DNSとは?インターネットで重要なシステムを解説

最終更新日 : 2020-04-08 Box

DNSとは?

パソコンや携帯でインターネットを使おうとすると、DNSという言葉に出くわす事があります。DNSとは「ドメインネームシステム」の略語であり、ドメインとIPアドレスを結び付けて使うシステムの事です。

インターネット上の住所であるIPアドレスは、数字で構成されておりDNSが動いていない場合は、「192.168.1.1」の様に単なる文字の羅列にしか映りません。ですがDNSが動いていると人間に分かりやすく変換されて、「http://www」という様にネットをやっていたら必ず見かけるアドレスに変換してくれます。今回は、そんなDNSとそれに関連してチェックしておきたいシステム関係の基本事項について、順に見ていく事とします。

DNSによるIPアドレスの変換機能が動作していない場合、IPアドレスである数字列がhttpのドメインに変換されなくなってしまいますので、インターネットもメールもダウンしてしまう事になります。

このDNSの機能を司どる部分を、DNSサーバーと言います。特にインターネット経由の物では、生命線と言っても過言では無い部分なので、通常はDNSサーバーは2台体制で運用され、1台がダウンしてももう1台が動く事でアクセスが滞り無く出来る様になっているパターンが多い事もポイントです。

DNSが実際に使われる段取は、ユーザーがhttpのドメインを打ち込んだ時に、コンピューターがそれに紐づけされているIPアドレスをDNSサーバーに教えてくれる様にリクエストし、DNSサーバーが要求情報に答えた結果としてネットやメールが使えていると考えておけば齟齬がありません。

IPアドレスを教えて貰えたならば、コンピューターは後はそこにアクセスしWEBサイトの情報をダウンロードする事が可能となって、その結果、ユーザーの持っているブラウザに欲しい情報が表示される様になります。機械と人間の間の言語変換を行う機能が、DNSサーバーであるという解釈でも問題ありません。

DPSサーバーの役割

低コスト且つ性能が高いサーバーを使いたい場合には、DPSサーバーを探すという方法もあります。DPSとは「デジタルパブリッシングサービス」の略であり、DNSに必要な機能がワンセットになったパッケージ商品です。導入時間の短さと製作した物にロイヤリティが発生しない事等が大きいメリットと言えます。

コンテンツサーバーとして利用する

ネットワーク上でのドメインを習得したユーザーは、そのドメイン上の情報を外部に公開する為の、DNSサーバーを用意する必要がありますが、その時のDNSサーバーの事をコンテンツサーバー(権威サーバー)と呼びます。ちなみに、外部に公開する情報は「ドメインの管理者が誰か」と「ドメインの名前解決を担当するDNSサーバーは何処にあるのか」、後は「ドメイン内にどんな名前のホストやサービスがあるのか」と「下位にはどんなドメインが存在するのか」の4点となります。

ちなみに、幾つかの例外もありますが基本的にドメイン名は階層構造で構築されていますので、それぞれのドメイン毎に担当するコンテンツサーバーが分かれている事等もポイントです。つまり、ツリー上に下に向けて枝葉が分かれていく様な形になっていると考えておけば齟齬がありません。

このコンテンツサーバーと、もう1つの他のサーバーに名前を問い合わせる機能であるリゾルバ機能を持ったキャッシュDNSサーバーの2つがワンセットとなって、DNSサーバーはユーザーにインターネット検索の結果を表示する段取になっています。ちなみに、これらはそれぞれ、2台体制であり各サーバーがダウンした時に備えて情報を重複して保有している事等もポイントです。

キャッシュサーバー(リゾルバ)

DNSサーバーの2つ目の機能であるリゾルバ機能についてですが、ドメインに基づき検索を掛けたとして、その作業は膨大な量となります。各ドメイン毎にコンテンツサーバーが枝分かれしているので、1つずつを順に調べていかなければいけません。そして、この処理は機械に多くの負担を掛けてしまいます。ユーザーが1から調べていくという考えもありますが、それも効率が相当に悪いです。そこで、リゾルバ機能のサーバーが出て来る事になります。

