ERPの導入のポイントとおすすめシステム12選

最終更新日 : 2020-07-21 Box

基幹システムについて、意外に正しく理解してない人は少なくありません。大抵の人は基幹システムは機能をシステム化したものだと理解しています。中にはERPと基幹システムは同じ意味だと考えているケースもあります。

しかし基幹システムとERPは大きい括りでは同じですが、全く同じものを指すというわけではありません。この両者の違いをいかにはっきり認識しているどうかで、成し遂げられることは違ってきます。

アクシデントやトラブルへの対応も大きく違ってくることでしょう。基幹システムとERPそれぞれをはっきり理解することは経営を成功させる点で欠かすことができません。これから基幹システムとERPについてご紹介していきます。

基幹システムとは何か?

基本の基と根幹の幹が示すように、企業や会社の中心をなすものを意味しています。会社組織を運営していくためには、膨大な量の情報を管理しなければいけません。会社や組織はそれぞれに異なる部門からなっておりは、よく管理される必要があります。そしてそれらの情報は互いに関係しあって、共通の目的を図りながら運営されていきます。

たとえば会計、在庫、購買といった異なる部門すべてを合わせた総称を基幹システムと言います。基幹システムによって、システム同士の情報のシェアやデータの利用が可能になり、作業の効率化を図ることができます。現代において欠かせないシステムの一つです。これらをいかに管理して、活用するかは課題であり、成長へと繋がります。

ERPとは?

ERPは英語の略であり企業資源計画がその意味です。本来なら社内の資産や人材また労働力といった所有物を効率よく管理することを意味します。しかしERPは現在ではERPシステムのことを意味します。

実際にどのようなものかというと、会社の中における各部門同士の情報を交換したり共有できるシステムのことです。たとえば大規模な組織においては、各部門ごとに膨大なデータがあります。

それぞれが独立して機能していたと言えます。しかしそれでは資産を十分に活用しているとはいえず、多くのロスが発生します。ERPシステムにより部門間の連携が可能になり、全体がより効果的にチームとして働くことができます。それは例えばいくつかの国同士が同じ言語を話すようになったことと似ています。

ERPのメリット

ERPシステムのメリットは情報がクリアであることです。クリアであることによって情報を管理しやすくなり、無駄を省くことができます。在庫管理においても基幹システムは欠かすことができません。

例えば倉庫にたくさん在庫があるのに、製造をずっと続けるなら大量のロスがでてしまいます。どれほどの量を製造するかを、販売部門から正確な情報を得ることができないならロスが発生するでしょう。

製造部門と在庫管理の間に情報の共有を可能にするのが基幹システムであると言えます。またそれぞれの部門が同じデータ記録する必要がない分、労力を減らすことができます。ERPによってデータ管理作業も大幅に減らすことができるという点も大きなメリットです。

ほぼ同じ作業を何人も導入して行うのは労働力のロスになります。人員を減らすことは、入力ミスなどの人為ミスを減らすことにもつながり生産性をアップさせます。ERPの導入により、基幹システムの質を向上させることが最大のメリットです。

ERPのデメリット

導入した場合のデメリットとして最も大きいものはセキュリティの問題です。一つの会社が一つの基幹システムで情報を管理しているということは、それが何らかの方法で盗まれたり見られたりしたら、大変なことになります。ハッキングの被害にあう可能性もあります。

ですからERP導入の際は万全なセキュリティ対策が必要です。会社のパソコンの中にデータを保管している場合よりも、クラウドに保管していている場合は一層の注意が必要です。クラウドタイプはコインロッカーのようだからです。その方面の知識さえあれば侵入することは簡単です。

別のデメリットは管理に時間がかかるという点です。とくに基幹システムを統合する場合は、かなりの時間を費やさなければいけません。膨大なデータを常に管理するには、時間も費用もかかります。

ERPの導入のポイント

ERPを導入する際の大切なポイントは目的やゴールを明確にすることです。更には現在抱えている課題や問題を分析することも欠かせません。何を成し遂げたいかをクリアにすることです。

たとえば情報共有の効率化やシステムの統合といった目的で導入する場合があります。別のポイントはERP導入のタイミングです。現在どのような経営状況にあるか、今後の予定や計画と照らし合わせて考える必要があります。特に基幹システムを統合させるには時間がかかるので、それだけの時間をかけることが出来るかどうかも検討する必要があります。

ERPの導入が大きなイベントや繁忙期の前までに行いたいかもしれません。逆に落ち着いてから導入したいというケースもあるでしょう。ERPの導入の際はタイミングを考えることと、会社にとってどのようなERPが必要かをよく分析することがポイントです。

