LINEとヤフーの統合によるYahoo!検索広告の変化

SNNサービスを提供しているLINEと、ポータルサイトを運営するヤフーが経営統合をすることになりました。これらの会社が統合することにより、これらの会社のサービスの一部も変更される予定です。ここでは、この経営統合に関連する情報について、詳しくご紹介します。

経営統合の概要

LINEとヤフーは、Zホールディングスという会社と一緒に合同で経営統合をしました。

経営統合によって新しく誕生した会社の名前は、LINEヤフー株式会社です。今までLINEやヤフーが提供していた、ポータルサイトやSNSなどのサービスは、全て新しく誕生した会社が引き継いで運営をおこなっています。この新しい会社は、ソフトバンクグループの一員となり、ソフトバンク株式会社の連結子会社として事業をおこなっています。LINEヤフー株式会社の本社は東京都の千代田区にあります。

この3つの会社が経営統合をしたのは、グループ内の企業組織の再編成をすることなどが目的です。新しい会社が誕生したことによって、新たなサービスも利用できるようになりました。

統合される企業情報

今回の合併ではあわせて3つの企業が一緒に合併しました。ここからは、これらの3つの企業の詳細についてご紹介します。

ヤフー

今回の経営統合で合併した企業の一つであるヤフーは、インターネットでさまざまなサービスを提供しているヤフーJAPANというポータルサイトを運営していました。この会社のポータルサイトで提供しているサービスの幅は広く、その中でも特に多くの人が利用しているのは検索サービスです。検索したキーワードと関連するサイトだけでなく、検索ワードと関係のあるその他の情報も一緒に表示されます。

ヤフーJAPANは検索以外にもさまざまな種類のサービスを提供していて、オークションも多くのユーザーが利用しています。このサイトが運営しているオークションは日本でも最大級のもので、このサイトを利用して毎日多くの人が、不要な品物を売却したり欲しい商品を購入しています。ヤフーJAPANではヤフーショッピングというショッピングサイトの運営もしていて、幅広い種類の商品を取り扱っていることが特徴です。

LINE

経営統合をした企業の一つであったLINEは、日本国内でも多くの人が利用しているLINEというSNSを運営していました。このサービスは日本国内だけでなく、台湾やタイなどの地域にも多くの利用者がいます。複数のOSのスマートフォンで利用することができ、タブレットでもサービスを利用できます。

対応している言語の数も多く、10種類を超える数の言語で使用できます。この会社が提供しているサービスを利用すれば、さまざまな方法で他のユーザーとコミュニケーションをとることが可能です。会話でコミュニケーションをすることもでき、一対一の通話だけでなく、複数の人で会話をすることもできます。チャットを使用して他のユーザーとコミュニケーションをすることもでき、チャットでは通常の文章の他に、いろいろなデザインのスタンプを使うこともできます。

ZHD

今回の経営統合では、ZHDという企業も一緒に経営統合しています。この会社の正式名称は、Zホールディングス株式会社です。この会社でおこなっている事業は、上記の2つの企業とは大きく異なります。ZHDは持ち株会社として設立された会社なので、他の会社のように一般の消費者に対して特定のサービスを提供していません。ヤフーJAPANはもともとヤフー株式会社が運営していましたが、2019年に新会社であるZHDが設立されたことによって、新しいヤフー株式会社はZHDのグループ企業の一つになりました。

この会社のグループ企業はさまざまな事業をおこなっていて、決済サービスをおこなうPayPay株式会社も、この会社のグループ企業の一つです。ファッション関連の商品の通販サイトを運営する株式会社ZOZOも、この会社のグループ企業です。

合併による影響

ここからは、今回の3社の合併によるLINEのユーザーなどへの影響について、詳しく解説します。

プライバシーポリシーの統合

今回の経営統合による影響の一つは、プライバシーポリシーの統合です。

これまではLINEとヤフーJAPANでは別々のプライバシーポリシーを制定していましたが、LINEとヤフーの統合により、この2つのサービスに共通のプライバシーポリシーが採用されることになりました。プライバシーポリシーの統合は、経営統合をおこなう前に実施されています。今回の統合によりプライバシーポリシーも統合されたのは、新しく設立される会社は、利用者のプライバシーを今まで以上に重視しているからです。それぞれのサービスで共通のプライバシーポリシーを導入することにより、利用者がより安全にサービスを利用できるようになりました。