このサーバーは名前解決専門のサーバーであり、一般のユーザーは名前解決に関係する作業の全てをサーバー側に委譲してしまえば、後はユーザーはその結果を待っていれば良いだけになります。ちなみに、1度検索した名前をキャッシュしておけば、再度検索した時には0から始めなくて良い分だけ以前よりも早く結果に辿り着く事が出来る様にもなりますので、他のユーザーにとっても多くのメリットが見込めます。

後は名前検索には、名前文字列からIPアドレスを探し出す正引きと、IPアドレスから名前を探し出す逆引きの2つの方法論がある事等も押えておきたいポイントです。前者の方は通常のネット検索等で多く用いられますが、後者の方は通信相手を特定したい場合等に投入されると考えて下さい。

DNSサーバーの設定

DNSサーバーの具体的な設定方法ですが難度自体は差ほど高くは無く、まず、自身の都合に最も適したドメインやサーバーを有償無償やレンタル等で条件を絞って探し出します。その上で、それぞれの会社指定のコントロールパネルに出向いて、DNS情報の記録を行う段取りに入ります。

ちなみに、新規登録や他社からの移行パターン等、状況によって相当に登録方法が違う事も珍しくありませんので、必ず説明を熟読した上で段取を進める様にしないといけません。

後は事業者の提供するサーバーでは無くて、BIND9等のサーバー構築用のソフトウェアを使いつつ、自分でDNSサーバーを制作するという選択肢もあります。この場合は必ず最新版のソフトを、利用環境に合わせて投入する様にして下さい。

中古品を使うという手も無いではありませんが、メーカーサポートが切れている等のデメリットを考えるならば最新版の方が無難です。

この段取が終わったのなら、後は設定ファイルの構築に入ります。この時にnamed.confファイルを使いやすい様に記述して、後は変更を反映させれば完了となります。

ちなみに、この時に必要な作業は「ルートキャッシュファイルの指定」と「ループバックアドレスの正引きゾーンと逆引きゾーン設定」、「ドメインの正引きゾーンと逆引きゾーン設定」と「各ゾーンファイルの設定」の合計4つとなります。

この時にドメイン情報の記載やホストのIPアドレス、IPアドレスと対応するホスト名等を処理する事になりますが、「SOA」「NS」等の略語アルファベットで表示されます。初めて挑戦する様な時には用語集等を用意した上で、言葉の意味をしっかり把握しながら落ち着いて段取を進める様にする事をお勧めします。

DNSサーバーを確認する

DNSサーバーの設定が終了したならば、次にDNSサーバーがしっかり機能しているか確認する段取に入ります。一般的な手段としては、WindowsやWindows Serverからでも使えるnslookupコマンドがあります。この時もしも「DNSrequesttimedout」や「Defaultserversarenotavailable」という表示が出た場合は、設定に失敗したという事ですので、もう1度以前の段取を再確認して下さい。

ちなみに、DNSサーバーを古い物から新型へ移行した場合は、完全に切り替わるまで約1日~3日前後掛かる事も押えておきたいポイントです。キャッシュの保存期限の都合による影響ですので、保存期限が過ぎるまでは一定の間が必要であると考えておけが齟齬はありません。

8DNSとは、IPアドレスとドメインを紐づけて運用する為の機能であり、この機能のおかげで数字であるIPアドレスが、人間にも理解出来るドメインのhttpに変換されて使う事が出来ます。コンテンツサーバーとキャッシュDNSサーバーの2つで構成されており、この機能が無いとインターネットを使う事が出来ないので、どっちも情報を重複させつつ2台で運用される事が一般的です。

DNSまとめ

利用する場合は、自身に都合が良い条件を持った提供会社を探しそこのコントロールパネルで登録を済ますパターンと、サーバー構築用のソフトを入手して自分で作る方法の2パターンがあります。そしてもしも、自作の方で挑戦する場合は、用語理解の為の用語集等の用意とソフトは必ず最新版を使う様にする等に注意して下さい。

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