ビジネスにおける「今後ともよろしくお願いいたします」の使い方や例文などを解説
社会人として今よりも活躍したい人は、「今後ともよろしくお願いいたします」という挨拶の正しい使い方を、知っておいた方がおすすめです。
ここでは、こうした知識を知りたい人のために、「今後ともよろしくお願いいたします」という挨拶について、詳しく解説します。
「今後ともよろしくお願いします」とはどういう挨拶?
「今後ともよろしくお願いします」は、仕事などをしているビジネスマンに良く利用されている挨拶です。
特定の相手と交渉をひとまず終える時などに使用されていて、これからも続けて良好な関係を築きたいという意思を表すために利用されています。
その一方で、「今後ともよろしくお願いします」という言葉は、同じ会社に所属している目上の上司などにも使用できます。
会社以外で関係のある目上の人にも、利用できる挨拶です。口頭の挨拶に使用できるだけなく、手紙や電子メールにも利用できます。
「今後とも」の利用シーン
ここからは、「今後とも」という言葉がよく利用されているシーンについて、順番にいくつかご紹介していきます。
1.取引先・目上の人
「今後ともよろしくお願いします」という言葉がよく使われることが多いシーンは、会社に勤めている人が、その会社の取引先の人と話すシーンです。
このような場合に「今後ともよろしくお願いします」という挨拶が使われることが多いのは、良い取引を長くしていきたいという気持ちを相手に伝えるためです。
ある人が目上の人と接する場面でも、こうした言葉が使用されることがよくあります。
目上の人なので、相手に対して失礼な態度を取っては不適切であるために、こうした言葉を使用して相手に対する敬意を払っています。
2.初めて会った人に対して
「今後ともよろしくお願いします」という挨拶は、初めて会った人に対しても使われることが多い言葉です。
初対面の人にこうした挨拶が使われることが多いのは、相手と今後も良好な関係を築いていきたいと考えているからです。
そのために、初対面の人であっても、相手にあまり良い印象を持てず、今後も良好な関係を築きたいと思えない場合には、こうした言葉が利用されないこともあります。
本心とは関係なく、社交辞令のために言われる場合もあります。
「今後とも」の例文
「今後とも」という挨拶を使った例文としていくつか紹介します。
- 「良い仕事をしたいので、今後ともよろしくお願いいたします」
- 「仕事を成功させたいので、今後ともよろしくお願いいたします」
- 「迷惑をかけるかもしれませんが、今後ともよろしくお願いいたします」
- 「これから長い付き合いになると思いますが、今後ともよろしくお願いいたします」
- 「お互いの会社の発展のために、今後ともよろしくお願いいたします」
「今後とも」と併用して使われる言葉
「今後とも」という挨拶は、他の言葉と一緒に利用されることもあります。
よく一緒に使用されることが多いのは、「なにとぞ」という言葉です。この2つの言葉を一緒に利用している例文として紹介できるのは、「これからもなにとぞお付き合いのほど、よろしくお願いいたします」という例文です。
「なにとぞ」が一緒に使用されることが多いのは、この言葉が相手に対して非常に敬意を表すことができるからです。
「どうぞ」や「どうか」などの言葉を使用するよりも、さらに相手への敬意を表すことが可能です。
「切に」という言葉も一緒に使用されることが多いです。「今後とも長くお付き合いができるように、切によろしくお願いいたします」という例文のように利用できます。
「切に」という言葉が一緒に利用されることが多いのは、本心から真剣にそう思っているという意味があるからです。
「今後とも」の利用が適さないシーン
ここからは、「今後ともよろしくお願いいたします」という挨拶を利用するのに適さない場面についてご紹介します。
1.謝罪の場合
「今後ともよろしくお願いいたします」という挨拶を使用するのが不適切なのは、何らかの理由で相手に謝罪をしなければいけない時です。
謝罪をする時にこのような挨拶を利用してはいけないのは、言われた相手に誤解されてしまう危険性があるからです。
このような挨拶を謝罪の時に言ってしまうと、相手の人から反省していないのではないかと疑われてしまうこともあるので、せっかく謝罪しても無意味になってしまいます。
相手に不愉快な感情を抱かせることなく謝罪をしたい場合には、このような挨拶は決して言わないようにした方が最適です。
2.社内・親しい相手の場合
同じ会社で働いている人や、会社以外で親しく付き合っている相手にも、「今後ともよろしくお願いいたします」という言葉は利用しない方が良いでしょう。
これらの人たちに使ってはいけないのは、すでに築き上げられている相手との良好な関係を壊す危険性があるからです。
「今後ともよろしくお願いいたします」という挨拶は、これから良い関係を築いていきたいと思っている相手に対して言う挨拶なので、すでにそのような関係が存在する相手に言っても、何の意味もありません。
もし本当にこのような挨拶を親しい人に言ってしまうと、二人の関係が他人行儀なものになってしまうこともあります。
3.継続的ではない場合
相手との関係が継続的でない場合にも、「今後ともよろしくお願いいたします」という挨拶を利用することは不適切です。
継続的に付き合う予定がない相手に対してもこのような挨拶を言うことはできますが、できる限り別の言葉をした方がおすすめです。
このような場合に、「今後ともよろしくお願いいたします」のかわりに使用できる言葉としておすすめできるのは「ご縁があれば、またよろしくお願いいたします」という言葉です。
こうした言葉を使用して挨拶をした方が良いのは、これから継続的に取引をするのではないということを前提にして、挨拶をしているからです。
「今後とも」と「今後も」の違い
ビジネスの世界では、「今後とも」という言葉の他に、「今後も」という言葉が使用されることもあります。
この2つの言葉は非常に似ているので使い方が混同されることもありますが、実際には意味が少し違います。「今後とも」という言葉を使用するのに適しているのは、相手に対してこれまでの感謝の気持ちを伝えたい時です。
それに対して「今後も」という言葉は、未来の関係のことを重視したい時に使用することができます。
細かい違いですが、こうした違いがあることを区別してそれぞれの言葉を使用することで、相手に自分の気持ちを伝えやすくなります。
「今後とも」と「引き続き」の違い
「引き続き」も「今後とも」と一緒に使用されることが多い言葉です。
この2つの言葉も非常に似たような意味を持っていますが、実際には細かい部分で意味に違いがあります。
そのために、この2つの言葉を正しく使い分けるためには、それぞれの意味を正確に知っておく必要があります。「引き続き」は名詞と副詞の2つの用法で使用されているのが大きな特徴になっていて、「今後とも」は名詞として使用することはできません。
そのために名詞として使用したい場合には「引き続き」を使用する必要があります。副詞の「引き続き」には、「途中で途切れないで」という意味もあるところが、「今後とも」との違いです。
まとめ
「今後ともよろしくお願いいたします」という挨拶はビジネスの世界でもよく使用されているので、社会人として活躍している人も正確に使い方を知っておく必要があります。
こうした挨拶が使用されることが多いのは、取引先の相手です。会社の上司やその他の目上の人にも使用されることが多い挨拶です。
ですがどのような場面にも使用できるわけではなく、謝罪をする時に使用することは不適切ですので使い分けには注意しましょう。