効率の良い議事録の書き方のポイントや議事録作成に使えるおすすめツール15選を解説

最終更新日 : 2022-05-02 Box

議事録は会議内容を簡潔にまとめた文書、専任がいる会社もあるけれども持ち回りで議事録を作成するケースも少なくありません。

持ち回りの場合は、次回は誰といった具合に順番が回って来ますが、議事録の書き方をしっかりつかんでおかないと後から会議内容のポイントが記されていないなどのケースもゼロとはいい切れません。

こちらの記事では、議事録の書き方について解説して行きます。

議事録の目的

議事録は会議内容を記録するもので、議事録当番の順番が回って来たけれども書き方が良く分からない、自信があまりないなど新人社員さんなど悩みを抱えるケースは多いのではないでしょうか。

議事録は会議の目的や内容など必要な情報を聞くと同時に文書化する作業であり、会議の内容を漏れなく簡潔にまとめ、わかりやすく記録することなどが求められる作業です。

会議以外にもお客さんとの打ち合わせの際にも議事録を記録するシーンがあるので、書き方を知っておくことはとても大切なことです。

議事録の種類や作成方法は会議報告書や株主総会、理事会議事録などのように会議の種類により変わりますので、効果的な議事録作成には作成する目的をしっかり把握しておかなければなりません。

主な目的は、関係者全員に会議の決定事項を伝えることにありますが、会議に欠席している人がいるときにはその人も関係者に含まれます。

他にも会議の参加者の備忘録として認識の食い違いを防止するなどの重要な目的があります。

議事録の書き方のポイント

一口に議事録の書き方といっても、どのようなステップで進めるのが良いのか、後から備忘録で利用できる文書にするためには何をしなければならないのか分からない人も多いといえます。

ここでは、書き方のポイントをステップごとに解説していきます。

このポイントを押さえることで、議事録を早く書くコツを掴んでみてください。

1.会議前の事前準備

会議が始まる前に会議の要点および目的を知る、これは情報共有や意思決定を行う、アイディアを出し合うなど会議の目的に応じて議事録に記載すべき内容および書き方が変わりますので、目的を知ることは適切な議事録のフォーマット選択にも役立てることができます。

さらに、会議前に議事録の構成を決めることも大切です。作成の際には会議内容の把握と情報の書き出し、この2つの作業を同時進行で行う必要があるので事前に議事録の構成を整理しておくと会議の中で多くの情報内から残すべき内容が明確になってスムーズな書き方を実践することが可能になります。

議事録の主な基本構成は、基本事項と記載項目に分かれます。基本事項には、会議名や日時場所、参加者名などがありますがこれらは会議が始まる前に記載ができる項目です。

記載項目には議題や背景、決定事項や課題、そしてToDoなどがありますが課題は事前に記載できる項目です。

議題が複数あるときにはマスで区切ったり表組にしたり、議事録を後から整理を容易にできるよう工夫を行います。

これまでの経緯や背景になる内容を事前に把握しておけば必要な会議内容を漏らすことなく文書内に記載が可能です。

また、会議開始前には出欠を確認しておく必要があります。

これは、予定される出席者ということだけではなく、実際の出席者を確認しておくことも含まれます。つまり、出席が予定されていても欠席する人もいるでしょう。

そういう人をしっかりと記録に残すことも議事録の重要な役目ですから、会議開始前には出欠を確認しておく必要があります。

2.「5W1H・5W2H」

5W1Hは、誰が(Who)いつ(When)どこで(Where)何を(What)なぜ(Why)どのように(How)をまとめたワードで議事録の書き方の基本は5W1Hにあるといっても過言ではありません。

5W1Hを基本にして相手に伝えることで自らの勘違いを防止するとともに相手に間違った情報を与えてしまったり誤解を与えにくくする効果が期待できます。

5W2Hは、5W1Hの5つのWとコストや予算などの「いくら(How much)」と全体管理の「どのように(How to manage)」の2つを加えたもの、書き方の中でこれらを意識することは後から議事録を呼んだ際に内容そのものが簡潔にまとめあげられていて読みやすさを持つ文書になるメリットへと繋がります。

3.書き方をそろえる

議事録の書き方を実践するとき、記録した文書は後から内容を読み取る目的で使用されるものになるので分かりやすさが求められます。

そのため文書の書き方をそろえて読みやすさを追求する、これは読み手を意識した文書作成の基本になる部分です。

内容に間違いがなくても文末が「です・ます」調と「である」調が混在していれば読んだ人が違和感を覚えてしまうので文末表現や全体的な文書のトーンはそろえるなどの意識をしましょう。