おすすめのERPシステム

費用をできるだけ抑えたい場合はクラウド型のERPがおすすめです。ネットワークを利用するので初期投資にそれほどかかりません。それとは逆にある程度の予算を用いたいと考えているならオンプレミス型がおすすめです。セキュリティ面も高いため安心です。

ZAC

クラウド型基幹システムの一つであるZACはそれぞれの部門や担当者またはプロジェクト別の管理と計算を行います。それには注文や仕入れ原価についてのデータの管理と共有が含まれます。

それらを関係する他のデータと関連付けることで全体の流れを、誰が見てもわかるようになっています。その結果各部門が現状を常に把握することができます。更には将来の損益について予測することもできるため、事前に対策を講じることが可能です。

基幹システムによって経営戦略を立てることさえできるでしょう。ZACによりデータの入力作業が減るために、入力による間違いを減らすことができます。それまでひたすらデータ入力していたスタッフが他の業務に回れるので効率がアップします。またZACはクラウド型基幹システムなので、それほど経費を掛けずに始めることができます。

EAST2

EAST2は総合業務管理を行う基幹システムの一つです。たとえばアナログ式の管理だと膨大な量の事務作業が必要です。繰り返し行うものもあり、複雑な作業も必要です。単調に思えても怠ると業務に支障をきたす恐れがあります。そのために時間も労力も費やさなければいけません。

現場では現状の把握と調整を一部の人が行います。そのため少しでも報告や連絡が遅れると、誤解が生じたりロスが発生することは避けられませんでした。部門が変わると全く情報が得られないこともよくあります。EAST2によりデータを自動化し、事務作業の簡素化を促進します。

EAST2の目指すところは、シンプルでありながらタイムリーであることです。働く人が一層集中して行えるように、管理してくれます。

Reforma PSA

Reforma PSAが他の基幹システムと異なる点は、経済的であることです。比較的安い費用で始めることができるため、初めて基幹システムやERPを始める企業でも安心です。

別の点は必要な機能を後から買うことができる点です。それはたとえで言うなら、パソコンに必要がないソフトが入っていないことと似ています。基本的なものしか入っていませんが、必要になったときに買うことができます。

同じようにReforma PSAも基本的な機能だけで始めることができます。最初から必要のない機能まで買う必要はありません。別の点はサポートサービスがあることです。わからないことがあれば、教えてもらえるので安心です。

Assembly ERP

いきなりERPを導入するのには抵抗があると感じる人も少なくありません。確かにある程度の費用を投資する必要があるので、それに見合ったものが得られるだろうかと不安に感じることがあるでしょう。

Assembly ERPは予算に見合ったサービスを選ぶことができます。いきなりすべてを基幹システムと化すると抵抗がある場合にも最適です。もっと多くの予算を投じられるようになったら、サービスを拡大して申し込むことができます。もちろん異なるサービス間同士のデータを共有して分析することは可能です。

さらにはクラウドを選択することも可能です。固定のクラウドが一つしか用いられないなら不便ですが、柔軟な組み合わせを選ぶことができるので便利です。

クラウドERP GEN(ジェン)

基幹システムによっては、使えるパソコンが決まっている場合があります。クラウドERP GENはどんなパソコンでも使えることができます。クラウドERP GENはクラウド型であるため月ごとに使用料を払うだけで使用可能です。クラウド型は安全性が気になるかもしれません。

クラウドERP GENは高いセキュリティ対策を行っているため、安心して利用できます。基幹システムを導入した場合よくあることは、使い方がわからなくなることです。その点クラウドERP GENでは最初に使い方を教えてくれます。わからない点があれば、ビデオ通話でいつでも教えてもらえるので基幹システム初心者でも安心です。

もちろんチャットでも質問できます。帳簿のスタイルが変更したり、これまでの方法が変更になることがあります。そのような時でもクラウドERP GENはノンプログラミングで、追加や変更を行えるためスムーズに変更へと移行できます。

CAM MACS

製造業において複数の倉庫を管理するのは大変なことです。管理している人だけが把握していればいいというものでもありません。携わるスタッフ全員が把握しているならロスを防いで生産性を上げることができます。CAM MACSでは複数倉庫の管理を一括して行うことができます。

送り状と紐づけすることができるので、面倒で煩雑な業務からも解放されます。単純作業に従事するスタッフが本業に集中する助けになるでしょう。棚卸に関するデータも関連付けることができるため、必要なものが一目瞭然です。スタッフ全員が鉛筆で一つずつノートに数をつけて、棚卸を毎回するのは大変なことです。

