【2022年】法人向けIP電話の導入のメリットや選ぶポイント、おすすめ10選をご紹介
法人向けIP電話とは何か、名前は聞いたことがあるけれど導入するとどのようなメリットおよびデメリットがあるのか気になる人も多いのではないでしょうか。
さらに、法人向けIP電話の導入におけるポイントやおすすめのIP電話サービスなどについて解説していきますので参考にしてみてください。
IP電話とは?
導入前の検討段階として法人向けIP電話について調べているけれども、そもそもIP電話とは何を意味するものなのか分からない人も多いといえます。
IPとは、インターネットプロトコルの略語です。固定電話は電話回線など基地局を通じて音声のやり取りが行われますが、IP電話の場合はインターネットを利用した電話システムになるので、アナログ音声は一旦デジタル信号に変換されて相手に届けられるなどの特徴を持ちます。
IPは、データパケットがネットワークを経由し宛先に届けることを可能にするデータパケットをルーティングやアドレスを指定するためのプロトコルになります。
これは一つのルールセットで、インターネットを介すデータはパケットと呼ぶ小さな断片に分割されます。相手に届いたデジタルデータはそのままでは人間が音声として認識できないため、デジタルをアナログに変換するという仕組みで電話として通話することができます。
アナログとデジタルの変化に使用される装置を、VoIPゲートウェイといいます。
法人向けIP電話などIP電話には幾つかの種類がある
法人向けIP電話の導入を検討しているとき、IP電話には幾つかの種類があることを理解しすることが大切です。ここでは、IP電話の種類について解説していきます。
1. 法人向けIP電話に多い11桁の番号の050型
050型とは、電話番号の最初に3桁が050で始まるIP電話の種類の一つです。
11桁の番号で構成されるもので元々IP電話専用の番号で使用されていましたが、最初が050になるので市外局番などは存在しません。
同じサービスを利用している同市や提携プロバイダーのIP電話などでは無料で通話ができる、初期費用および通話料金が安いなどからもコストを抑えたい企業を中心に利用率が高くなっています。
しかし、0120や110などの番号を使うことが出来なかったり、後述する0AB-J型のような細かな規定がないため、品質面で不安定などのデメリットがありますし手軽に取得できるけれども050から始まる番号はあまり見慣れないなどから警戒されやすいなどのデメリットは存在します。
2. 0AB-J型は市外局番から始まる10桁の番号
0AB-J型は、03や06など市外局番から始まる10桁の番号を持つIP電話です。
0AB-J型は、ネットワークや音声品質などに細かな規定が設けてあるためアナログ電話と同等の品質を実現している、固定電話で取得している場合でも条件を満たすことでIP電話への引き継ぎも可能です。
0AB-J型は長年アナログ電話の番号で運用されていることからも顧客からの安心感を得ることができるIP電話の番号といわれています。
NTTの固定電話番号として運用すると、遠距離通信の際の通話料金が割高になることや電話加入権の購入などコストが追加されるデメリットがあるので、クラウドPBXを通じて運用することを推奨しています。
3. 電話番号不要型はVoIP技術を使うIP電話
文字通り電話番号が要らないIP電話になりますが、これはコミュニケーションツールでも有名なLINEおよびスカイプと同じような仕組みです。
SNSのユーザー同士がアカウントIDを交換することでVoIP技術を使い通話を可能にするIP電話です。
最近は、アカウントIDが要らないサービスも登場しています。同一のアプリ同士で無料通話ができるメリットはありますが、050型と同じく発信できない電話番号があることも把握しておきましょう。
知っておきたい法人のIP電話導入のメリット
法人向けIP電話は、電話番号の種類で通話料や基本料を節約できるメリットがあるけれども、他にもいくつかのメリットがあることをご紹介します。
1. 通話料が削減できる
固定電話は電話の相手が遠方になるほど通話料は高くなりますし、海外拠点を持つ会社や全国に事業所を展開していたり、出張が多い部署などでは通信コストが割高になることも少なくありません。
その点、法人向けIP電話は距離による料金変動がありませんし通話料が割安な設定になっていることからも通話料の削減効果を期待できます。
2. 法人向けIP電話は電話回線が不要
法人向けIP電話の利用は、電話機器などの設置工事や配線工事が不要になるため固定電話と比べると導入コストを大幅に抑えられる効果を期待できますし、電話機そのものが要らないため設置スペースの確保も不要です。
法人向けIP電話は固定電話のような電話回線が不要になりますが、インターネット回線は必須になることは覚えておきましょう。
電話回線が要らないので配線工事が要らないので、電話工事が長引くなどのトラブルも回避できます。