箇条書きにすべき部分や原因と結果の書き方、これは自分なりに決めて記録をするとスムーズな議事録の書き方を身につけることができますし読みやすさを持つ文書に仕上げることが可能です。

4.フォーマットに沿って書く

会社にもよりますが、議事録には所定のフォーマットが用意してありそれを使って記録することもあります。

フォーマットがないときにはインターネットの中でダウンロードできる議事録専用のフォーマットを使うのもおすすめ、そのまま使うのも良いですしアレンジして使いやすいフォーマットにするのも良いでしょう。

自らオリジナルのものを作るよりも、素材を活用すれば自分では考えられない部分に気が付いたり、所定のテンプレートでは足りないと思えば追加すれば良いなど既存のものを活用した方が項目の抜け漏れがなく、読みやすさがある文書を作ることができるようになります。

5.重要な数字・ワードはしっかり記録する

会議の席では雑談などが行われることもありますが、常に会話に耳を傾けて重要と考えられる部分はもれなく記録する、これが議事録の書き方の基本です。

分かりやすい議事録は重要な数字および単語を逃さないことがポイントになりますが、重要な数字や単語には予算や日時、人数などの数字に関係する情報や会議の要になるような単語はメモ書きしておきます。

6.記号などを駆使する

会議中の発言を全て文字で記録することは困難、スピードが追い付かずに大切な数字や単語をメモすることができないケースも少なくありません。

しかし、記号を活用するなどの工夫は重要な発言のメモを取るときに効率なものにしてくれます。

因果関係のときには「→」、疑問のときには「?」、決定事項は「↑」など自分の中でルールを決めておけば慌てずに重要な内容を漏らすことなくメモを取ることができますし、メモを取るスピードも速めることが可能です。

記号が役立つのは重要な発言をメモするとき、重要な発言には情報が満載ですから記号を使って漏れなく記録することを心掛けましょう。

会議内容はできれば録音などで記録しておくことがオススメ

これは必須とまでは言い難いでしょうが、もし可能なのであれば、会議内容を録音することも非常に有用な方法ではあります。録音があれば後で聞き直して確認することも容易だからです。

ですが、当たり前のことですが録音を聞き直すには会議実施時間と同じだけの時間が少なくともかかってしまいます。複数の人が言ったことを聞き分けるのが大変な場合もあるでしょうし、声に出したこと以外の表情やジェスチャーなどが大事な意味を持つ場面もあります。
 
また、録音があると安心しきってしまって会議中の集中力が落ちるということもあったりしますから、あまりに頼りすぎるのは禁物ですが、サポート的な意図であれば決してマイナスにはならないでしょう。

会議後の議事録作成の対応

議事録の書き方を覚えて読み手に分かりやすい文書にまとめることは重要ですが、作成したものをそのまま参加者全員に配布するときなどにもポイントが存在します。

ここでは、会議後の対応について解説していきます。

1.当日、遅くとも24時間後までに共有することを心掛ける

会社により、議事録の送付は終了後○時間以内にというような企業もありますが、遅くとも24時間以内に共有できるよう心掛けましょう。

ただ、書き方を覚えたばかりのときや、長時間の会議のときなど議事録作成に多くの時間を費やしてしまうことも少なくありませんが丸1日議事録作成に時間を費やしているのでは本業がおろそかになってしまいます。

そこで、会議終了後に作業を行うのではなく事前に分かる情報は予め会議開始前に埋めておくことがポイントです。

2.共有前に上司に確認をしてもらう

書き方に慣れて来ると、多くの人は少しでも早く記録を回覧したいなどの理由でメール送信を考えがちです。

書き方に慣れていないときなどは上司に確認をしてもらってアドバイスを受けるのと同じく、書き方に慣れてからでも共有する前に上司への確認依頼はマストです。

上司に確認してもらう目的は誤記や情報の洩れなどの指摘を受けるなど、内容確認により不備の有無を調べて必要に応じて修正してから共有することが大切です。

議事録の訂正があった場合

書き方に慣れていないと、作成した議事録の修正や訂正が求められることは少なくありません。

特に、新卒などで社会人になった人は書き方そのものに慣れていなくて誤字脱字、内容間違いなど気が付かないことも多いといえます。

一般社員に送付するものならパソコンで修正すれば構いませんが、取締役会や理事会などの場合は役所に提出するケースもあり、紙出力したものに二重線を引いて訂正印を捺印するなど法的なルールに従って訂正しなければなりません。

