プロパーとは?プロパー社員の意味や特徴を解説!

最終更新日 : 2023-02-10 Box

プロパーについてどういった意味を持つものなのか、それをは何を指しているのかはっきり説明できない人も多いです。

ここではプロパーについて詳しくご紹介します。

プロパーとは?

プロパーは和製英語であり、本来の適切なと言いう意味を持つと言われています。

特に日本においては会社内で正規の社員と言った意味合いで使われることが多いです。具体的に説明すると、派遣や契約社員と差別化を図り、正社員のスタッフと言う意味合いで用いられます。

中途社員ではなく新卒採用の社員と言う意味合いで使われることも多いです。社内でその分野に精通しているスタッフと言った意味合いで使うこともあります。

これは会社内で社員に向けてだけ使われる用語ではなく、プロパー商品と言ってセールやバーゲンではなく、正規価格で販売される商品を指し示すために使われます。

ほかにも信販会社で国際ブランドが直接発行するクレジットカードを指し示す際も、プロパーカードと言われています。

プロパー社員とは?

プロパー社員といっても、三つの意味があることを多くの人は知りません。

まず一つ目の意味が中途社員と区別して、新卒社員を意味するために使います。これは日本独特の意味であり、海外で使ったとしても新卒社員を示す言葉ではありません。

二つ目は契約社員や派遣社員、もしくはパートアルバイトといった非正規雇用の社員と区別し、正規社員と追う意味合いで使われます。これはあくまで雇用主目線のつ使い方や意味合いが含まれており、新卒や中途採用などかと言ったことは度外視です。中途採用であっても正規社員であれば、この場合はプロパー社員と言うことになります。

三つ目の意味は、出向社員や協力会社の社員についてプロパー社員と使うこともあり、これも日本独特であると言えるでしょう。

外部社員や関連会会社からの出向社員と区別し、自社社員であると言う意味合いで使います。この際も雇用者目線であるために、新卒や中途に正規や非正規などは度外視されています。自社と雇用契約を結び、中途採用の契約社員であっても、この場合にはプロパー社員となります。

1.新卒採用

前述のとおり、日本ではプロパー社員はすなわち新卒採用社員と言う意味を持ちます。

新卒であることは日本では、その社員を自社のカラーに染めやすく珍重される存在であり、あえてこうした表現をすることもあります。

日本ほど、新卒と中途採用を区別する国は他には有りません。近年はスキルや能力を持った中途採用に重きを置く企業も増えています。

2.正社員

日本は90年代に突入すると、働き方改革の一環として非正規雇用で働くことを選択する人が多くなりました。

前述したとおり、非正規社員は雇用主が派遣会社であることも多く、いわば正規の社員とは違う外部企業の人間である意味合いがあります。これを区別するために、あえて正規社員をプロパー社員と呼んで、雇用形態が顕著に違うことを対外的にも説明しています。

3.自社の社員

商社などは特に、海外の関連企業や子会社などに自社の社員を出向させることが多いです。また逆に、関連会社の社員を受け入れて、自社で働いてもらうこともあるといえます。

雇用主は、自社社員や外部社員をはっきりと区別する意味合いで、プロパー社員と言う言葉を使います。

前述したとおり、雇用主目線のプロパー社員は、正規か非正規、新卒や中途は度外視で、単純に外部の人間か否かだけで判断してプロパー社員と言う言葉を使い、これも日本独特と言えます。

プロパーの反意語とは?

日本においてプロパーは様々人や状況を指し示す言葉であることは前にご説明しました。それゆえに、それぞれの意味や状況によってその反対語、つまり反意語は違うものとなってくることを理解しておく必要があります。

プロパーは先にも述べたように、その分野に精通した専門家を意味すると説明しました。その反意語となると、専門外と言った意味合いになります。新卒を良く「生え抜き社員」と言いますが、その場合の反意語は中途入社社員や出向社員と言ったことになります。

