出張の管理や経費コストを削減してくれるBTM(出張管理システム)を選ぶポイントとおすすめ7選

最終更新日 : 2020-06-25 Box

出張に伴う業務は多岐にわたりますが、その業務を効率化できれば本来の業務に集中できるようになるため、生産性の向上につながります。しかし、日本国内では出張業務に問題を抱えている企業が多いのが実情です。

そこで、近年は出張業務の見直しに取り組む企業が増加していますが、それに伴って注目を集めているのがBTM(出張管理システム)です。

BTMを導入すると、出張業務の効率化を図ることができますが、そもそもBTMとはどのようなシステムなのか分からないという方も少なくないかと思います。ここでは、そもそもBTMとはどのようなシステムで、なぜ導入する必要があるのかといった基礎知識に加えて、システム選定のポイントとおすすめのBTMを7つ紹介していきます。

 

BTM(出張管理システム)とは

BTM(出張管理システム)とは、Business Travel Managementの略で、出張に関連する様々な業務を一元管理するシステムのことを指します。例えば、航空券や新幹線、宿泊施設の検索や予約をひとつのシステム内で行うことができます。加えて、出張者情報の管理や、経費の申請と承認も同一システムで行えるため、BTMを導入することで出張に伴う業務の効率化が可能です。

さらに、旅行会社が提供しているBTMの中には、経費をまとめて企業に請求する形で利用できるものもあり、このようなシステムを導入すると出張者が費用を立替える必要がなくなります。その結果、経理担当者はシステムの運用会社からの請求を処理するだけで済むことになるため、経理業務の効率化につながります。

 

BTM(出張管理システム)が必要な理由

BTM(出張管理システム)を導入すると、多岐にわたる出張業務が効率化されるため、出張で発生する手間とコストを大幅に抑えることが可能となりますが、現在日本国内ではBTMが普及しているとは言えない状況です。しかし、近年は多くの企業が出張業務の見直しを積極的に行っており、それに伴ってBTMの注目度は高まりを見せています。

その背景には、多くの企業で出張に関する規定が細かく定められていないことや、従業員が規定を理解していない、もしくは理解していても規定を守っていないといった問題があります。これらの問題により発生するのが無駄な経費ですが、その無駄をなくすための手段として期待されているのがBTMです。

また、BTMで出張者を管理することで、万が一の災害の際でも安否確認が容易になるというメリットあります。

 

BTM(出張管理システム)を比較するポイント

BTM(出張管理システム)は様々な企業から提供されているため、自社に合ったシステムを導入するためには、各システムの比較ポイントを押さえておくことが重要です。

まずは、経費の一括請求支払いができるかが重要なポイントとなります。出張者が費用の立替えを行うと煩雑な清算業務が必要となりますが、後からシステム提供会社に一括で支払うことができれば精算業務をカットできるので大幅なコスト削減につながります。

また、海外出張が多い企業は、海外出張に対応したシステムを選ぶ必要がありますし、海外出張が多いのであれば従業員の安否確認ができるかも重要ポイントです。

さらに、管理者や従業員などのニーズを調査し、そのニーズを満たすと思われるシステムを選定しましょう。加えて、利用者が使いやすいシステムなのかを確認しておくことも忘れてはいけません。

そして、最後に初期費用や月額使用料を確認し、それらのコストとBTMを導入することでカットできるコストと比較して、最終的に導入するかを判断しましょう。

おすすめのBTM(出張管理システム)

ここまでは、BTM(出張管理システム)の概要とシステム選定時の比較ポイントについて解説してきましたが、ここからは、おすすめできる7つのBTMを紹介していきます。各BTMの特徴とメリットについて記載していくので、サービス選定の参考にしてください。

じゃらんコーポレートサービス

じゃらんコーポレートサービスは、国内最大級の宿泊サイトである「じゃらんnet」を運営するリクルートグループが提供しているBTM(出張管理システム)です。

じゃらんコーポレートサービスの最大の特徴は、初期費用・ランニングコストともに無料である点で、その導入実績は18,000社以上を誇ります。また、じゃらんnetの宿泊プランが予約できるだけでなく、通常よりも費用が安い限定プランを利用できるというメリットがあります。

加えて、宿泊費用をまとめて後払いできる「法人一括決済サービス」が利用できることや、管理画面で宿泊施設名や代金などの宿泊実績を一元管理できるなどの特徴もあります。さらに、出張状況をリアルタイムで確認できるため、有事の際の安否確認も可能です。

マイナビBTM

株式会社マイナビによって提供されているマイナビBTMは、出張に関するあらゆる業務を一元管理できるBTM(出張管理システム)です。

宿泊施設・飛行機・新幹線・レンタカーなどの一括手配が最短5分で完了するという特徴があり、出張申請・承認機能により出張に関わるワークフローがシステム内で完結します。また、一括請求払いにも対応しているため、立替え精算業務をカットすることでコストの削減につながります。