議事録作成例

会議名:◯◯営業会議
日時:2022年2月1日(火) 16:00~17:00
場所:第1会議室
出席者:◯◯、◯◯、○○
議題:期末までの売上目標の達成について

会議内容:
・現在の売上目標の進捗は○○%
・季節要因により売上が鈍っていきている
・◯◯との連携があまりとれていない。

決定事項:
・代理店への再度連絡
・○○と連絡して連携を強化するための提案をする
・○○地域への営業の強化

次回会議予定:2022年2月8日(火) 16:00~17:00

議事録の作成におすすめのツール15選

議事録を作成するとき、こんなツールがあると便利など後から知り合いなどから教えて貰って使う人も多いといえます。

ここでは議事録の作成をスムーズにしてくれる各種ツールをご紹介します。

Google ドキュメント

Googleドキュメントは、Googleのオンラインでドキュメントを作成、編集できる無料サービスで、リアルタイムで共同編集することも可能です。

パソコンはもちろん、タブレットやスマートフォンなどネット環境がある場所ならどこからでもアクセスが可能で議事録の作成や編集などを行うことができますが縦書きは非対応であることを覚えておきましょう。

Evernote

Evernoteはメモ管理に優れたツールといった評判があり、パソコンやスマートフォンなどから簡単に記録や整理、そして情報共有を実現します。

ベーシックプランは無料で利用できるもので端末2台まで同期が可能です。有料版もあるので、無料版を使って使いやすさを確認してから切り替えるのもおすすめです。

OneNote

OneNoteはクラウドサーバー上にメモを保存しておいて、複数のデバイスで同期させることができます。

OneNoteはマイクロソフトオフィスの一つで、文字や画像、図形や表組、手書きの文字入力も可能です。

1か月間無料の試用版があるので、使い勝手を把握してから導入したい人に最適です。

Dropbox Paper

普段からDropboxを使用している人におすすめのDropbox Paper

独自の議事録テンプレートを使うことで、時間短縮効果を期待できるおすすめツールの一つ、期限が近いタスク機能もあり会議後のToDo管理がしやすいなどの特徴もあります。

Stock

Stockはノート形式で簡単に管理ができるツール。

Stockは、ノートをフォルダ形式で保存ができ、保存したノートはチーム内での共有を図ることができるため議事録の発信を容易にしてくれます。

テキストだけなく画像や動画なども保存できるため、会議中のホワイトボードに記載してある情報や資料の添付を行うことも可能です。

さらに、ノートおよびタスク管理の紐づけを可能にしているので議事録に関するタスク設定もできます。

Stockは、議事録作成や管理に便利なツールであるだけでなく操作方法が簡単など議事録の書き方を学んでいる人などにも最強ツールになってくれるのではないでしょうか。

Stockはビジネスプランやエンタープライズプランなどがあり、フリープランは最大20ノートで無料で使うことができるようになっています。

Notion

ドキュメントの管理にはこれを使う、表計算はスプレッドシートを使ってファイル管理はこれ、タスク管理はこれを使うなど用途に応じて複数のツールを使い分けている人は多いといえます。

その点、Notionはこのような情報を一元管理できるよう集約されているなど世界中からの注目を集めており、従来は英語版などしかありませんでしたが、日本語版も登場したことで議事録に有利なツールとして活用できます。

議事録ツールは主にメモを取れば良いなどのイメージを持つ人も多いかと重れますが、Notionはオールインワンの万能ツールでコアな機能は文書になりますがプロジェクト管理やスケジュール管理、社内のWikiなど様々な目的で活用できます。

料金プランは、無料で使えるものからエンタープライズまで4種類が用意されています。

welog

効率的に議事録を素早く作成できるwelog

必要な情報だけを簡単に残すことができる、その情報の中から必要なものを簡単に見つけることができる、このようなコンセプトから誕生したのがwelogです。

チームのための情報共有ツールで、クラウドサーバー上に作成したノートに議事録を作成する、メールや各種ビジネスチャットとの連携により遠隔地にいる人にも情報を共有できる強みを持ちます。

事前にノートのURLを共有することで会議参会者がそれぞれ議事録の内容を確認して同時に複数の人々が編集を行うこともできる、過去の議事録を遡りたいときやテレワークなどで離れた場所にいる人々と素早く情報共有したい人などにおすすめです。

welogは、フリープランとベーシックプランの2種類がありますが、フリープランは最大10ユーザーまで無料で利用することが可能のプランです。

NotePM

NotePMは様々な情報を一元管理できるオンライン上の社内Wikiツール。

社内のマニュアルや業務ノウハウをはじめ、見積もりや会議の議事録、社内で作成した資料や知識・ノウハウなど様々な情報を一元管理することができます。

大切な情報を共有できると同時に、欲しい情報を検索機能を使い直ぐに見つけられるなど業務の効率化にも良い影響を与えてくれます。

NotePMは、ナレッジを蓄積できるなどの特徴がありますが、ウェブ上で簡単に文書を書くことができる高機能エディタとテンプレート機能が搭載されているため書類を別に作成してからアップロードする必要はありません。

