる可能性もありますから、間違ってもやろうなどと思ってはいけません。

DMCAまとめ

ここまでDMCAについて説明してきました。DMCAはウェブサイト上の著作権を守るための法律であり、もし侵害があればプロバイダーに削除要請を行うことができます。

一方で著作権侵害だと訴えられた側は反論の機会があります。今やインターネット上のウェブサイトが持つ発信力の大きさは無視できません。

うっかりして自分が他人の著作権を侵害してしまうことがないよう注意するとともに、もし他人のサイトが自分の著作権を侵害していることに気付いた場合は泣き寝入りする必要はないということを覚えておきましょう。

また世の中には悪意を持つ人が一定数いることも事実です。いわれのない汚名を着せられることのないよう、身に覚えのない訴えにはきちんと反論できるようにしておくことも重要です。

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