シーズ思考とニーズ思考とは?メリットデメリットを解説

最終更新日 : 2020-02-28 Box

ビジネス用語で、「シーズ」という言葉をご存じでしょうか。シーズは「種」という意味を持つ英語「シード」の複数形ですが、ビジネスで言われる「種」とはどのような意味なのか、ここで説明していきます。

シーズとは?

ビジネスで使うシーズとは、企業が持っている特別な技術や材料、サービスなどのことで、それもまだ世に出ていないような新しいものを指すので、それがまさしく「種」です。

まだ芽を出していない種なので、その種がどのような花を咲かせるかわかりませんが、大きな意義のある新たな商品を生み出す可能性が大いにあるといえます。

新しく生み出された商品が消費者に感動を与え、社会に役に立つようなものであれば大きな利益を生み出すことができます。

ニーズとの違いとは

ビジネスでは、よく「ニーズ」という言葉も使われます。ニーズは、消費者が求める「需要」や「必要」のことで、消費者にとってなくては困るもののことを指します。ニーズとは現在普通にあるものの必要性ということになりますが、同じものでも住む地域や人によって異なります。

ある人にとっては必要なものでも、別のある人にとってはなくても特に不自由しないという場合が多いので、ビジネスにおいてニーズを分析するときはターゲットを絞っていく必要があります。

シーズは、まだ芽を出していない種からまだ世に出ていないような新しいものを作っていこうとする生産者側の考えであることに対し、ニーズとは消費者の立場から見て、今あるものにどのような付加価値をつければよいかと考えることです。

シーズ思考のメリット

ニーズ思考で商品を生産すると、すでにニーズのあるものに付加価値をつけるのだから、それもまたニーズがある可能性が高いというメリットがありますが、他の会社でも同じような考えで同じような商品を提供する可能性も高いので競争をする必要が出てきます。

一方シーズ思考の場合は、生産者側の考えでまだ世に出ていない新しい商品やサービスの提供をするので、実際に発売して見れば、「こんなものが欲しかった」という消費者が多ければ爆発的に売れて市場を独占することも期待できるということがメリットです。

シーズ思考のデメリット

しかし実際に発売してみたものの、消費者にとってそれほど欲しかったもの、必要なものではなかった場合は売れることなく衰退していくことも考えられるので、それがデメリットとなります。

新しく開発して発売した商品やサービスについて、消費者に広く知ってもらう必要があり、そのための営業活動やPRをしなければいけません。

宣伝をして消費者に周知され、それが消費者の欲しかったものと一致すれば大きな利益を生み出すことができますが、一致しなければ商品を作るために費やした費用や宣伝のための費用が無駄になってしまうこともあります。

シーズを使用する際の注意点

せっかく良いアイデアを生み出して開発された商品やサービスでも、消費者のニーズに寄り添っていないものなら売れずに終わってしまいます。しかし社会に周知されるようになってから、その商品やサービスの価値が認められて売れていくということもあります。

生産者側としては、「消費者にとってこんな商品があれば便利で良いはずだ」という確信をもって開発し販売を始めても、消費者にとっては周知されるまで時間がかかり、また知ったとしてもすぐにはその価値がわからずに必要ないということになりかねません。

そのためシーズを使用する際には、本当にそのような商品が消費者に合ったものかということを市場調査をして見極めることが重要です。ただし、市場調査をし過ぎると結局既存のものとよく似たものができてしまうことになりかねないので、あまり市場調査ばかりにこだわる必要もありません。

また、開発や販売、宣伝に費用が掛かることと売れるまで時間がかかることをしっかりと把握したうえで使用することが大切です。

ニーズを使用する際の注意点

ニーズは、もうすでにある商品に付加価値をつけたものを開発販売しようとすることですが、それではどのような価値をつければよいのか、ということは市場調査をしたり消費者にアンケートを実施するなどして調べて分析をしていく必要があります。

市場調査をしっかりするという点ではシーズと同じですが、ニーズを使用するにしても他社と同じものだと市場競争が待っているだけなので、独自の価値を見つける必要があります。

ある商品に「どんな機能が加わればよいか」というアンケートを消費者にとり、その答えが返ってきたとします。それらの機能は、現在発売している自社の製品にはありませんが、他社の製品にはすでについているという機能もあります。他社と同じ機能を付けたところで、また市場競争になるだけです。

そのため他にはない自社独自の機能をつけることが重要で、「ここが他社の製品とは違う」とはっきり宣伝文句にできるような価値をつけて他社を差別化ができるようにすることが大切です。

まとめ

すでにあるものに付加価値をつけていくニーズ思考なのか、まったく新しいものを世の中に生み出していこうとするシーズ思考なのか、企業がどちらを取り入れるにしても新しいアイデアや発見ができる力が必要です。

シーズを取り入れる場合は、商品の開発や宣伝などに費用が掛かり実際に売れるまでも長い時間がかかります。ニーズを取り入れる場合は、既存のものに付加価値をつけるのでシーズよりも費用や時間はかかりません。

シーズを取り入れて時間や費用が掛かっても売れれば大きな利益を得ることができますが、売れなければそこで終わってしまいます。

一方ニーズは費用や時間はそれほどかからず商品を発売することができますが、シーズで売れるほど大きな利益を得ることはできません。このようなメリットとデメリットがあるので、企業ではどちらにも取り組んでいくことが重要といえます。

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