MDMツールの機能とは?おすすめMDMツール8選もご紹介!
スマートフォンやタブレットを業務で使用する企業も多くなっていますが、このような企業はMDMツールが欠かせない存在になっています。
ここでは、MDMツールの役割や特徴、導入におけるメリットや主要MDMツールのご紹介します。
そもそもMDMツールの役割とは
MDMは、Mobile Device Managementの略語でスマートフォンやタブレット端末などを一括で監視・制御・操作するツールの総称です。
従業員向けにスマートフォンなどモバイル端末を使用している会社の中には既に導入済のところも多いといえましょう。同じアプリをまとめてインストールするとき、紛失した際にデバイスロック、データの削除などを行えるツールです。
導入においては、社内の既存サーバーの一部をMDMツールのように割り当てる方法もありますし、MDMツール用サーバーを立ち上げるやり方や外部のサーバーをレンタルして導入する3つの手法を選択できます。
MAN(モバイルアプリケーション管理)ツールの特徴
MANツールは、モバイルアプリケーション管理ツールと呼ぶものでモバイル端末で利用するアプリやデータを管理するシステムです。
主な機能にはアプリのアクセス制限や遠隔消去などがあり、MDMツールは企業が貸し出すモバイル端末に最適化されたツール、MAMツールは個人のモバイル端末内で業務に使用するアプリのデータを管理するツールです。
MCM(モバイルコンテンツ管理)ツールの特徴
MCMツールは、モバイル端末で利用する文書や画像などのコンテンツを管理することを目的にしています。
社内コンテンツへのアクセスや機能制限などを可能にする機能を有しています。
MCMツールを使うことで仕事で必要な営業資料・会議資料などの書類および画像をクラウド上で集中管理が実現します。簡単な操作で一括配信ができるのも特徴の一つ、スマートフォンなどで効率的なコンテンツ管理ができます。
EMMはモバイル端末を総合的に管理するシステム
EMMは、社内のスマートフォンなど会社内で取り扱うスマートデバイス・モバイル端末を総合的に管理する目的で利用するシステムです。
EMMはエンタープライズモビリティ管理の英語の略語です。スマートデバイスは、一般的なクライアントPCと比べて安価であり導入量が多いと予測できますが、その反面で多くの端末のセキュリティ管理が必要不可欠、このようなときにEMMが役立つ存在になってくれます。
なお、EMMはMDMツール・MAM・MCM全ての機能が揃ったサービスともいえます。
導入前に把握しておきたいMDMツールの機能
主な機能には、端末の管理・端末の監視・端末の遠隔操作などがありますが、これらの機能の特徴などを把握することが大切です。
ここでは、MDMツールの機能の概要や導入しないときのリスクについて解説します。
1.MDMツールの機能:ユーザー管理
MDMツールには、モバイル設定を一括で行う機能とデバイスを個々で識別する機能を持ちます。
規模が大きな企業の場合は、従業員にモバイル端末を1台ずつ所持させるとき管理対象が膨大な数になりがちです。
MDMツールには、複雑な組織構造にも対応できるメリットもあるため支店や部署などグループ単位でモバイル端末の管理が可能になります。機能制御・端末設定なども一括管理ができるので手間がかかりませんし、利用端末の登録も簡単でCSVファイルを使い一括登録を行うなども得意です。
そのため、規模が大きな企業でもモバイル端末の準備から設定、そして運用開始までスムーズに行えます。
MDMツールは利用端末と管理者を紐づけされるので、それぞれのモバイル端末の詳細まで管理ができます。例えば、デバイス管理状況・利用コンテンツ・位置情報・デバイスの異常検知などの情報を取得します。
2.MDMツールの機能:セキュリティ対策
モバイル端末の性能が向上したことから重要な情報および機密ファイルの扱いも可能になる、これにより強固なウイルス対策が欠かせません。
スマートフォン向けのウイルスは数多く存在しているのでこれらの脅威から端末を守る対策は必須です。
MDMツールはセキュリティ対策を一括で実行できる機能がある、スキャンやファイル更新などの更新を一括で行えます。そのため、全ての端末に対して統一的なセキュリティーポリシーで運用ができる、データの暗号化機能を使って外部からの攻撃による情報の漏洩も防止できます。
3.MDMツールの機能:遠隔操作による盗難・紛失対策
端末の盗難な紛失などの際に威力を発揮するのが、MDMツールの遠隔操作機能です。
モバイル端末には、顧客の名前・連絡先など重要な個人情報が多数含まれている、社外秘情報が含まれていることもあるなど、端末をなくしてしまうと情報漏洩や訴訟などのトラブルになることもゼロとはいい切れません。
