「ご査収」とは?意味やビジネス上での使い方を解説!

最終更新日 : 2020-04-28 Box

資料や文章などが添付されたメールを受け取ったときに「ご査収ください」と、書かれた内容のメッセージを受け取ったことがある人は多いのではないでしょうか。ご査収は、ビジネスの場面では利用されることが多い言葉です。

とはいえ、知らず知らずのうちにご査収と似た語感のものを間違って使ってしまっているケースもあります。ここではそのようなご査収の意味から使い方、さらには使う際の注意点などについてご紹介しています。

また相手から言われたときの返事の仕方や、混同されやすい表現なども解説しているサイトです。もしご査収というワードを何となく使用しているのであれば、この機会に再度意味をチェックし直してみることをおすすめします。

ご査収とは?

「ご査収」は「ごさしゅう」と読み、ビジネスメールではよく見かけることの多い言葉です。よく確認して受け取るという意味があります。そもそも「査収」という単語には、金額や物、書類などの内容を良く調べて受け取るという意味がありますが、それに「ご」という接頭辞が付いているのが特徴です。

この接頭辞は査収を高める意味があって付いています。敬語であるため目上の人に使用することができるワードです。検査や捜査という言葉にも使われる通り、査収の「査」という漢字には、よく見て明らかにするという意味や調べるという意味があります。

また収入や回収という単語でも使われる「収」はとりいれる、おさめるといった意味を持つ漢字で、この文字だけでも受け取っておさめるといった意味合いがあります。これらの文字が組み合わさって出来ているのがご査収という単語です。ご査収くださいというフレーズで使われることが多いですが、このほかの言い方で使うこともあります。

ご査収の使い方

添付ファイルが付いたメールを受け取った時や、資料を郵送で受け取ったときに添えられていた文書などで「ご査収」という表現を見たことがある人は多いでしょう。この言葉を使う時というのは、その文章のほかに何かよく調べて受け取って貰いたいものが添付されていることを示しています。

何も添付しない場合に使う表現ではない点には、注意をしておく必要があります。ご査収の具体的な使い方の中でも、もっとも一般的なものは「ご査収ください」という言い回しでしょう。

「ご」という接頭辞が付いているこのワードは敬語の表現ですが、社外の人よりは社内の目上の人に使う場合に適しています。敬語ですが、近い間柄の人に使用するのに向いている表現です。

そのため、もし社外の取引先の人に使用するのであれば、より丁寧な表現をする方が良いかも知れません。例えば「ご査収のほど、よろしくお願い致します」といったように使うとより丁寧で、与える印象も良くなります。

しかしさらに丁寧に伝えたい場合には、「お願い致します」ではなく、「幸いです」という表現にすると配慮が感じられる言い回しになるのが特徴です。具体的には「ご査収いただければ幸いです」といった言い方になります。

ご査収くださいと似た表現

ご査収くださいという言葉と似ている言い回しには、ご確認というワードがあります。どちらもその文章とは別の何かを示していることに共通点がある言い方です。ただし「ご確認」という表現は、ご査収よりも幅が広い意味が含まれている表現で特別詳しく調べる必要はないことにも使うことができます。

反対にご査収というワードを、詳しく調べる必要がないことに使用すると違和感があります。例えば添付したことを知っていて欲しいけれどその内容を細かく調べなくても良い場合には、査収という単語は適していません。

確認という程度の表現にしておく方が適切です。似ているものには「ご査証」という言葉もありますが、こちらは違った意味になります。

ご査収くださいを使う際の注意点

ご査収くださいという言い方をする際には、当然ながら確認してもらう必要があるものを添付する必要があります。しかしそれだけでなく、できるだけどの部分に注意して確認して貰いたいかを示すようにするほうが親切です。

ご査収くださいへの返事

メールや郵便で「ご査収のほどよろしくお願いします」などと書かれた文書を受け取った際、それに返事をする場合にはその言葉の意味に合った返事の仕方をする必要があります。

よく調べて受け取る、という意味がある査収という単語に対して適切な返し方をすることが大切です。そのため受領しましたという表現をするのでは、ただ単に受け取っただけという意味になってしまうので調べたというニュアンスが含まれている返事が最適です。

内容を調べて問題がなかった場合には、「確認をさせていただき、特に問題はありませんでした」直す必要がある場合には「確認をさせていただきましたが、修正をお願いします」といったように、内容をチェックしたという返事をする必要があります。

ご査証と混同しないこと

ご査収という言葉に似ているため、うっかり混同してしまいがちなのが「ご査証」という言い方です。一見似た意味があるように思われがちですが、査証という単語は調べて証明をするという意味があるので査収とは全く違います。査証は他国の人に与える入国許可証やビザという意味もあります。

そのような言葉を用いて「ご査証ください」と表現するケースはまれで、ビジネスの場面でもあまり使うことはありません。意味を調べてみると全く別ものであるため、うっかり間違えないように気をつける必要があるでしょう。

とはいえ周囲にもしかしたら誤用している人もいるかも知れませんが、知らずに使うと相手を困らせてしまう可能性もあるので正しく使用する必要があります。

確認してほしいポイントを記載する

資料や文書を送付する際に、それと別にご査収くださいという表現を使った内容の文章を添えたとしても受け取った側はどの箇所を確認するべきか分かりにくいことも少なくありません。

そのため、できるだけ調べてもらいたい箇所が分かりやすくなるように伝える工夫をするのがおすすめです。確認してもらいたいところがどこにあるか、ページ数や行を指定して示すと伝わりやすいです。分かりやすくしておくと、すぐに確認ができ互いのやり取りもスムーズになります。

ファイルの種類、間違いがないか

ご査収くださいと記載したメールに資料や文書を添付して送る際には、添付するファイルについてもよく確認してから送付するようにするのが大切です。もし間違ったものを送ってしまうと互いに手間がかかり時間を無駄にしてしまうことになるほか、情報漏洩に繋がる可能性もあるので、添付ファイルを扱う際には注意を払う必要があります。

またファイルの内容を確認することに加えて、ファイルの種類についても確認をしておくことが大切です。可能なら事前にファイルの種類を確認をしてから送付するのがおすすめですが、確認できない場合には環境に左右されることなく確認してもらえるPDFファイルやテキストファイルなどを利用するのが良いでしょう。

ご査収まとめ

ビジネスで使われることの多い「ご査収」という言葉についてご紹介しました。確認してほしい資料や文書を添付する際には、語感が似ていながら意味が違う「査証」とは間違えないようにすることが大切です。

また詳しく調べる必要がない時には、ご確認くださいという言い方の方が適していることもあるので注意しましょう。また査収するようにと言われたときには、ちゃんと確認したということが伝わるような返事をするようにします。

こちらから依頼する場合にはどの箇所を確認してほしいのか、分かりやすくするとお互いにスムーズにやり取りができるのでおすすめです。よく確認して受け取るという意味のあるご査収という言葉は、このような注意点を意識して使いましょう。

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