営業に支障がありますし、書き間違えが生じます。一方でCAM MACSなら自動で数値を管理してくれるので業務の簡素化が実現します。

NetSuite

NetSuiteは世界であらゆるジャンルのビジネスに広く使われています。バックオフィスと会計業務をサポートする基幹システムです。単一のソフトで管理しており、リアルタイムの業務分析機能がついています。そのためいつでも現在の情報を瞬時に知ることができます。

データを探し出したり、時間をかけて分析する必要はありません。NetSuiteは管理に変更が生じたり、新しいプロジェクトが始まったときでも新しいフォームにすぐに対応できます。NetSuiteで各管轄エリアを一括管理できるため、現状と問題点の可視化が可能です。

複数の部門や支店などにわかれていると、同じ業務をしていても差が生じることがあります。また同じ失敗を繰り返すこともあるかもしれません。データが共有されていないことにより、多くのロスが生じかねません。貴重な時間が無駄になることもあります。NetSuiteにより複数のポイントを同時に管理できることは業務の効率化に繋がります。

iDempiere

iDempiereは無料で使うことができるオープンソースのERPです。業務アプリケーション開発のためのフレームワークです。とはいっても有料のものに全く引けをとりません。一つの会社だけでなくグループ会社にも使うことができるので、グループ会社を一括して管理できます。

iDempiereは世界各地の企業に利用されていますから、主要な言語で使うことが可能です。海外に支社がある場合も安心して使えます。もちろん海外通貨にも対応しているので便利です。iDempiereには会計や顧客情報の管理に関する機能が装備されています。

在庫管理機能もついているのでいつでも現状把握することができます。プラグインによって機能拡張が可能です。世界中の開発者たちが利用できる、枠組みとしての役割を果たしています。利用する方もさまざまなタイプのものを自由に使うことができています。

MA-EYESnc

とてもシンプルであり、わかりやすい基幹システムです。最初にサーバーの調達をしたり、インストールする必要はありません。その理由はMA-EYESncがインターネット回線を使って管理するからです。MA-EYESncはいわゆるクラウド型と言われているタイプです。

基幹システムには様々な機能が搭載されているのが普通です。その中には使用する可能性が低いものもあります。また将来使うかもしれないけど、今はわからないものもあるでしょう。

MA-EYESncはとりあえず今絶対使う機能を選んで購入することができます。将来必要になったときに購入します。MA-EYESncはログインも非常に簡単で、一度のログインで異なるサービスが利用出来て便利です。

スマイルワークス

スマイルワークスはクラウド型の基幹システムです。伝票のやり取りは時間がかかり、紛失したり書き間違えたりして管理が大変です。スマイルワークスではインターネット回線を使って、連携を行うことができるので明確に管理できます。クラウド型であるため、初期投資を抑えることができます。

伝票一つ一つをメールをしたり郵便で送ったりする必要がありません。プロジェクト後の損益を自動で計算してくれるので、経営の計画を立てることができます。

ALL-IN

ALL-INは名前の通り一つのシステムの中に、会社経営において必要なすべてが入っているといっても過言ではありません。会計や仕入れに関することはもちろん、在庫や人事に関するシステムが含まれています。これさえあれば会社の運営が効率よく行うことができます。例えば顧客管理は煩雑な作業が必要ですが、ALL-INを導入すれば管理は簡単になります。

顧客をステイタスで分類し、それぞれのニーズや可能性について分析し一層の売り上げを伸ばすことができます。頭を悩ませて長い時間分析する必要はありません。多くの会社では管理といえばエクセルを用いていたかもしれません。しかしエクセルは単に記入する表です。

一方でALL-INはそれぞれの部門やマーケットに特化して管理することができるので、生産性と創造性の向上に貢献するにちがいありません。

ツバイソ

ツバイソはクラウド型のERPです。会社の運営にかかわるすべての業務を自動化することと、データの管理活用を実現させます。人の手で行ってきた業務を、システムが計算し分析して予測を行います。そのため人にしか行えないことだけを、人が行うようになります。

結果として生産性は向上し、余裕を持って業務が行えるようになります。膨大にある事務作業を一日中パソコンに向かって入力することは大変なことです。もちろんERPを導入しても、必要なパソコン業務はあります。しかしツバイソが自動で計算や自動蓄積してくれるので簡素化を図り事務作業の処理スピードを上げることができます。

ERPまとめ

ERP(基幹システム)の導入は企業にとって大きな転換点となるにちがいありません。これまであたりまえのように行ってきた業務をコンピュータが行うようになるからです。テクノロジーの発展の恩恵にあずかることにより、煩雑な業務を軽減することができます。

これも一種の働き方改革ということができるでしょう。ERPの導入を考えているなら、どの製品が自社にあうかをよく考えてから導入することが大切です。それぞれのメリットや現状を考慮にいれましょう。

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