ID連携

LINEとヤフーの統合により、この2つのサービスで使用されているIDも連携できるようになります。

新会社であるLINEヤフー株式会社では、これまで別々のIDを使用していたこれらのサービスのIDを連携することを計画していて、こうした連携を利用することは、ユーザーにとっても多くのメリットがあります。両方のサービスを使用しているユーザーにとって大きなメリットとなるのは、IDを連携することにより、新しいサービスが利用できる可能性があることです。今後IDの連携を使用したさまざまなサービスが発表されると考えられているので、こうしたサービスを利用するためには、IDを連携することが必要です。ですがIDの連携はユーザーの義務ではないので、連携させないで利用することもできます。

ポイントの統合

LINEとヤフーの統合により、これらのサービスで利用できるポイントも統合されることになりました。

これまではLINEではLINEポイントを利用することができ、ヤフーではPayPayポイントを利用することができました。今回の統合により、LINEポイントはPayPayポイントに統合されることになり、LINEのユーザーもPayPayポイントを使用できるようになります。LINEポイントは現在でも、PayPayポイントに交換できるようになっていて、同じ価値で交換することができます。LINEのサービスでもPayPayポイントを使用できるようになっているので、利用者はPayPayで代金の決済をすることもできます。

ヤフー広告のリスティング広告「検索広告」とは

今回の合併で統合された企業のサービスの一つであるヤフーJAPANでは、ヤフー広告というサービスも提供しています。

このサービスにはいくつかの種類があり、リスティング広告である検索広告というサービスもおこなっています。検索広告とは、ヤフーJAPANでユーザーが検索をした結果に基づいて、広告を表示するサービスのことです。このような方法で広告を表示する方法は、一般の広告にはないメリットもあります。検索広告のメリットの一つは、特定のキーワードに関心を持っている人に広告を見せることができることです。宣伝をしたい商品と関係のあるキーワードが検索された時に、広告をヤフーJAPANの画面に表示することもできます。

ヤフー広告の種類

ヤフー広告では、各種の種類の広告を掲載することができます。ここからは、これらの広告の種類について解説します。

リスティング広告

ヤフー広告では、リスティング広告という種類の広告もおこなっています。

この種類の広告の特徴は、ヤフーJAPANの利用者が検索をした時に、広告が表示されることです。ユーザーが検索した言葉の種類によって、表示される広告の内容も変化します。こうした広告は、検索した結果の上側に表示されるので、検索した多くの人に見てもらうことができます。

ディスプレイ広告

ヤフー広告では、ディスプレイ広告の掲載もしています。ディスプレイ広告とは、ヤフーJAPANなどに設置されている広告欄に、広告を掲載する方法のことです。

この方法で広告を掲載することのメリットは、ヤフーJAPANを利用する不特定多数の人に、広告を見せられることです。ヤフーメールの広告枠などにも広告を掲載できます。

Googleリスティング広告との違い

ヤフー広告のリスティング広告は、Googleリスティング広告といくつかの点で違いがあります。ここからは、こうした違いについて解説します。

配信先の違い

ヤフー広告のリスティング広告とGoogleリスティング広告の違いの一つは、配信先の違いです。

この2つのサービスの中でも、より多くの場所に配信することができるのは、Googleリスティング広告です。Googleリスティング広告ならば、日本国内だけでなく、世界各国に広告を配信することも可能です。Googleリスティング広告が世界規模で広告を配信できるのは、世界中で利用できるサービスだからです。その一方で、ヤフー広告のリスティング広告が配信される地域は、日本国内に限定されています。ヤフー広告のリスティング広告が国内だけしか配信することができないのは、ヤフーJAPANは主に国内のユーザーを対象にしてサービスを提供しているからです。

