ビジネスにも活用できるゲーミフィケーションとは?メリットや分類方法を解説

ビジネスにも活用できるゲーミフィケーションとは?メリットや分類方法を解説

一昔前には、ゲームと言うと子供のおもちゃのイメージが強かったですが、今では、大人から子供まで幅広い年代が楽しむものに変化してきています。

ある調査によると一週間にゲームをする頻度は、毎日行う人が7割近くを占めており、いかにゲームが浸透しているかがわかります。そのことを裏付けるように、通勤電車の中でゲームに熱中している人が増えました。そして最近では、ゲームの良さを生かした「ゲーミフィケーション」という概念を用いた取り組みが増えてきているようです。

では、ゲーミフィケーションとはどんなものなのでしょうか。また、ゲーミフィケーションはなぜ注目を集めているのか。さらには、メリットとデメリットに触れ、どのように使用されているか、成功事例を含めて記載します。

ゲーミフィケーションとは

ゲーミフィケーションとは、ゲームに使われている構造や要素を、ゲームとは別の分野で活用することです。一般的にゲームは、遊びや競争を通して、人を楽しませたり熱中させたりすることができます。

このような独特な仕組みや考え方を、他の分野のユーザーとのコミュニケーションに生かす手法が、ゲーミフィケーションです。実はゲーミフィケーションは、2011年あたりから用いられてきたことからもわかるように、全く新しい概念ではなく、2011年にアメリカ大手の調査会社がこの概念を発表することで注目され、多くのグローバル企業を中心に用いられてきました。

このようにゲーミフィケーションは、ゲームの要素を活用する仕組みであって、この仕組みを使うことで、顧客に継続してビジネス展開するための方法となっています。

ゲーミフィケーションが注目される要因

では以前に登場したゲーミフィケーションの概念が、いまさらに注目される要因となっているのはなぜでしょうか。一つに、インターネットの普及が進んだことにあります。

総務省の調査によると、2015年末の時点でのインターネットの利用者は80パーセントを超え、スマートフォンの利用は全世帯の70パーセント以上となっていることから、人はいつでもどこでもインターネットを活用できる環境を持つことができていると言えるでしょう。

そのことによりインターネット上に流れる情報量も格段に多くなりました。いわば「情報過多」とも言える状態になり、ユーザーはたくさんの情報を得ても、興味を持つ特定の情報にしか目を留めない状態になっています。そのため、興味を持たせる仕組みとして、ゲーミフィケーションが注目を浴びています。

ゲーミフィケーションのメリットと成功例

注目度が高くなっているゲーミフィケーションですが、具体的にはどんなメリットがあるのでしょうか。まず、目的やゴール設定を明確にできるため、仕事の達成感や何のためにその作業が必要なのかがわかり、意欲的に取り組みやすくなります。また、スケジュールや工程マップを提示することができるので、全体を把握して作業にあたれますし、目的意識を持って取り組むことができます。

加えて、達成した場合は報酬が得られる仕組みで、やる気をアップできます。では、成功例としてどのようなものがあるのでしょうか。

まずは、受験予備校でこの仕組みを使って志望校の合格率を上げるところが出てきています。学習段階を55段階に分け、すべてクリアすれば志望校に合格できるという明快さで受講者を増やしました。

また、課題をクリアするごとにシールをくれる仕組みとして、モチベーションを維持できるようにしました。またよく用いられる別の例は、ポイント制度です。一清涼飲料メーカーは、スマートフォンの万歩計機能と連動したポイントを設定し、ポイントが貯まれば飲み物を得られる仕組みとすることで、自社製品の販売数を上げています。

ゲーミフィケーションのデメリットやリスク

成功例が多いゲーミフィケーションですが、デメリットもあります。ゲームを例にとってみると、売り出されているゲームには面白いものとおもしろくないものがあり、おもしろくないゲームは最後までやろうという意欲が失せてしまいます。同じように、ゲーミフィケーションもおもしろさや興味深さを感じることができない内容ですと、行わなければならない作業への集中力が欠けること場合があります。

加えて、モチベーションを上げることができないので、効果的に仕事を終えられない危険性があります。また、モチベーションがある人たちを対象にした講座などでは、すでに目的意識や達成する効果的な方法がわかっている人が多いため、ゲームの要素を組み込むことでかえって内容が複雑になり、意欲を阻害してしまうことも考えられます。

ゲーミフィケーションの本来の目的は、ゲームの良さを取り入れることで意欲を高め、楽しみながら利用できる点にあります。ですから、対象となる人の特性を理解せずにゲームの要素を取り入れると、かえってリスクとなってしまうので注意が必要です。

バートル分類法

多くの企業ではゲーミフィケーションを活用して、コミュニケーションに役立てています。それと共に、現実の環境で人がどんな願いを持っているかを明らかにできるバートル分類法も活用されています。バートル分類法は心理学的な簡易テストで、ゲームを行うプレーヤーを4つのタイプに分けることができます。まず一つは、達成者タイプです。

達成者タイプの人は、ゲームの要素すべてをクリアしたり、進捗状況を把握したい願望がある人で、約10パーセントの人がこのタイプです。二つ目のタイプは探索者で、人と競うよりはゲームそのものを楽しみ、自分だけが発見したお宝の要素などを喜ぶ人で、全プレイヤーの10パーセントほどです。

一番パーセンテージが高いのは社交家タイプの人で、7割から8割を占めます。他のプレーヤーとの協調関係を楽しむタイプで、協力して何かを達成することを楽しみます。一番少ないのが、キラータイプです。

ポイントを稼いだり、ランキングの上位を目指すことに楽しみを覚えるタイプで、1パーセントほどです。このようなタイプ分けをすることで、顧客や従業員の特性や効果的なアプローチの方法を理解できるメリットがあります。

ゲーミフィケーションの事例

ゲーミフィケーションは多くの企業で大なり小なり使われており、成功事例が多い手法です。その中でも有名な成功事例の一つは、世界的に有名な清涼飲料メーカーの取り組みです。

通常、自動販売機と言うと飲み物を買うだけのマシンですが、こちらのメーカーでは、全国の自動販売機をユニークなキャラクターとして、ユーザーは自分のお気に入りのキャラクターをカスタマイズできるという仕組みを作りました。

一見、無機質な自動販売機と友達になれる仕組みを作り、継続してアクセスすることで他では得られない缶バッジなどの特典が得られるようにしたことでリピーターが増えることにつなげられたようです。

さらに世界で展開するスポーツ用品メーカーでは、ユーザーが自社のアプリに登録することで、運動量を可視化して提供したり、カロリーの削減目標を設定してどれほど達成できているかがわかるような仕組みを作りました。

さらに、成果を同じアプリに登録している人と比較することによって、モチベーションにつなげるように工夫しています。そして、アプリを効果的に使うためのグッズ販売にもつなげることができています。

ゲーミフィケーションまとめ

ゲーミフィケーションは、ゲームで使われている独特な要素を別の分野で活用することで、コミュニケーションや仕事の効率化などに結びつける手法です。ゲーミフィケーションは2011年前後に使い始められた手法で、目新しいものではありませんが、インターネットの普及で情報があふれ、ユーザーの目に留まる価値ある情報とするために再び注目されてきた手法です。

ゲーミフィケーションのメリットは、受け手の心をつかんでモチベーションを維持させることにありますが、面白くないストーリーだとユーザーの心をつかむことができずに失敗に終わることがあるので注意が必要です。また、人の心理を理解する上で役立つバートル分類法を使うことで、顧客や従業員の特性を知り、より効果的なアプローチにつなげることができます。

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