加えて、従業員や部署など任意の単位で、毎月の出張費用をグラフ化することが可能なので、出張経費の正確な把握と分析も可能です。

なお、マイナビBTMは月額49,500円(税抜)から利用可能となっていますが、出張状況に応じて料金が変動するため、正確な料金を知るためには見積依頼が必要です。

 

J’sNAVI NEO(ジェイズナビネオ)

国内最大手の旅行会社であるJTBによって提供されているJ’sNAVI NEO(ジェイズナビネオ)は、導入実績600社以上、総ユーザー数85万人以上を誇るBTM(出張管理システム)です。

飛行機・新幹線・宿泊施設を一括手配できることに加えて、一括請求払いにも対応しているため経理担当者の負担を大幅に減らすことが可能です。さらに、社内規定を設定することで規定外の精算を防ぐ機能や、精算時に摘要項目を選択することで自動的に勘定科目や税区分などを紐付けできる勘定科目自動仕訳を利用することもできます。

J'sNAVI NEOの料金プランはベーシック/スイート/導入コンサルサービスの3種類から選択可能。

ベーシックで導入した場合は初期費用は0円から、月額利用料金は30,000円からとなります(1~50ユーザ/J'sNAVI NEOベーシックをご利用の場合)。
詳細な料金は、ご利用規模やオプションにより異なります。

Racco(ラッコ)

Racco(ラッコ)は、楽天トラベルによって提供されているBTM(出張管理システム)です。

出張者名や場所、費用などの出張予約データを一元管理できるBTMで、楽天トラベルによる通常プランだけでなく法人限定プランの予約も可能です。また、出張規程に合わせて予約制御する機能が備わってることに加えて、予約データをリアルタイムで確認することで有事の際の安否確認にも利用できます。

なお、Racco(ラッコ)は初期費用・月額利用料ともに無料で利用できるBTMですが、一括請求払いのTypeAと個人精算のTypeBという2つのプランから選択可能です。TypeBは国内ホテルのみ手配できるプランですが、TypeAでは国内ホテルのほかに、国内航空券・海外航空券・国内レンタカーの手配が可能です。

 

GBT NTA

GBT NTAは、BTM(出張管理システム)の専門会社である日本旅行・グローバルビジネストラベルによって提供されているBTMです。

世界約140カ国のネットワークを活かしたサポートを受けられるのが特徴で、災害などの非常事態があったとしてもサービスを継続的に受けることが可能となっています。また、出張手配は、経験豊富なスタッフによる手配に加えて、24時間365日対応のオンライン手配も可能です。

さらに、多種多様な出張データを収集し、一括管理することで、後々の分析に活かすこともできます。

加えて、危機管理アプリの「EXPERT CARE」を利用すれば、有事の際も出張者の情報を迅速に取得でき、スマートフォンを利用した双方向のコミュニケーションも可能となります。

 

BORDER

BORDERは、ボーダー株式会社によって提供されているBTM(出張管理システム)です。

BORDERの最大の特徴は、飛行機やホテルの手配をチャットで進めていくことで、海外出張の手配もスピーディーに行えます。飛行機やホテルの手配だけでなく、WiFi端末・送迎・通訳・レンタカーなど出張に伴うあらゆる手配に対応しているのもBORDERの特徴です。さらに、予約情報は自動的にクラウド上に集約され、可視化することで詳しい分析を行うことも可能となっています。

なお、BORDERの料金プランは変動制になっており、出張手配をするごとに1,000円/名が発生します。ただし、初期費用は無料なので、導入しやすいBTMと言えるでしょう。

Al Travel-株式会社AIトラベル

株式会社AIトラベルによって提供されているAl Travelは、出張に関する業務を一元化することでコスト削減が期待できるBTM(出張管理システム)です。

クラウド型のBTMで、最短5分で飛行機や新幹線、レンタカーなどの交通機関や宿泊施設(ホテル)の手配を一括で行えます。国内だけでなく、海外出張に必要となる航空券とホテルの手配にも対応していることに加えて、出張に伴う申請・承認フローもシステム内で完結するため、出張者と管理者双方の業務を効率化することが可能です。

さらに、あらゆる出張データを一元管理することも可能で、データを可視化することでコスト削減を図ることができるのもAl Travelの特徴となります。

BTM(出張管理システム)まとめ

あらゆる出張業務の一元管理が可能となるBTM(出張管理システム)は、煩雑な出張業務の効率化につなげることができるシステムです。また、業務の効率化だけでなく、一元管理されたデータを分析することでコスト削減を図ったり、出張者のデータを管理することで災害などの有事の際の安否確認に活用したりすることも可能です。

しかし、現在は様々な企業からBTMが提供されており、中には無料で利用できるものも少なくないため、どのシステムを導入したらよいのか迷ってしまうこともあるでしょう。

そのため、BTMの導入を検討する際は、一括請求支払いや海外出張、安否確認に対応しているのかといった比較ポイントを押さえるとともに、管理者と従業員のニーズを調査して、利用者が使いやすいシステムを選定することが大切です。

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