ユーザー層の違い

Googleリスティング広告とヤフー広告のリスティング広告は、サービスを利用しているユーザー層にも違いがあります。

Googleの方がユーザーの数が多く、検索エンジンの利用者全体の70パーセント以上のシェアを占めています。ヤフーJAPANを使用している人の割合は20パーセント前後で、パソコンでもスマートフォンでも、多くの人がGoogleを使用して検索をしています。Googleは、若い世代の人が多く利用していることも特徴で、若い人向けの広告にGoogleリスティング広告が利用されることも多いです。ヤフーJAPANは40代以上の使用者の割合が高いので、これらの年代の人を対象にして広告を掲載することもできます。

ターゲティングの違い

ターゲティングの方法も、ヤフー広告のリスティング広告とGoogleリスティング広告では違いがあります。

この2つのサービスのターゲティングの大きな違いは、設定できる地域の範囲です。ヤフー広告のリスティング広告では、市町村区を指定してターゲティングができるので、特定の地域からアクセスしたユーザーにのみ、広告を表示することができます。Googleリスティング広告でも、市町村区を指定してターゲティングをすることができますが、市町村区だけではなく、半径を指定してターゲティングをすることもできます。半径を広めに設定することによって、より多くの人に広告を見てもらうことも可能です。その他にGoogleリスティング広告では、世帯収入などでターゲティングすることもできます。

広告表示オプションの違い

広告を表示する際に利用できるオプション機能についても、Googleリスティング広告とヤフー広告のリスティング広告では違いがあります。

Googleリスティング広告には、ヤフー広告のリスティング広告にはないオプション機能が多くあります。住所を表示できるオプションも、Googleリスティング広告ならば利用できます。通常の住所表示だけでなく、アフィリエイト住所を表示できる機能も利用できます。価格を表示できるオプション機能もGoogleリスティング広告ならば利用できるので、商品の価格をアピールしたい場合にも使えます。ヤフー広告では、サイトリンクを表示するためのオプションを利用できます。コールアウトの表示も、ヤフー広告で利用できるオプションです。

ヤフーリスティング広告のメリット

ここからは、ヤフーでリスティング広告をすることをおすすめできるメリットについて、詳しく解説します。

国内最大の集客力

国内でも最大級の集客力を持っていることが、ヤフーリスティング広告をさまざまな企業におすすめできるメリットの一つです。

ヤフーJAPANは国内でも多くの人が利用している検索サイトであるため、さまざまな人に商品の広告ができます。リスティング広告をすることには、商品を購入してくれる可能性が高い人に、スピーディーにアプローチができるメリットもあります。広告を掲載するためにバナーなども制作する必要がないため、さまざまな種類の商品の広告を短時間でまとめて掲載することもできます。多くの種類の商品を販売している企業にとっては特に利用しやすい広告で、販売している商品の広告を多くの人に見せることができます。

広告予算は、自由に決められる

広告の予算を自由に決められることも、ヤフーリスティング広告を企業が利用するメリットです。

広告をするために利用できる予算が限られている会社であっても、広告をすることができます。予算が限られていても、ヤフーリスティング広告で広告をすることができるのは、1日あたりに使用する広告予算の上限を、利用者が自分で決められるからです。広告をするための予算があまりない会社の場合には、1日あたりの予算の上限を通常よりも少なめにすることもできます。広告予算を抑えるためには、設定するキーワードを工夫することもできます。設定するキーワードによって料金が変化するので、料金が高額でないキーワードを選んで広告をすることも可能です。

オークション制で掲載順位が決定

オークション制で掲載順位が決まることも、ヤフーリスティング広告をおすすめできるメリットです。

広告の掲載される順番を決める要素となるのは、キーワードなどの入札価格です。入札価格を上げることによって、より上位の方に自社の広告を掲載することも可能です。自社の商品を多くの人に知ってもらいたい人にも活用しやすい広告です。広告のクオリティも、掲載される順位に大きな影響を与える要素です。広告をより多くの人に見てもらいたい場合には、クリックされる可能性の高さなども考慮することが必要になります。検索された単語の組み合わせも掲載順位に大きな影響を与えるので、これらのことも考慮して広告を掲載した方が、より多くの人に見てもらいやすくなります。

