ec-cubeについての紹介

最終更新日 : 2020-04-17 Box

自分のお店を持ちたいと考えている人は多いでしょう。昔ならば実店舗を持つしかその方法はなく、土地や建物、その維持管理経費なども併せるとかなりのまとまったお金がないとどうにも実現しようが無かったでしょうが、今では事情が全く異なります。

インターネット上にショップをオープンすることができ、これをelectronic commerceつまり電子商取引と呼んでいます。利用者の視点からは、単にネットショップと呼ばれることも多く、実際に利用したことのある人も多いでしょう。

このような電子商取引は実店舗を運営することに比べると手軽でコストも抑えられるものの、当然ながら全く何もなしで運営できるわけではありません。その運営を強力にサポートするのがここで紹介するec-cubeです。

EC-CUBEとは

ec-cubeとは、同名の会社が開発、提供している、電子商取引のサイト構築や運営をサポートするアプリケーションシステムの名称です。このようなサイトを運営管理していくためにはどのような機能が必要か、ちょっと考えてみてください。

普段からネットショップを利用している人であればある程度はすぐに思いつくことでしょう。取り扱う商品を顧客に紹介する仕組みが必要ですし、もちろん選んだ商品を注文する機能も必要です。

一方で、顧客からすぐに目につく機能だけでなく、在庫や売上を管理するなどといった裏方的な、管理的な機能も必要でしょう。このような機能の全てを包含しているのがEC-CUBEであり、これを利用するだけでネットショップを運営することが可能です。

EC-CUBEの特徴

だいたいのEC-CUBEのイメージは掴んで頂けたことでしょうが、ここからはその特徴をより詳細に紹介していきます。このシステムがいかに痒いところに手が届くようにしっかりと構築されているかが理解できることでしょう。

(1)ecサイトに必要なものが全て揃う

EC-CUBEではecサイトに必要なものが全て揃うというのが大きな特徴です。ちなみにecサイトというのは電子商取引サイトの略です。既に簡単には書きましたが、ecサイトは実店舗の運営に比べるといろいろな意味で楽とはいえ、商品やお金の流れをしっかりと管理しなければならないという点では実店舗と変わりありません。

そのためには意外なほど多くの機能が必要になることも事実です。商売とか経営に慣れた人であればともかく、これから新しく始めようとする人にとっては、そもそも何が必要なのか分からないことも多く、自分自身で一から全て揃えるのは口で言うほど容易なことではありません。初めから全てが揃っているEC-CUBEは非常にありがたい存在です。

(2)利用料金が無料

利用料金が無料というのもEC-CUBEの利点です。同じような機能を有するアプリケーションは他にも多数ありますが、その中には有料のものも少なくありません。

もちろん有料のアプリケーションはそれなりに機能も充実していますが、特にまだ右も左も分からない初心者の場合、初期段階でコストが発生しないというのは助かるでしょう。

ただほど高いものはないという言葉もあるとおり、無料というのはもしかすると一抹の不安を覚える人もいるかもしれませんが、運営側としては、カスタマイズによって追加の料金を得られる仕組みとなっていますので、決してボランティア的にアプリケーションを提供しているのではなく、しっかりと健全な経営として成り立つ仕組みになっているということは理解しておいて良いでしょう。

(3)カスタマイズ制が高い

利用料金のところでも少し書きましたが、EC-CUBEはカスタマイズ制が高いことも特徴の一つです。基本的な機能は全て網羅されていますが、ある程度使い込んだ後になって、追加の機能が欲しいと感じることはあるでしょう。

そういう場合に希望に応じて柔軟にカスタマイズできるようになっていることは大きな強みです。アプリケーションによっては、確かに無料で使えるものの機能が限られており、いざサイトが軌道に乗ってきて業務を拡大していこうとしたときにシステムがそれに対応できないということもあります。こんなことになってはそれこそシステムが業務の足を引っ張りかねませんが、EC-CUBEに限ってはそのような懸念はありません。