登録してある文書はフォルダにより階層化できるので、簡単に整理ができるメリットもあります。

NotePMのスタータープランは3ユーザー限定、容量5GBで月額1,000円(税込)です。

AI GIJIROKU

AI GIJIROKUは自動議事録ツールで、会議終わりにもう議事録といったキャッチコピーで宣伝が行われています。

AI GIJIROKUには、ZOOM連携で発言を字幕表示する、音声認識の精度は99.8%でリアルタイム翻訳は30か国語対応など3種類の特徴を持つツールです。

チームメンバーの発言が正しく記録されるので会議に出席できないときでも情報共有を可能にすることや会議室でのオフライン利用や参加者が複数名いるときもAIが話をしている人を認識して議事録を自動作成してくれます。

料金プランは無料で使えるフリープランやスタンダードからプレミアムの4種類が用意してあります。

GIJI

GIJIは、ブラウザ上で作成中になっている議事録を複数のメンバーとリアルタイムに編集を可能にする議事録共有サービスです。

議事録に特化したフォーマットを持つことや誰もが簡単に編集できるおすすめのツールといえましょう。メンバーごとの会議回数や会議時間、1度の会議の所要時間など一覧やグラフなどを使い表示ができる会議レポート機能も備わっています。

クラウド型とオンプレミス型の2種類があり、クラウド型のフリープランは10名まで無料で使えます。

Smart書記

Smart書記なら音声と文字起こしで議事録作成を効率化してくれます。

パソコンはもちろん、スマートフォンやタブレットなどから手軽に収録を開始できる録音機能、録音した音声データを使って文字起こしが可能でエディタに1クリックで追加できる、エディタは録音やテキストメモ、文字起こしなど全てが紐づけされているので議事録作成をよりやりやすいものにしてくれます。

さらに、ワードファイルで議事録を出力できるダウンロード機能も備わっています。14日間の無料トライアルがあるので、導入前に使い勝手を知ることが可能です。

富士通 Zinrai

富士通 Zinrai

人と協調する人を中心としたAIや継続的に成長するAIを目指すといったコーポレーションスローガンを持つ富士通は、長年の研究や業種、業務ノウハウなどを基に培って来たAIの知見および技術を体系化したAI技術のZinraiを登場させました。

人工知能搭載などからも議事録作成においても大幅な作成時間の短縮ができ、富士通ではZinrai活用コンサルティングなども行われているようです。

料金は問い合わせといった形になりますので、導入を検討されている場合は公式サイトから問い合わせをされると良いでしょう。

Qast

Qastは、シンプルで使いやすい議事録の作成補助ツールです。

シンプルな議事録作成ツールを探している人や共有する資料が多いので資料の内部も検索ができるようにしたい、フォルダやタグなど分類方法が分かりやすいものを使いたいなどこのような人におすすめのツールです。

WordやPowerPoint、ExcelやPDFなどのファイル内の文字列検索機能があるので書類を開く前に確認ができるメリットもあります。料金プランはスタンダードとエンタープライズの2種類が用意してあります。

COTOHA Meeting Assist

COTOHA Meeting Assist」はAI音声認識機能が備わっているので、会議中の発言をリアルタイムのテキスト化ができるので議事録作成の効率化を実現してくれます。

一般的なウェブ会議サービスとの併用も可能で、初期費用が無料、月額料金55,500円(税別)からの料金設定です。

パソコンやスマートフォンなど外部接続マイクで簡単に利用できるクラウド型で、利用開始月は無料で試すこともできます。

ZMEETING

ZMEETINGには自動文字起こしや辞書登録、多言語翻訳やフィラー除去、音声ファイルのテキスト化と議事録清書機能などが備わっています。

フィラー除去は会話の中で使われる文書には不要な言葉を取り除く機能で、議事録清書機能は音声認識で自動生成したテキストをエディタ機能で清書する機能になります。

多言語は、英語と中国語(簡体および繁体)、韓国語の5言語です。利用料金などは問い合わせの方になりますので、興味がある人など公式サイトからの資料請求をおすすめします。

議事録の書き方まとめ

議事録を残す目的や書き方のポイントなど解説しましたが、議事録を作成した後はなるべく早く関係各所にメールでの送信が求められます。

基本的には会議終了後2時間から当日、もしくは24時間以内など短時間でまとめてから上長に承認を貰いメール送信の流れになります。

会議前に分かる部分は先に埋めておく、これも議事録を効率よく進めるコツになりますし、こちらで紹介を行ったツールを使えばさらに効率化を図ることができます。

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