景表法のガイドラインと違法しないためのポイント

最終更新日 : 2020-04-22 Box

企業活動において、自社の製品やサービスをより魅力的に魅せるために広告を使うことは古くからある手法です。そして、その効果が高いため、広告自体の数や媒体も増えており、よりインパクトのある宣伝となるように多くのコストや労力がかけられています。

ですが、時に広告は人々に間違った印象を与えてしまうこともあるため、顧客や消費者を守るために法律が設けられ規制されていて、その法律が「景表法」です。では、景表法とはどんな法律なのでしょうか。広告宣伝で用いる景品はどこまで許されているのでしょうか。

さらに、懸賞についても取り上げ、最近よく用いられるようになったインターネット広告で気を付けるべき点にも注目します。さらには、違法にならないポイントを具体的な例を用いて取り上げます。

景表法とは?

景表法とは「景品表示法」の略で、正式には「不当景品類及び不当表示防止法(昭和37年法律第134号)」と言います。名前からもわかるように、不当な景品や不当な表示を防止する法律です。

景品は顧客や消費者を引き付けて、自社の商品やサービスを購入するように促すものとなっています。本来、おまけや粗品程度のものであるはずのものが魅力がありすぎて、消費者や顧客を惑わす形で商品などを購入させることがないように法律で定められています。

また、不当表示とあるように、うそとは言えなくても大げさな表現で消費者を惑わす表現を用いないように規制しているのも、景表法の特徴です。景表法の目的はあくまでも消費者を守り、自分にとって良い商品やサービスを自分自身で論理的に判断し、よく比較して選べるようにしてしている点にあります。

そのため、消費者を惑わすような大げさな宣伝をしたり、並外れた景品などで消費者心理を捻じ曲げることを禁止しています。現代はグローバル社会となっていて他社との競争も激しくなっていますが、景表法にのっとった広告宣伝を行うかどうかは、企業の信用やブランドイメージにも関係する大切な問題です。各企業はそのことを念頭に置いて、広告に関するポリシーを持つ必要があります。

景品の範囲はどこまで?

景品と言うと形あるものを思い浮かべる人が多いですが、実は景品の範囲はとても広いと言えます。消費者庁のホームページの記載を見ると、景品の定義は、「顧客を誘引するための手段、事業者が自己の供給する商品・サービスの取引に付随して提供するもの、物品や金銭その他の経済上の利益」の3点となっていることからもわかるとおり、物品だけでなくサービスなど無形のものも含まれます。

具体的には旅行や映画への招待だったり、ポイントなども消費者の利益になる点では該当すると言えます。景品は、消費者や顧客を自社の商品やサービスの購入に至るように誘導するものすべてと考えることができます。それで、売り物となる商品やサービス以外で外部に配るものは景品と考え、景表法に照らして考える方が無難です。

一般懸賞、共同懸賞、総付けの違い

景表法で定められている景品には上限が定められています。そして、そのキャンペーン方法により金額などが異なりますが、キャンペーンにはオープン型とクローズド型の2種類があります。オープン型とは誰もが応募することができるキャンペーンです。

この手のキャンペーンの景品は、そもそも応募の条件がないため、景品の上限額はありません。それに対してクローズド型とは、商品の購入やサービスの利用などが条件となるもので、キャンペーンの種類は3種類に分けられおり、その一つが一般懸賞です。

商品に購入者やサービスの利用者に、クジや抽選などで当選者を決めます。この場合、商品に貼られているシールなどを集め、シールの枚数などにより応募できる景品に差を設けることもできます。

そして景品の上限は、5,000円未満の場合は取引価額の20倍まで、5,000円以上の場合は100,000円まで、景品類の総額は売上予定額の2%までとなっています。共同懸賞は、一定の地域などで共同で景品を提供する仕組みです。この場合の上限は300,000円、景品の総額は売上予定額の3%までです。

総付けは、平たく言えば「全員プレゼント」で、もれなくもらえるものになります。こちらの上限は、1,000円未満の場合は200円、それ以上の場合は取引価額の20%となります。

インターネットにおける留意事項

特にインターネットを利用して広告宣伝を行う場合は、他の媒体と比べて広告としての歴史が浅いため、利用になれていないこともあり、注意すべき点が多くあります。インターネットを用いた広告で景表法違反となるような不当な表示となる事案は、主に3種類に分類されます。

まず一つは、優良誤認表示です。優良誤認表示とは、商品やサービスの品質や規格が不当であると言うことです。具体的には、産地や製法を偽ったり、規格を偽装したりして、販売しようとしている製品を不当によく見せかけると言ったことが挙げられます。加えて、有利誤認表示にも注意が必要です。

有利誤認表示とは、商品やサービスの取引条件を、消費者が間違って認識するようにすることです。具体的には、いつもと同額で販売しているにも関わらず、限定何名様にお安くしていますなどとうたうことが挙げられます。そしてこれは、商品やサービスそのものだけでなく、数量や保証期間、アフターサービスなどにも当てはまります。

そして、その他の誤解を招く恐れのある表示があります。例えば、実際には取り扱っていない商品を広告として掲載するおとり広告や、原産地や成分表示を規定通りに表示しないなどが挙げられます。

特に近年では、インターネットによる広告の効果が高まってきたこともあり、景表法に引っかかる広告の数も増えてきています。景表法の知識を得て、正しい形での広告を掲載できるようにし、企業のイメージを壊さないように注意することが必要です。

違法しないためのポイント

新しい媒体での広告が増え、今まで広告に積極的でない企業が多かったこともあり、うっかり違法となってしまう事例も増えてきています。特に不当な表示の一例としては、自社の商品やサービスが他者に比べてずば抜けて良いことを、根拠を示さずに表示してしまうケースがあります。

「ナンバーワン」「当社限定」などと表示するのであれば、どんな調査に基づいてその結果が得られたかを示す必要があることに注意が必要です。さらによくあるのが、キャンペーン中であったり、今だけ大幅な割引がされていることを無期限に表示しているケースです。

そのような表示をする際には、期限を併記することが必要となります。さらに、キャンペーン以外の時の元の値段の記載をすることで、消費者の誤認を避けることが必要です。加えて、広告に掲載する写真なども、消費者の誤解を招かないように注意を払うことが必要です。

例えば、無果汁の飲料であるにも関わらず、果物の写真が載せられていると、写真のインパクトが強く、本来の商品の価値が正しく表示できません。また、景品をつける場合に、キャンペーンの種類にマッチしない金額の景品を設定しないようにも気を付けなければなりません。これらは、企業のコンプライアンスの問題ともなってくるので十分に注意したい点です。

景表法まとめ

景表法とは景品表示法の略で、不当な景品や不当な表示を防止する目的で定められている法律です。法律の趣旨は、消費者保護にあります。消費者が自分の目で正しく商品やサービスを選べるよう、企業側は道理にかなった広告や景品を提供しなければなりません。

そして宣伝のために使う景品は、消費者や顧客に商品やサービスの購入を促すものすべて、つまり形あるものだけでなく、旅行やポイントなど形のないものも含まれます。景品にはそれぞれのキャンペーンの方法に合わせて上限額や総額が決まっていることにも注意が必要です。

特に新しい広告媒体のインターネットでは、違法とされる広告が増えており、違法とならないようにポイントを押さえて広告を出すことが大切です。

Twitter Facebook Bing