ヤフー広告〔リスティング広告〕の始め方

ここからは、ヤフー広告のリスティング広告を始めるための具体的な方法について、詳しく解説します。

STEP1ヤフーJAPANビジネスアカウントを取得

ヤフー広告のリスティング広告を始めたい企業がまずしなければいけないことは、ヤフーJAPANのビジネスアカウントを取得することです。

通常のアカウントは使用することができないので、必ずビジネスアカウントを取得する必要があります。ビジネスアカウントを取得するために必要なのは、各種の情報の入力です。これらの情報を正しく入力しておかなければ、広告を掲載することができなくなるので、間違いがないように慎重に入力をしてください。

ヤフーJAPANのビジネスアカウントを取得するために専用のフォームに入力しなければいけないのは、アカウントを取得したい企業の名称などです。企業がおこなっている事業の種類なども、ビジネスアカウントを取得する時に入力する必要があります。企業が営業をしているオフィスの住所も入力が必要です。

STEP2専用の広告管理ツールにログイン

ビジネスアカウントを取得した後にしなければいけないことは、広告を管理するために使用できる専用の管理ツールにログインすることです。

広告を管理するためのツールにログインするためには、パスワードとIDを入力することが必要です。どちらか一方でも間違って入力してしまうと、正しくログインすることができなくなるので、間違わないように正確にIDとパスワードを入力してください。もし正しいIDとパスワードを入力しても広告管理ツールにログインできない場合には、記録しているIDやパスワードが間違っている可能性もあります。

IDやパスワードをメモなどに記載している場合には、間違っていないかどうかもう一度確認してから、入力をすることが必要です。IDとパスワードを正しく入力することができれば、管理ツールにログインできるので、ツールを操作できます。

STEP3銀行口座やクレジットカードの情報を入力

広告管理ツールにログインした後にしなければいけないことは、使用しているクレジットカードや金融機関の口座に関する情報を入力することです。

これらの情報を広告を掲載する前に入力しなければいけないのは、広告を掲載するために必要な費用を支払うために使用するからです。銀行の口座やクレジットカードの情報を入力することによって、広告を掲載した場合に、費用を自動的に口座などから引き落とすことができます。

広告を掲載するたびに費用の支払いをするための手続きをする必要もないので、多くの手間をかけずに広告を掲載できます。このような支払いのための設定をすることができるのは、管理をする権限を所有している利用者だけなので、必ずこうした権限を持っている利用者が設定をする必要があります。クレジットカードの支払いの方が、アカウントの残高に短時間で情報を反映できます。

STEP4キャンペーンの作成と広告審査

支払いをするための銀行口座やクレジットカードの情報を入力した後は、キャンペーンを作成すれば、広告を掲載することができます。

キャンペーンを作成するためには、まずキャンペーン管理のメニューの中から、キャンペーン作成の項目を選ぶことが必要です。新規作成を選べば、キャンペーン作成を始めることができます。キャンペーンを作成する前にチェックしておかなければいけないのは、キャンペーンを作るアカウントの名称です。アカウントを2つ以上持っている場合に、こうしたチェックが必要になります。

所有しているアカウントが一つだけの場合には、こうしたチェックをする必要はありません。キャンペーンの作成では、使用したいキーワードを自由に決めることができます。1日あたりに使用する予算の金額も、キャンペーンを作成する時に決めることができます。キャンペーンの作成が全て終了すれば、ヤフーが審査をおこなうので、審査に通れば広告を表示できるようになります。

まとめ

LINEとヤフーの統合によって、この2つのサービスを利用しているユーザーにも、さまざまな面で影響が及んでいます。

LINEとヤフーのIDを連携できるようになったことも、LINEやヤフーを利用しているユーザーにとって大きな影響です。統合された後もヤフーではヤフー広告のサービスを利用することができ、リスティング広告ならば、特定のキーワードを使用して商品の広告ができます。
 

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