営業を効率化する名刺管理システムの導入メリットとおすすめ9選

最終更新日 : 2020-06-19 Box

ビジネスで交換した名刺は企業にとって貴重な財産ですが、未だに交換した名刺をそのまま管理している企業は数多く存在しています。

紙のままでの管理は個人で行うのが一般的ですが、それでは社内全体で情報を共有するのが困難ですし、枚数が増えれば増えるほど管理に費やす手間は多くなっていくため、本来の業務に集中できないという悩みにつながる恐れがあります。

このような問題を解決するのに有効なのが名刺管理システムで、社内全体での情報共有を容易にしたり、管理に費やす手間と時間を大幅に削減したりすることが可能です。ここでは、名刺管理システムの概要と導入するメリットについて解説するとともに、おすすめのシステムを紹介していきます。

名刺管理システムとは

そもそも名刺管理システムとは、ビジネスで交換した名刺をデータ化して管理するシステムのことを指します。データ化すると言っても表計算ソフトに手入力していくような方法ではなく、スキャナーやスマートフォンのカメラでスキャンして、それをOCRと呼ばれる光学文字認識機能や、オペレーターによる手入力でテキスト情報にすることでデータ化します。

そして、データ化した情報をデータベース化して管理していくのが名刺管理システムの基本的な流れです。

また、データベース上の情報は簡単に検索でき、検索条件を指定することで目的の情報に簡単にアクセスできます。さらに、クラウド型のシステムであれば、パソコンだけでなくスマートフォンでの閲覧も可能なので、外出先でも目的の情報にアクセスできるという特徴もあります。

名刺管理ソフト・アプリを導入することでのメリット

現在、名刺管理システムは、パソコンにソフトをインストールする形式だけでなく、スマートフォンの普及に伴ってアプリ形式のものも数多く存在していますが、名刺管理ソフト・アプリを導入することは、企業に様々なメリットをもたらします。

例えば、前述したようにクラウド型のシステムであれば、外出先からデータベース上の情報にアクセスできるようになりますし、データベース化しておくと、CRM(顧客管理システム)やSFA(営業支援システム)との連携が可能となり、それぞれのシステムを最大限活用することが可能となります。

そして、何より紙での管理や個別管理によるデメリットを解消できることが、名刺管理ソフト・アプリを導入する最大のメリットです。

名刺を紙で保管しないでいい

名刺を紙で保管することには、様々なデメリットがあります。紙での保管をする場合、名刺ホルダーやボックスを利用するのが一般的ですが、必要な時に目的の名刺を探し出すためには、適切に並べ替えたりインデックス付けを行ったりしておく必要があります。

しかし、枚数が増えるほど、並べ替えなどの作業に多くの時間を費やすことになり、必要な名刺を探し出すための時間も長くなっていきます。また、同一人物の名刺が複数枚ある場合、どれが最新のものなのかを判断するのが難しくなりますし、保管場所も確保しておかなければいけません。

紙で名刺を保管することには、このようなデメリットがありますが、名刺管理システムを導入すれば、これらのデメリットは全て解消されます。

従業員が個別で管理しなくていい

名刺を従業員が個別に管理している場合、社内で情報を共有しにくくなるというデメリットがあります。名刺は企業にとって貴重な財産と言えますが、個別管理を行っていては貴重な財産を最大限活かすことは困難で、機会損失を招く恐れがあります。

加えて、名刺紛失の恐れがあるのも個別管理のデメリットです。紛失した名刺が悪用されないとは言い切れないため、保管場所に鍵をかけたり、保管方法について従業員に周知させたりする必要がありますが、これには多くの手間とコストがかかります。

さらに、個別でデジタル化するのも手間と時間がかかりますし、入力ミスが発生する恐れもありますが、これらのデメリットも、名刺管理システムによって一気に解消することが可能です。

おすすめの名刺管理システム

以上のように、名刺管理システムを導入することには様々なメリットがありますが、ここからは、おすすめのシステムを紹介していきます。現在、名刺管理システムは様々な企業から提供されていますが、ぜひシステム選定の参考にしてください。

Sansan

Sansan 媒体資料

Sansanは、国内シェア80%以上を誇るクラウド型の名刺管理システムです。その最大の特徴は高精度なデータ化で、スキャナやスマートフォンでスキャンしたデータは、高度なOCR技術で処理された後、オペレーターの手によって修正が加えられるため、ほぼ100%の精度でのデータ化が実現されています。

そのため、高精度なデータベースの構築が可能ですが、Sansanは自動名寄せ機能も備わっているため、人物単位での情報管理が可能ですし、名刺交換した相手との接触履歴を名刺情報と紐づけて管理することも可能です。

加えて、様々な検索条件で登録された情報にアクセスできるだけでなく、スマートフォンアプリを利用すれば時間や場所を問わずに、社内の名刺情報にアクセスできるという特徴もあります。

ホットプロファイル

ホットプロファイル 媒体資料

ホットプロファイルは、株式会社ハンモックにより提供されているクラウド型名刺管理システムです。スキャナーやスマートフォンでスキャンした画像は、人の手によってデータ化されるため高精度なデータベースの構築が可能です。

ホットプロファイルの最大の特徴は、基本的な名刺管理ができる基本パックに加えて、SFA(営業支援システム)との連携が可能なSFAパックというプランがあることです。さらに、必要に応じてMA(マーケティングオートメーション)をオプションで追加できるため、名刺管理とSFA、MAを連携することで営業生産性の向上が期待できます。