3. 法人向けIP電話なら導入しやすく一括管理できる
複数拠点を持つ企業などの場合は、電話網を法人向けIP電話によるネットワークに統合すると複数拠点の一括管理が実現して各拠点での電話の導入および保守管理が不要になります。
これは結果的に、経費削減への効果に繋げることができるメリットです。インターネット回線と法人向けIP電話の同時申し込みを行うと割引が適用される販売店もあるので、法人向けIP電話を導入するときなどお得なサービスを探すことをおすすめします。
さらに、法人向けIP電話は物理機器や配線がいらないので、オフィスの移転や社員の増減などに対しても柔軟な対応ができるメリットも大きいのではないでしょうか。
法人のIP電話導入のデメリット
法人向けIP電話は色々なメリットがあるけれども、デメリットも存在しています。
どのようなデメリットがあるのか解説することにしましょう。
1. フリーダイヤル・緊急通報など利用ができない
フリーダイヤル(0120)や警察(110)・消防(119)などの緊急通報への利用ができないのはIP電話を導入する中でのデメリットの一つです。
これはIP電話アプリを使うと一部の番号にかけることができないといわれているもので、FAXの使用もできないことも覚えておきましょう。
仮に、これらを利用するときには固定電話が必要になるので、法人向けIP電話と固定電話の併用が必須です。
2. 通話の品質が落ちる場合がある
法人向けIP電話はIP電話アプリを使う仕組みになるので、通話品質が通信環境に影響を与えることがあることも覚えておくべき項目の一つです。
インターネットを使う関係からも、ネットの通信品質は天候や電磁波などの影響を受けやすくなるため、安定した通信品質にこだわりを持つ業種などの場合は固定電話を利用した方が良い場合もあります。
法人のIP電話導入のポイント
法人向けIP電話はデメリットよりもメリットの方が多いので導入を検討したい人も多いかと思われますが、ここでは導入におけるポイントをご紹介します。
1. コスト面
IP電話のコストは、電話回線と比較するとインターネット回線の方がかからないなどの理由から、従来のアナログ電話と比べると通話料が安価に設定されています。
距離に関係なく料金が一律になるので長距離電話が多い企業などでは経費の削減へのメリットが活かされます。法人向けIP電話のアプリの中には無料で通話が可能なタイプもありますし、同一プロバイダーやVoIP基盤を使っているなどの場合も無料通話ができる可能性が高めです。
ただし、月額料金が発生すするアプリも存在していて通話料が安価なサービスでも固定費がかかると通話が少ないとコストがかかることもあるため注意が必要です。
2. 導入を検討する法人向けIP電話に必要とする機能があるか
法人向けIP電話を選択するとき、録音や留守電話などの機能を持つものや既存のシステムと連携を図れるタイプ、名刺管理アプリと連動できるサービスなど便利な機能を持つアプリも多数あるのでそれぞれのアプリが持つ機能をしっかり把握することが大切です。
これは企業内での利用シーンで必要な機能と要らないものが必然的に出て来るので、これから導入を検討している法人向けIP電話に自社が必要と考えられるものが搭載されていることを確認しておきましょう。
特に、名刺管理アプリと連携を図れるサービスなどの場合は名刺に記載してある電話番号に直接電話をかけることができるなど業務効率化に繋がります。
3. 機能性だけでなく操作性も
法人向けIP電話は、競合する会社が多いことからも色々な機能を持つアプリが登場しています。
しかし、便利な機能が付いているけれども操作が複雑などの場合、不慣れな人が利用するともたついてしまうこともありビジネスチャンスを逃してしまうなどのデメリットもゼロではありません。
そのため、機能性だけでなく使いやすい操作性を持つ視覚的に操作ができるアプリを使うことをおすすめします。
4. サポート面
IP電話は天候など通信環境により通話品質が低下することがありますし、新人さんなどの場合は使い方に不慣れでマニュアルを読んでも使い方が良く分からないケースもあります。
このようなときに、手厚いサポートが用意されているトラブルが発生したときでも安心ですし、迅速な対応を行っている会社などの場合は疑問点を速やかに解決して貰えるなどの安心感もあるのではないでしょうか。
おすすめの法人向けIP電話サービス10選
法人向けIP電話を導入するときには、それぞれの会社のサービスを比較することが大切ですが、ここではおすすめのサービス10選をご紹介します。
1. G-Call050
G-Call050は、株式会社ジーエーピーが提供する050番号アプリで電話番号の最初に050から始まる番号で運用することになります。
他のサービスと比較すると国内よりも国際通話を前提にしたサービスになるため、海外拠点を持つ会社や海外にクライアントがある企業などにおすすめです。
