SFAとは?営業効果を最大化する為の管理方法

最終更新日 : 2016-04-19 Box

営業マネージャーの仕事って、山のようにありますよね。部下の育成や相談、チームマネジメントなどの業務、営業数値の管理や課題の整理、次の施策・対策検討、さらには自身の営業活動まで、どうしてこんなにやることがあるんだ、というぐらい仕事は多いものです。

そして、役職が上がればあがるほど、管理する数字や顧客も増え、頭がパンクする、なんてこと、私もしょっちゅう起こしていました。

SFAサービスの比較ページ
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ツールマニアが増えている、ツールを使えば良いってもんじゃない

そこで私がやったことは、営業管理ツールを色々使ってみました。最初は手帳での管理にはじまり、Excel、社内システム、そして社外ツールを色々と試してみたのです。

しかし、どれもなかなかうまく行きませんでした。にも関わらず、FacebookやTwitterを見てみると、「あのツールがいい」「このツールを使っている」という投稿がよくあります。最近、本当にツールマニアが多いな〜と感じる、今日この頃です。

ただ、営業管理ツールは、目的をちゃんと持たなければ、何を使っても意味がありません。また、機能が多ければ良いというわけでもないのです。人によっては、手帳で良いケースも有ります。Excelの方が効率的なケースもあります。なので、自分が営業管理ツールを使って、何をしたいのか、ちゃんと考えてみてください。

そもそもSFAとは何なのか?

SFAとは効率化

SFAとは、Sales Force Automation(セールス・フォース・オートメーション)の頭文字を取ったものです。そのまま訳せば、営業力の自動化です。つまり、営業活動を科学的にアプローチすることで、より効率的に、効果的に営業できる仕掛けを作ることなのです。
この効果的な営業を実現するためには、2つの視点があります。

営業に集中できる環境を作る

冒頭でもお伝えした通り、営業マネージャーはもちろん、営業マンはやらなければいけないことがたくさんあります。1日の営業活動を思い返しても、「テレアポ」「アポイント調整」「訪問」「提案書作成」「見積書作成」「商品管理」「納期管理」「メール対応」「業務報告」「取引先管理」「訪問先管理」などなど、毎日毎日やらなければいけないのです。

私の上司は、昔こんなことをいっていました。

1週間の間に2回以上やらなければいけないなら、仕組み化しろ

この仕組み化を実現し、作業効率をあげるのが、SFAの1つの機能です。

営業を支援する=成約率を高める

営業をしていて、こんな経験はありませんか?

  • 見込み企業と思っていた企業が他社決していた
  • 毎月訪問しているのに、受注がもらえなかった
  • 提案内容がズレていた

他には、こんな経験はないですか?

  • 前の打合せで何を話したか覚えていない
  • 競合他社の状況がわかえれば営業がしやすいのに
  • 他部署や他拠点の状況がわかれば・・・

こういった悩みを解決してくれるのが、SFAの機能です。

考えてみてください。

  • 今、誰に何を提案すべきか、しっかりと把握できている
  • 過去や競合・他拠点の情報も打合せ前に把握できている

こんな状態だったら、営業しやすいですよね。受注も取れそう、と思えませんか?これこそが営業支援ツール、SFAの役割なのです。
SFAは、営業活動を効率化するために必要な情報を整理してくれていて、それらをすぐに把握できる”環境”を整えてくれているのです。

SFAの機能は、成約を取りやすくする、かつ効率をあげるための、情報を整理し、提供することで、営業しやすい環境を整えるものです。あくまで、環境整備です。どんなに整った環境でもあなたが頑張らなければ、結果が出ない、ということだけは忘れてはいけません。

私が見ていたSFA導入の失敗パターン

1)データ入力で満足するパターン

営業マンの人数が1,000人を超える会社で、SFAを導入していました。しかし、その実態は、顧客情報の単なる”登録”ツールでした。とりあえず訪問したら、顧客情報を登録する、というよりも、目的もわからず、「面倒くさいな」と本音は思いながら登録させられているのです。

こういうパターンは、登録した後、一切ツールは開かれず、名刺に書かれている情報だけで終わります。

2)営業とマーケティングが分断して使われるパターン

メルマガなどを行っている会社が起こるパターンです。営業マンは訪問したら、必ず顧客情報を登録する、マーケティング担当はその取得したメールアドレスに、メルマガを送るようにする、という流れです。