MDMツールには盗難や紛失に備えることができるリモートロックシステムがあり、従業員が使用しているモバイル端末を一括管理してリモートでロックできます。
他にも、パスワードを入力しなければ画面のロックを解除できない画面ロック、仮想デスクトップにデータを置いて端末内のデータ保管を防止する仮想デスクトップ、パスワードを数回間違えるとデータを消去するローカルワイプなどの機能もあります。
MDMツールを選ぶときのポイントを解説
MDMツールは、色々な企業が製品化しているのでどのような基準でMDMツールを選ぶべきか分からない人も多いといえます。
ここでは、MDMツールの選び方のポイントを解説します。
1.オペレーティングシステムなど対応端末を確認する
MDMツールの導入を検討するときには、事前に用途やアプリの利用範囲などを明確にしておくと自ずと選ぶべきMDMツールが分かります。
モバイル端末の用途によりセキュリティレベルは変わって来ますが、複数のシステムと連携する情報がモバイル端末に含まれている場合は相応のセキュリティが要求されます。
それと、MDMツールが対応しているデバイスプラットフォームの確認も重要です。モバイル・タブレット・パソコンなどのデバイスはもちろん、それぞれの対応OS(オペレーティングシステム)の確認も重要です。
2.導入を検討するMDMツールが使いやすい
機能が豊富なMDMツール、セキュリティに強くて価格がリーズナブル、このようなツールを選びたい人は多いかと思われますが、機能が豊富でも使い勝手が悪ければ業務に支障をきたすこともあるので使いやすいか否かの確認も大切です。
MDMツールの多くは無料のトライアル期間がよういされていたり公式サイトではプレゼンテーション用のデモ動画が用意されていることもあるので導入前に確認しましょう。
3.MDMツールのサポート体制は十分か
MDMツールのサービス形態は、オンプレミス型とクラウド型の2つがあります。
オンプレミス型の場合は社内の情報システム部門やIT管理者が管理を行うことになりますが、クラウド型はアップデートなどの作業をベンダー側が行うので高額な運用コストが掛からないメリットを持ちます。
このとき、サポート体制が十分になっているのか導入前に確認しておくことをおすすめします。
MDMツールとMAMツールとの違いとは
近年、企業の多くがテレワークを導入していますが、テレワークでは各従業員が個人の端末を業務でも利用するBYODの方法で運用しているケースも少なくありません。
BYODの場合は、使用するモバイル端末内に業務で使うアプリやデータとプライベート用のアプリとデータが混在することになります。
NAMツールは、モバイルデバイス内の業務用アプリ・データをそれぞれ分けて管理できる機能が搭載されているので、業務における情報セキュリティはもちろん個人のプライバシー保護の両立が可能です。
MDMツールとNAMツールの違いは、NAMは端末内の業務に使用しているアプリとデータのみを切り離して管理する、MDMツールの多くは会社が支給した端末で利用されるケースが多いですが、NAMツールは社用端末より個人所有の端末を業務に使うBYOD端末で利用するケースが多いなどの違いもあります。
MDMツールとMCMツールとの違いとは
MCMツールは、モバイルコンテンツ管理ツールと呼ぶもので端末内の特定コンテンツを管理する目的で利用するツールです。
NAMツールと同じくBYODを実現する上で不可欠なツールで業務で、使用するモバイル端末内のアプリケーションを管理する機能を持っています。
業務で特定のクラウドサービスやメール機能を使うときに、安全な環境を構築して社内コンテンツへの安全なアクセスを実現してくれます。
MCMツールの基本機能には、特定コンテンツに対するアクセス権限管理やコンテンツ利用のときの機能制限などがあり、製品により端末利用者の特定コンテンツの利用を記録してログの分析ができる機能を持つものもあります。
最近は、MDMツールにNAMやMCMなどの機能を有している製品も登場しています。
MDMツールとEMMツールの違いとは
EMMツールは、エンタープライズモビリティ管理ツールで会社の中で業務で活用するスマートフォンやタブレットなどモバイル端末を総合的に管理するためのツールです。
MDMツールやNAMツール、そしてMCMツールとの大きな違いは、EMMツールを構成するのはMDM・NAM・MCMの3要素であり単体ツールを統合してデバイスを総合的に一元管理を可能にしたツールです。
そのため、EMMツールには3つのツール要素が含まれているため、3つのツール全ての基本的な機能を有しているといっても過言ではありません。
安心して導入できる実績を持つ主要MDMツール8選