国際電話と聞くと料金が高くなりがちですが、G-Call050は国際電話の通話料が安価で世界中どこでも同じ通話料で利用できるメリットもありますし、ネット申し込みを行うと翌営業日にIDとパスワードの郵送が行われるため海外出張の前に準備しておくと役立ちますし、海外で利用可能なSIMおよびWiFiもセットで買うことができます。
2. 050 plus
050 plusは通話料および初期費用が安価な050番号を使ったサービスで、スマートフォンに専用アプリをインストールすることで利用することが可能です。
アプリをインストールした端末同士の通話ができるサービスとは違い一般的な固定電話や携帯電話と通話ができる、一般的に留守番電話機能は有料になっているケースが多いといえますが「050 plus」は無料で利用可能です。
3. ビジネスLaLa Call
ビジネスLaLa Callは050番号のアプリで、追加料金を払うことで無料の内線通話を活用できるようになります。通常タイプは安価なサービスで内線通話などPBX機能を搭載したセントレックスタイプ、2種類が用意されています。
端末を落としてしまったときに役立つリモートコントロール機能やオフィス内で利用可能なチャット機能も搭載してあります。
業務で発生した通話料は個別に確認することができるようになっているので従業員のスマートフォンを業務利用するときにも便利です。
4. Skypeオンライン電話番号
Skype オンライン電話番号は現在のSkypeアカウントに関連付けられる2番目の電話番号で、Skypeアプリをインストールしておけばデバイスの種類に関係なく誰でも電話をかけることができます。
複数の拠点から通話を頻繁に受けるときなどは一つのアカウントに最大10個までSkype番号を県連づけることも可能です。
5. MiiTel
MiiTelは電話番号はワンクリックで架電が可能になり、文字起こし機能により情報共有工数を大幅に削減できるため架電時間が増えて架電数が大幅に増加するなどコールセンター業務に良い効果を与えてくれます。
AIの音声解析技術でトップ営業の話し方の特徴を分析して可視化に繋がる、顧客との会話に対してリモート環境下でもフードバックができるので教育やノウハウなどの築盛にも役立ちます。
さらに、SFAやCRMツールと連携を行えば情報共有はより正確なものとなり効率的に業務を遂行できます。
6. pickupon
pickuponは、CRMやSFAツールに自動入力を行うので入力の負担を軽減できるだけでなくツールへの入力漏れ問題を解決してくれます。
テキスト×音声の一次情報を残すことができるため、後から通話内容を確認したいときなど役立ちます。
お客さんとのやり取りが共有できるようになるので、ナレッジデータベースの形で蓄積されそれが結果的にノウハウに繋がります。
7. クラコールPBX
クラコールPBXはIP電話だけでなく、パソコンやソフトフォン、スマートフォンアプリなど様々な用途で活用できるクラウド電話サービスです。
ビジネスフォンのように番号や時間帯などで着信グループを分類したり、自動音声アナウンスを使うことも可能です。
営業やテレワーク職が多い会社など安価で速やかなテレワーク環境を構築することができる強みもあります。
8. OSORA
OSORAは、様々なクラウドシステムとの連携が可能で拡張性が高いコールシステムを構築できます。
ビジネスフォンやスマートフォンなど使用端末を選べることや複数拠点を持つ企業などでは複数の電話番号を使えること、拠点間の内線に利用出来たりチャンネルが増やせるなどの特徴があります。
さらに、様々なビジネスツールと連携ができるので情報の管理や共有化にも役立ちます。
9. FleaLine
FleaLineは電話の送受信に特化したサービスではなく、PBXと連結されているので外線と内線のコントロールや法人代表番号を使った発信が可能になります。
クラウド型になるのでサーバーの設置や運用におけるコストは不要、遠隔地にある事業所や海外拠点と無料の内線通話でコミュニケーションを図れます。
10. My050
My050は050番号のアプリで、ネット未接続の状態でも着信を逃さない転送機能は月額無料で使えます。
通話料金はアジア圏や国際通話が安価な設定になっていて中国などの場合は1分間6.83円で通話ができるため、アジア圏など海外への通話が多い会社などにおすすめです。
ただ、取得した電話番号は有効期限があり、1年間課金もしくは有料通話がない場合は自動解約されるので注意が必要です。
おすすめの法人向けIP電話サービスのまとめ
IP電話を利用することで固定電話よりも通話料や基本料金など経費の削減効果を期待できることが分かったのではないでしょうか。
法人向けIP電話は色々な機能およびサービスがあるので、自社に合うものを選ぶことが大切で必要な機能が付いているサービスを使うことをおすすめします。