(4)コミュニティで活用方法を学ぶことができる

EC-CUBEは既に多くの企業で利用されており、利用者によるコミュニティが形成されているというのも大きな強みでしょう。そのようなコミュニティの中で、EC-CUBEのより効果的な活用方法を学ぶことができ、これはどんなマニュアルなどよりも活きた事例となるに違いありません。

また、このコミュニティは必ずしもEC-CUBEの活用方法だけに話題が限定されているものでもありません。参加している人も、必ずしもネットショップ経営者だけに限られるわけではなく、システムエンジニア的な仕事に特化している人もいます。同業種あるいは異業種の、サイトの規模や経験も様々に異なる多くの人との意見交換は刺激的で、役に立つことは間違いないでしょう。

EC-CUBEの動作環境

このように便利なec-cubeですが、動作環境はどうなっているのでしょうか。いざ導入しようと思っても動作環境が必要な条件を満たしていないと使えないことは言うまでもありません。

動作環境として考慮すべきことは複数ありますが、中でも特に重要となるのはWEBサーバー、言語、それにデータベースの3点です。WEBサーバーとしては、推奨環境はApacheのバージョン2.4以降です。言語についてはPHPのバージョン7.1以降となっています。データベースについては、PostgreSQLのバージョン9.2以降か、MySQLのバージョン5.5以降が推奨環境です。

これ以外の環境でも問題なく動作するかもしれませんが確認されているものではありませんから、可能な限りは推奨環境を利用するのが良いでしょう。なお、これらの環境に全く詳しくない人ももちろん中にはいるでしょう。

そういう場合、自分で勉強するのも立派なことですし、仮にもネット上で仕事をしようとする以上はネット環境に関する最低限の知識は身に付けておいたほうが良いでしょうが、レンタルサーバーなど、自分で確認して構築するのではなくこの環境を満たしているサーバーを借りて利用するという方法もあります。

EC-CUBEを導入している企業

EC-CUBEは利用料金無料で、また国内企業が国内向けに開発したアプリケーションであるため私たち日本人にとって使いやすいということもあって、小規模なものも含めると実に3万以上の企業が既に導入しています。

英語から翻訳されたわけではありませんから表示される日本語が自然で読みやすいとか、細かいところでは消費税の税率変更にしっかりと対応しているなどという利点もあります。

これだけ多くの利用実績があるということそのものが、EC-CUBEの使いやすさとか、信頼性を保証しているということもできるでしょう。導入している有名な企業としてはドンキホーテやわかさ生活などがあります。以下にその内容について少し紹介しましょう。

ドンキホーテ

ドンキホーテは様々な商品を取り扱うディスカウントショップとして有名で、実店舗もありますがecサイトも運営しています。

サイトをちょっと覗いてみると分かりますが、数多くの商品を取り扱うショップということで、顧客目線で考えれば当然のこととも言えますが、商品をしっかりとカテゴリ分けしたり、目当ての商品を検索したりする機能が充実しています。これらはもちろんEC-CUBEの機能をそのまま活かして構築されています。

わかさ生活

わかさ生活は健康食品やサプリメントなどを主に扱っています。このような商品の特徴としては、ある程度長い期間にわたって定期的に摂取するものが多いということが挙げられるでしょう。

販売する側の戦略とすれば、定期購入をしっかりと勧めたいところですが、もちろんそのための仕組みが構築されています。そしてもう言うまでもないことですが、この仕組みもまたEC-CUBEに最初から備わっている機能を利用したものとなっています。

EC-CUBEまとめ

ここまで、ecサイトの構築を強力にサポートするEC-CUBEについて紹介してきました。ecサイトは実店舗に比べると新規出店のハードルが低いとはいえ、全く何の準備もなしに出店できるようなものではさすがにありません。

ですが、EC-CUBEの助けを借りれば、初心者でもサイト運営に必要なあらゆるものが揃います。カスタマイズも可能ですから、商売が軌道に乗って業務を拡大したいと思ったときにも比較的容易に対応できます。

既に利用実績も多く、誰でも名前を知っているような有名企業でも利用しており、またその取扱い商品の特徴に応じたサイト構築がしっかりとできているという点も、EC-CUBEの使いやすさを物語っているということができるでしょう。

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