ここでは、MDMツールの中でもおすすめのツール8選をご紹介します。いずれも実績を持つツールなので参考にされると良いでしょう。
1.mobiconnect(インヴェンティット株式会社)
現場重視の機能と使いやすさが選ばれる理由の一つ、導入規模に関係なく企業・学校・教育委員会など様々な環境で導入されているMDMツールです。
オペレーティングシステムやデバイスなどが混在するクロスプラットフォーム環境にも対応できるのも魅力の一つといえましょう。
導入実績が豊富で顧客満足度が高いこと、他のMDMツールを使用していたけれども、mobiconnectは設定が簡単で工数削減にも繋がったなどのレビューもサイト内で見ることができます。
2.FENCE-Mobile RemoteManager(富士通株式会社)
キャリアおよびオペレーティングシステムを問わない、様々なデバイスを一元管理を可能にする、200種類を超えるデバイスで事前検証を行い機種依存の問題を解決して製品化されているので安心して使える環境を提供してくれます。
Microsoft 365(旧Office 365)に格納されているデータの持ち出しを制御して情報漏洩を未然に防止、モバイルデバイスで業務アプリを運用する際に役立つ支援機能が実装されています。
さらに、24時間365日の運用サポートも魅力の一つです。
3.Optimal Biz(株式会社オプティム)
最大30日間の無料トライアルは、これからMDMツールを導入するときに欠かせない条件です。
多彩なオペレーティングシステムに対応していることはもちろん、法人向け・官公庁向け・教育機関向け・GIGAスクールなど業種別のソリューションも用意されています。
GIGAスクールソリューションは、生徒や先生が使用するパソコンを一括管理して学習に欠かせないアプリおよびデジタル教材を容易に配信することができます。
MDMシェア12年連続ナンバーワン、18万社以上の導入実績を持ちます。
4.MobileIron(Ivanti Software株式会社・株式会社マクニカ)
スマートフォンやタブレットの即時性・利便性・可搬性、これらの要素を一切損なうことなく高次元なセキュリティを実装可能にする、セキュリティに強いMDMツールといえます。
エンドユーザーだけでなくシステム管理者にも負担を与えない、数万台を超えるスマートデバイスの統合エンドポイントでの管理を実現できるなどの強みを持つ製品です。
5.CLOMO MDM(株式会社アイキューブドシステムズ)
このMDMツールを使うのに特別な知識およびトレーニングは不要、管理が楽になるユーザーインターフェースユーザー員を搭載している、デバイスの盗難や紛失などの差異もデバイスのデータを強固に守ってくれるセキュリティ機能が備わっているなどの特徴を持っているMDMツールです。
専任のサポートチームにより利用者の悩みや困りごとについて解決できるまで徹底的にサポートする体制を持ちます。
6.Jamf Pro(Jamf Japan合同会社)
Apple製品に特化したMDMツール、Appleデバイス管理に欠かせない全ての機能が1つのパッケージに集約されています。
デバイス管理・アプリのライフサイクル管理・イベント管理などがあり、イベント管理においてはAppleデバイスからハードウェア・ソフトウェア・セキュリティ構成の詳細を自動収集する機能があります。
7.LANSCOPE クラウド版(エムオーテックス株式会社)
収集した情報は分かりやすいレポート表示、オペレーティングシステムを問わず海外のPCもまとめて管理できる、コンソールも英語表示が可能になるなどの特徴を持つMDMツールです。
メールはもちろんUSB経由でのデータ持ち出し操作を記録するので、内部不正対策にも有効です。
8.Trend Micro Mobile Security(トレンドマイクロ株式会社)
このMDMツールは、不正プログラム対策・ウェブ脅威対策・モバイル管理、3つの要素で構成されています。
統合されたデータ保護のレイヤが、場所に関係なく企業資産ともえいる有用なデータを守る、暗号化の強化・リモートロック・リモートワイプ・パスワード矯正など安心機能が備わったツールです。
デバイスセキュリティおよびアプリケーション管理とツールが連携を行いデータを保護するなどの特徴を持っているMDMツールです。
MDMツールの特徴や選び方などのまとめ
MDMツールの特徴やMAM・MCM、統合ツールでもあるEMMなどのついて解説しました。
最近は、テレワークを採用している企業が増えていることからもこれらのツールの需要が高くなっている、現在導入を検討されている企業担当者などはツール選定で色々な悩みを抱えていると考えられます。
ここでは、主要ツール8選をご紹介しているので参考にされることをおすすめします。