なお、株式会社ハンモックは、組織のセキュリティ対策を支援するシステムも手掛けているため、安心して利用できるシステムと言えるでしょう。

CAMCARD BUSINESS

CAMCARD BUSINESSは、キングソフト株式会社によって提供されている名刺管理システムです。その最大の特徴はデータ化の速度で、高精度なOCR機能により最短5秒でデータ化します。

そのため、名刺交換後にスマートフォンで撮影すれば、すみやかに名刺情報を活かした営業活動を行うことが可能です。

なお、OCR機能でのデータ化は場合によっては誤りが発生することがありますが、CAMCARD BUSINESSではオペレーターによる補正にも対応しています。また、CAMCARD BUSINESSは日本語だけでなく、英語や中国語など17ヵ国語に対応しているという特徴もあるため、グローバルに事業を展開している企業に適した名刺管理システムと言えるでしょう。

Eight

Eightは、前述したSansanを提供しているSansan株式会社が提供している名刺管理アプリです。個人向けのサービスで、基本的な機能は無料で利用できるという特徴がありますが、アプリで撮影した画像はOCR機能でデータ化されるため、すぐに利用できますし、オペレーターによる補正も行われるため高精度なデータ化が実現されています。

ビジネスSNSという機能を搭載しているのもEightの特徴で、自分の名刺をアプリに登録しておくと、Eight同士でつながることができ、つながった相手が名刺を変更した場合はアプリ上で確認できます。Eightプレミアムという有料プランでは、ユーザー同士で情報を共有することも可能です。

Wantedly People

Wantedly Peopleは、完全無料で利用できる名刺管理アプリです。アプリを起動してカメラで名刺を読み取ることでデータ化可能で、1度の撮影で最大10枚をスキャンできますが、名刺情報のデータ化は人工知能によって行われているため、撮影後瞬時にデータ化されて連絡帳に追加されます。

また、ScanSnapとの連携もできるため、多くの枚数を一気にスキャンすることも可能です。

さらに、名刺の交換相手もWantedly Peopleユーザーであった場合は、アプリを通じてつながることも可能で、常に最新のプロフィールを確認できるという特徴もあります。なお、人工知能の精度は、スキャン枚数が増えれば増えるほど高まるため、利用期間が長くなるほどデータ化の精度は高まっていきます。

PhoneAppli for Salesforce

PhoneAppli for Salesforceは、株式会社Phone Appliによる名刺管理機能を搭載したクラウド電話帳です。OCR機能でのデータ化だけでなく、オプションにはなりますがオペレーターによる修正にも対応しています。

さらに、PhoneAppli for Salesforceは、文字通りSalesforceとの連携機能が充実しているという特徴があります。加えて、TeamSpiritの勤怠打刻状況と社内連絡先の連携や、UPWARDの地図と社外連絡先情報の連携、Microsoft365の組織・ユーザ情報と社内連絡先の連携など様々なシステムとの連携が可能なのもPhoneAppli for Salesforceの特徴です。

SPIRAL

SPIRALは、株式会社パイプドビッツによって提供されている名刺管理システムです。スキャンした画像は、OCR機能に加えてオペレーターの手入力によってデータ化されますが、SPIRALはSLA(サービス品質保証制度)でデジタル化精度100%を保障しています。

名刺情報だけでなく、Web上のお問い合わせや資料請求の情報もデータベースに蓄積することも可能です。

そして、データベースに登録された情報をもとに、メルマガの一斉配信や、メール本文内URLのクリック数の自動カウント、セミナーやイベントの管理、アンケートの実施なども可能で、名刺交換した相手に合わせたコミュニケーションを取ることでリード育成につなげます。

名刺de商売繁盛

ヤマトシステム開発株式会社によって提供されている名刺de商売繁盛は、コストパフォーマンスに優れた名刺管理システムです。初期費用が無料であることに加えて、ユーザー数が何人でも月額30,000円で利用できます。そのため、社員数が多い企業での導入に最適なシステムと言えるでしょう。

無料登録できる枚数は20万枚ですが、20万枚を超えた場合は20万枚ごとに月額3,000円が加算される仕組みになっています。なお、オペレータによる手入力は1枚40円かかりますが、セルフモードを利用して自身で入力すれば0円でデジタル化できます。

また、オプションでメール配信機能やアンケート機能を付けたり、SFAやCRMなどのシステムと連携させたりすることも可能です。

名刺管理メイシー

名刺管理メイシーは、株式会社もぐらが提供している名刺管理システムです。他のシステムと同じように、スキャナーやスマートフォンで名刺をスキャンしてデータ化するだけでなく、名刺を直接郵送することでスキャンからオペレーターによる補正まで一括で行ってくれるのが名刺管理メイシーの特徴です。

さらに、単なる名刺管理機能だけでなく、住所から地図や乗換え・経路情報のページを表示させたり、企業HPや株価情報などを表示させたりすることもできますし、一斉メール送信やメール送信の予約、メールのテンプレート登録などのメール送信に関する機能も充実しています。

加えて、様々なシステムとの連携が可能なので、名刺情報を活かした営業が可能となります。

名刺管理システムまとめ

名刺管理システムは、名刺管理に要する手間と時間を大幅に削減することが可能なシステムです。手間や時間が削減できるだけでなく、データベース上で管理することで、社内全体で情報を共有しやすくなるため、機会損失を防ぐことも可能ですし、情報漏洩のリスクを減らすこともできます。

さらに、データベース上の情報は、検索機能を使用することで簡単にアクセスできるようになりますし、近年はスマートフォンで外出先からデータベースにアクセスすることも可能となっています。

このように、名刺管理システムを導入することには様々なメリットがあるため、未だに紙での個別管理をしているのであれば、名刺管理システムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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