雇用主目線の正規社員の反意語は、パートやアルバイト、派遣社員に契約社員となってくるでしょう。はたまた雇用者目線の自社社員の反意語は、常駐業務委託と成ります。

しかしこうした反意語は、あまり職場でクリアに公にしない方が業務上では円滑に進む場合が多いです。

それはスタッフ同士の軋轢や協調性が欠けてしまうことがあり、大きな声でこうしたプロパーか否かを一スタッフが言わない方が無難です。

プロパー社員の特徴

プロパー社員は、その秋者での雇用形態や立場をはっきりさせます。

それゆえ少々非正規や、中途採用に業務委託のスタッフとは違った特徴を持つのでご紹介していきましょう。

1.愛社精神が強い

新卒の場合、その会社組織に22歳からずっと一筋に働いています。会社の社員教育や研修で、完全にその企業カラーに染められていることもあり、愛社精神が強いです。

会社に育てていただいている、会社のおかげでここまで来れたとの思考傾向が強く、本人も長年勤めることで愛着を感じていることも少なく有りません。加えて長年勤続で、同僚など仲間意識も強く、協調性に長けているともいわれます。

長い勤続経験の中で、昇給や昇進のチャンスもあり、特に福利厚生や研修制度が充実していると、もっと会社のために尽力しようと考える傾向が強いです。しかし企業側も、こうした新卒採用の社員の心理を巧みに操り、利用するばかりではいけません。優秀な社員は、引き抜きで転職してしまったり、より待遇面の良い企業に移ってしまうことも考えられます。

それゆえ、適正な査定と、それに見合う十分な対価を払うように努力することが求められます。

2.待遇や給与の面で恵まれている

プロパー社員は、はるかにそうでない社員と比べて待遇面は優遇していると言わざるを得ません。

昨今、非正規社員の生涯賃金が、正規社員の三分の二を切っているのではないかともいわれ、政府にも是正が求められるところです。正規社員は、退職金制度やボーナス、福利厚生や社会保険が充実しており、手取り所得も多いです。

ところが派遣社員になると、国民年金や国民健康保険を所得から自分で支払い加入しなければなりません。ボーナスがなく、年俸制で低い年収であることがほとんどであって、派遣社員の他休日にはアルバイトに出かける人も多いです。この非正規な働き方は、日本の晩婚化や少子化に大きく影響を及ぼしていると言えます。

将来に安定した収入が見込まれなければ、なかなか結婚に踏み出せなくなるのは当然のことです。昨今は、正規社員であると言うだけでも、花形となり、日本の行く末が危ぶまれています。

3.自社のことを熟知している

プロパー社員であると、その企業での勤続年数が長いので、自社のことを熟知するようになります。

どの様な性格・特性や実績を上げれば上司に気に入られるようになるのか、そうすれば昇進し易く成るのかと言ったことも良く知っていると言えます。要領の良い・頭の回転がはやいプロパー社員であれば、こうしたことを熟知したうえでさらに、どの上司や役員にコネクションを持ち、顔を売っておけば出世しやすいかなども当然知っています。

逆に、非正規スタッフとは違って、手抜きの仕方や抜け道を良く知っているともいえます。何も熟知していない非正規スタッフに仕事を押し付けて、自分は定時に帰るなど立場を利用して、楽しようとする正規社員も中にはいて、社内の風紀を乱すことも考えられます。

4.視野が狭く柔軟性に欠ける傾向がある

プロパー社員はその企業の勤続年数が長く、新卒からだと完全のその会社のカラーに染まり、その企業の体質になってしまっています。

上司の考え方や社風について疑うことを知らず、またほかの会社を知らないので視野が狭くなってしまい、柔軟な考えが全くできないといたことも見られます。これは派遣や契約社員からすると、機転が利かない、要領が悪い、非効率と言った考えを持たれることも多く、亀裂や人間関係のトラブルが勃発してしまうこともあります。

以前のやり方ばかりに偏り、時間がかかりすぎていると指摘を受けても、かたくなにそのやり方を変えないなどは、プロパー社員つまり古株社員によく見られる傾向です。

5.保守的な対応や考え方になりがち

プロパー社員は、その会社で定年を迎えよう、この会社で出世を果たそうと考えていることが多いです。

上司や会社のやり方や指導に従順で、柔軟性に欠けているといえます。加えて、大きなミスをして、出世や昇進道が絶たれるのが怖く以前のやり方や、保守的な行動をとりがちになると言えるでしょう。