営業サイドとしては、勝手に色々やるなよ、と思っていることもあるのです。

3)分析して満足するパターン

SFAでは、ツールによって、様々な分析が可能となります。しかし、分析”だけ”をしていても、売上はアップしません。分析結果を活用して、施策をたて、実行しなければならないのです。

活用方法を分析で終えてしまうマネージャーは意外と多いので、要注意です。

4)気が向いた時に使うパターン

せっかくある膨大な顧客情報。意外とマネージャーでありがちなのが、ちょっと時間に余裕があったり、目標達成が危機的状況で藁にすがる思いで何かを探したりしている時に、突拍子もなく使おうとするパターンです。

こういうときは「とりあえず」という言葉が乱発されます。しかし、CRMの要素も含む、SFAは計画的に活用しなければ、単なるデータ入力ツールで終わってしまうのです。

SFAとSRMの違い

突然、CRMという言葉を使ってしまいましたが、これはSFAの1部の機能と捉えてください。この言葉は「Customer Relationship Management(カスタマー リレーションシップ マネジメント)」の略語です。

お客様との関係をマネジメントしていくことが、CRMなのです。何故、お客様との関係をマネジメントするのか、これも売上をアップさせるためなのです。新規・既存のお客様問わず、最適なタイミングで提案を行ったり、お客様の状況にあわせて訪問したりできれば、新規の受注・すでにお取引のある企業様からの売上アップを目指すことができる、というわけです。

FAの目的は「営業環境の整備」と「成約率向上」です。CRMは、この後者にあたるというわけです。

どんなSFAがあるのか、比較してみた

1)Knowledge Suite

顧客管理はもとより、顧客情報とは別に、商談情報の登録ができたり、スケジュール管理をGoogleカレンダーと同期して活用できたりするSFAです。機能が非常に多いので、うまく活用することで、様々な場面で用途が広がります。

http://www.salesforce-assistant.com/

3)顧客創造日報

言葉がダイレクトでわかりやすいですね。顧客管理・案件管理に強みを持つSFAです。提供するサービスにも複数パターンがあり、「顧客深耕日報」「案件創造統合」などの種類があります。

http://www.nisfa.jp/

4)Sansan

テレビCMで聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。名刺管理システムとして、販売されています。しかし、その機能は単なる名刺登録システムではなく、企業状況の整理や案件の管理にも利用できます。

http://jp.sansan.com/

5)WaWaFrontier

「組織営業」をキーワードに展開されているSFAです。ブラックボックス化しがちな営業を、ツールを用いて見える化していこうというものです。

http://www.wawaoffice.jp/product/sfa/

SFAを導入して、最大限の成果を出すために

SFAで最大の効果を出す為に

SFAを導入して成果をあげるためには、継続することが必要不可欠です。使うことが普通になる、社内で定着させることが大切なのです。最後に、社内で定着させるコツで締めたいと思います。

必要以上に情報を入力させない

色々な情報をとりあえず集めたがる営業マネージャーは意外と多いものです。その結果、活用されない情報・データが多い企業が非常に多いのです。
入力するデータや情報が多いほど、営業の負担は増えます。負担が増えるほど、営業マンは使わなくなるのです。必要最小限に活用することが大切です。

計画を立てる

失敗するパターンでもお伝えしましたが、顧客情報があるから使おう、というパターンは失敗します。メルマガだって、とりあえず送ってもダメです。CRMの観点で、継続的に、計画的にアプローチしなければ失敗します。

SFAのまとめ

SFAを本当に活用するのであれば、いかに”とりあえず”をなくすかが大切です。そうしなければ、営業を支援するツールが、逆に営業の足を引っ張るということもあるのです。
ただ、SFAを導入して、結果につながらなければ、営業マンも使うことが嫌になります。モチベーションも下がります。

だからこそ、自社がSFAを導入する目的、意図を明確にし、そのために最小限のアクションでできるように、是非考えて活用していきましょう。

この記事を書いた人 笹田裕嗣

sasada社員数1,000名超の会社で新卒で入社し、1年目からトップの成績を残し、現在は営業代行、営業研修、さらには営業マンの育成を行っている。担当したクライアントは3ヶ月で売上200%増、初の受注獲得の実現等の実績を持つ。また、営業マンの個別コンサルティングでは、全てのメンバーがコンサルティング開始後、1ヶ月以内に受注をあげている。
       「営業で苦しむ人をなくし、営業を楽しめる世界を作る」ことを目指している。

http://hiroshi-sasada.com/hiroshi-sasada/

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