ERPとは?導入におけるメリットを解説

最終更新日 : 2020-01-20 Box

ERPという言葉を聞いたことがあるでしょうか。それは企業の情報戦略には欠かせない仕組みで、企業を経営するにあたり必要な要素を適切に生かすための考え方ともいえます。

企業を効率よく経営するためのERPとはいったいどのような意味を持つのか、詳しく解説します。

ERPとは?

経営に必要な要素とは、「ヒト・カネ・モノ」そして「情報」で、この4つの要素を適切に分配して、有効に活用できるように考え方で、情報を一元化するデータが経営者のみならず社員全員で共有できるシステムになっています。

各企業には人事や在庫管理、発注管理、営業など様々な仕事がありますが、ERPのシステムを導入することによって、これらの業務の内容や情報を各担当の社員だけでなく、企業内のすべての社員が共有して把握できるようになります。

かつてはこのシステムを導入するには高額な費用が掛かっていたので、大企業だけしか導入できませんでしたが、ERPの導入サービスを安価で提供する会社も出てきているので、中小企業でも活用できるようになってきています。

ERPには、すべての業務を一括するオールインワンタイプのもののほかに、1つの業務だけに対応する業務ソフトや複数の業務を組み合わせて追加して行けるコンポーネントタイプのものなど様々な形態があります。

ERPの概念と由来

ERPという言葉は1990年ごろにガートナーという人によって使われ始めました。1960年代にエンジニアが、在庫状況と残高を確認して報告をするという在庫管理が一連の流れで行えるようなプログラムを作っていて、1970年代では在庫管理を中心に生産計画を立てるスケジュール管理がシステム化されました。

それが進化し1990年代には在庫だけでなく会計や人事などもシステムが管理できるようになり、情報が一括して管理され作業が自動化になるなど、さらなる進化を遂げたものがERPの原点となっています。

取り入れた情報や業務の状況などを共有のデータに格納し、違う部署の社員もそれらの情報を知ることができるようにすることで経営が円滑に進みます。つまりERPは、「ヒト・モノ・カネ・情報」の企業経営に大切な要素を社員全体が知ることで、企業の経営をスムーズにするためのシステムです。

ERPのメリット

データを常に更新することで、更新されたデータは誰もがリアルタイムで知ることができるということが大きなメリットです。このシステムがなければ、逐一会議を開いて情報交換をし合わなければいけませんが、会議をしなくても良くなる分、時間に余裕ができその分自分の仕事をすることができます。

また、情報は開示されるので、各部署で独自で判断して業務を行った場合でもほかの部署にも知らされることになるため、組織の透明化を図ることもできます。
さらに業務の自動化も可能なので、データをまとめて提出するなどの業務を行わなくてもERPが自動的に行ってくれたり、メールや書類などで行う発注業務も自動的に行ってくれるようになるので、効率的に業務が行われるようになることもメリットです。

これらの大きなメリットがあるERPを導入しているかしていないかということは、企業同士の買収や合併にも大きく関わってきます。導入していれば買収価格がうんと跳ね上がるので、買収されるとしてもメリットがあり、買収する方にとっても導入されている企業を買収や合併をする場合にはすでに導入されていることがメリットになるからです。

これらを導入するにあたっては、事前に全社員への研修が必要で、全社員がシステムの仕組みやメリットを知ったうえで、導入することが大切です。特に、時代の流れによって流行が変わるため情報をいち早く取り入れて解析をする必要があるファッション業界やIT関連の企業で良く活用されます。

まとめ

企業に必要な4つの要素を有効に活用し業務の効率化を図り、企業の経営を円滑にするためのERPですが、ERPはこれらの要素を有効に活用するだけでなく、これらの要素を大切にしているということもうかがわれます。

情報を共有して業務に生かすということは言うまでもありませんが、社員全員が情報をリアルタイムで知ることができることや不透明な部分がなくなることは、従業員が気持ちよく働くための大切なようそれもあります。モノとカネに関してもどれだけの物や金が動いているかを知ることで、それらの重要性を全社員が知ることになります。

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