これでは対外的に、良い企業とは言えなくなり、会社にとっても良い事ではありません。他の会社を知らず、ほかの会社のサービスや対応を知らないことで、自分のやり方が間違っていないとの意固地な考え方にもなり、自身のみならず会社の発展を阻害してしまっていることもあります。

新しい提案も失敗してはいけないと、ネガティブで悲観的になっている人が多いです。

プロパー社員と他の社員との違い

プロパー社員はほかの職場での経験がほとんどないので、自社のやり方・自分の仕事の進め方を絶対正しいと思っていることが多いです。

しかしこれは非正規や契約、中途採用の物から見ると、融通が利かない、効率が悪い、機転が効かないなどの印象を持たれることも少なく有りません。プロパー以外の社員は、外部経験が豊富で様々な仕事の進め方を知っていたり、効率アップの術も熟知しています。

待遇や評価体系についても同様のことが言えるでしょう。プロパーは自社の評価基準を熟知しており、それに即した仕事しかしません。それゆえ、いざ転職してみるとほかの会社は評価基準が全く異なり、自分のやり方や実力、能力が通用しないケースも多いです。

プロパー社員と他の社員の連携力を高める方法

プロパーとそれ以外の社員が対立したり、軋轢が生まれるのが会社で一番問題になりやすいです。

これは対立すると協調性を欠き、連携が取れずに作業効率の低下や、生産性の低下を招くことになるので、会社は真剣にこのことを課題として改善に向けて取り組む必要もあります。例えば正社員や非正規の区別なく一緒に研修を受けたり、レクリエーションに参加すると言ったことも有効です。さらにコミュニケーションを円滑にするために、飲み会や社員旅行など一緒の扱いで楽しむといったことも大事になります。

評価基準に関しても正規・非正規にかかわらず、偏りなく評価する基準を設ける必要があります。風通しを良くし、コミュニケーションを円滑にすることが何よりも大事です。

プロパー社員という言葉を使うときの注意点

プロパーかそれ以外かと言うことは、雇用主さえ知っていればいい言葉であるのは間違いありません。あえてそれを声を大きくして、言う必要は全くないと言えるでしょう。

正社員さん、派遣さんなどとわざわざ言う会社は有りません。きちんと名前で呼び合い、コミュニケーションを密にし協調性を高められる雰囲気であれば、どのような雇用形態の人でも快適に心地よく働くことが出来ます。

このような快適な職場環境づくりは、雇用側の会社に求められることであり、尽力しなければならない事と言えます。

対象は人以外にも!「プロパー」がつく言葉

最初にご説明したように社員だけに「プロパー」という枕詞がつくものではありません。

商品や店、クレジットカードなどその言葉が頭に就くことは多いです。では実際にどのようなものがあるのかご説明していきましょう。

1.プロパー商品

正規品と言う意味合いでプロパー商品と言う言葉が使われ、セール品やバーゲン品とは区別されているKことを多くの方が知っている事でしょう。

正規価格で売られている商品であることを示す言葉でもあり、ある種価値が高いと認識を持つ日本人が多いのも事実です。

2.プロパー店

代理店と正規店を区別するために「プロパー店」と言う表現をすることがあります。

日本は家電や保険、旅行業界は特に正規店ではなく、代理店が多い傾向にあるといえます。

3.プロパーローン

金融機関から直接借り入れるのを住宅ローンのことを「プロパーローン」と言います。ローン返済の置けるリスクを金融機関が被ることを意味していると言えます。

4.プロパーカード

クレジットカード発行会社が直にカードを発行することを、「プロパーカード」といいます。

相反するものとして「提携カード」が有ることを多くの方は知っているでしょう。百貨店などをしてカード契約するなどがそれにあたります。

5.プロパー価格

「プロパー価格」とはバーゲン価格、セール価格で出ないことを意味しています。

正規料金や定価と言った意味で、コンビニエンスストアの価格表示がそれにあたります。

まとめ

プロパーとは日本独特の区別用語です。あまりにもこれを意識して、差別的な考え方を持つ人も居ると言えるでしょう。

意味を解釈し、理解していればいいだけで、これを公に声を大にして言う必要もありません。会社ではプロパーや非正規に関係なく、風通し良く連携をとって強調して行く事が大事です。
 

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