理想の上司になる為に理解すべき”ダメ上司”決定14項目
名プレイヤーが名監督になれない、というのは様々な業界でも言われていることです。
例えば、俳優。
演技の上手い俳優が必ずしも良い映画監督になるとは限りません。
他にも「スポーツ選手・監督」や「勉強ができる子・先生」など、名選手=名監督には、なかなかなりえません。
これと同様に、良い成績を残す営業マンがそのまま良い上司になれるとは限らないのです。
こういった名選手が監督やマネージャーになる時、「自分ならできるのに、何故出来ないんだ」と、多くの上司やマネージャーがこういった悩みを抱えています。
しかし、部下は上司であるあなたとは違います。
そのことを理解しなければならないのです。
自分が上司という立場になった時、部下から「理想の上司」と思われるようになるにはどうすれば良いのか。
そのために、ダメ上司になってしまう14個のパターンを改めて知っておきましょう。
1.○○したがる上司
(1)管理したがる
とにかく自分で把握していないと気が済まないタイプの上司です。
そのために、部下に対し、必要以上に「報告・連絡・相談」を求めてきます。
部下からすれば、本当に面倒な上司です。
(2)口を出したがる
これもダメ上司によくあるパターンです。
ちょっとしたことでも、とにかく小言を言ったり、アドバイスをしたり、何かを言わなければ仕方がないパターンの上司です。
(3)自分でやりたがる
これは、部下のことを信頼せずに、自分で全てやってしまう上司です。
“仕事ができる”と社内外から評価の高い上司ほど、この傾向が多いです。
つまり、“名選手”だった営業マンやビジネスパーソンに多いのが、この特徴です。
(4)自分の手柄にしたがる
頑張ったのは部下でも、その結果に導いたのは自分だと、手柄を持って行こうとしたがる上司がいます。
これは、言わずもがな、上司に信頼が集まるわけがありません。
これら○○したがる上司に共通する特徴は、『部下を信じていない』がために起こっているということです。
部下を信頼していれば、こういった行動は起きないはずです。
さらに、『部下の行動や結果に責任を持とうとしていない』傾向にあります。
全部自分でやろう、とにかく部下は私の言うとおり動けば良い、と思っている上司の方は今一度、このポイントを押さえてください。
2.○○したがらない上司
(5)部下と関わろうとしない
組織やチームをマネジメント・運営していくにあたって、部下と関わらないということはチームのマネジメントを放棄していることと同義です。
数字だけでなく、部下のモチベーションややる気、悩みなども見ながら、組織・チームが前進する・前進できる関係を築けなければ、上司がそこにいる意味はありません。
(6)結論を出したがらない
部下に考えさせることは、とても大切です。
しかし、部下では判断つかないこと、分からないことはあります。
その時に、意思決定をするのは上司の役割です。
さらにいえば、結論を部下に委ねるのであれば、決定した事について文句を言う資格はありません。
(7)論理的に考えたがらない
ちょっと無理やりなカテゴリー分けですが、これも嫌われる上司の特徴の1つです。
わかりやすいのは「自分の好き嫌いで決める」人です。
仕事の割り振りや部下とのコミュニケーションを、自分が好きな部下には優しく、嫌いな部下には厳しく、という上司は嫌われます。
部下の“上”に立つ立場であれば、感情を先行させず、しっかりと考えて、差別せずにコミュニケーションをとることが最低条件とも言えます。
○○したがらない上司は、『チームや組織の結果に責任を持っていない』傾向が強く、その結果、部下に任せっぱなしで、できないときだけ文句を言うという“典型的なダメ上司”パターンが形成されていくのです。
ここまでダメな上司のパターンを7つ紹介してきました。
改めて、部下とのコミュニケーション・関係性の大切さを感じていただけたのではないでしょうか。
同じことを言っているのに慕われる上司と嫌われる上司がいるのは、こういった、“部下との関係性をちゃんと築けているか否か”で決まります。
ここからは、部下と関係性を築いていく上で、大切なポイントを考えていきたいと思います。
3.○○が多いor長い/h2>
(8)愚痴が多い
典型的な嫌われる上司・ダメ上司の特徴として、愚痴の多さがあります。
愚痴を聞いて幸せになれる人はいません。
その一時気分が良いのは、愚痴を吐いている自分だけです。
上司が愚痴を言っていても、周りは「そうですね」「大変ですね」くらいしか掛けられる言葉はありません。誰も幸せにしない愚痴は辞めましょう。
(9)話が長い
これも典型的なパターンの1つです。
話が長すぎて、「部下の時間を奪っている」「何を言っているかわからない」というのは、部下からすればよくある話です。
こういったことが積み重なっていけばいくほど、部下の気持ちは上司から離れていってしまうのです。
(10)文句が多い
「これじゃダメだ」「なんでできないんだ」「やる気がないのか」
こういった言葉を頻繁に発している方は要注意です。
こういった、感情だけの怒号では、部下はただただプレッシャーを感じて終わってしまいます。
文句で終わるのではなく、どうすればできるのか、やれるのかを一緒に考えてあげなければいけないのです。
コミュニケーションを取るとき、「前向きな指示」「端的な説明」は常に意識すべきポイントです。
4.○○がないor少ない
先ほどとは逆で、部下が期待しているコミュニケーションが足りない、または無いパターンのダメ上司です。
(11)感謝の言葉がない
部下は、上司にお礼を言われたくて仕事をしているわけではありませんが、一生懸命指示に対して取り組んだら、何かしら労いの言葉が欲しくなるのは、人間の性です。
頼んだ指示をこなしてくれた時、一言「ありがとう」と言えるかどうかは、ダメ上司と理想の上司の大きな分かれ目になります。
「ありがとう」、ちゃんと伝えられていますか?
仕事なんだからやって当たり前、という考えはやめましょう。
(12)励ましの言葉がない
部下も自分の仕事やプライベートがあります。
時には早く帰りたかったり、仕事が重なってパツパツの時もあったりするはずです。
そんなときに、上司から冷たく、指示が飛んで来ると、部下は「こっちの都合も知らないくせに」という気持ちになってしまいます。
気持ちよく働いてもらう環境づくり、これは上司に求められる1つの役割です。
(13)一貫性がない
朝令暮改、という言葉があります。
組織やチームをマネジメントしている中で指示や考えが変わっていくのは、致し方ない部分ももちろんあります。
しかし、本質がブレてしまっては、部下たちも動いたら良いのか、わかりません。
例えば、「目標がコロコロ変わる」「上司の態度が、コロコロ変わる」といったことは、部下の信頼を損ねる典型です。
(14)やる気がない
これは、根本の問題です。
やる気がないのであれば、そもそも上司やマネージャーの役割を引き受けてはいけません。
部下が可哀想です。
部下は、上司やマネージャーの後ろ姿を見ています。
上司の適当な仕事ぶりは、必ず部下・チームに蔓延していきます。
自分は見られている、ということをちゃんと把握しておくことは、非常に重要なことです。
部下は上司が考えている以上に、上司やマネージャーからの“応援”を欲しています。
ちょっとした気遣いや声がけができるか否かは、『教育という長期的なミッション』において、非常に重要な要素であると共に、大きな効果となって返ってきます。
まとめ
冒頭でもお伝えしましたが、上司・マネージャーであるあなたと部下は違います。
できること・できないこと、得意なこと・不得意なこと、考え方、経験、全てが違うのです。
そして、上司と部下の関係の前に、人と人とのコミュニケーションが成り立って、初めてマネジメントができるのです。
上司は、部下とちゃんとコミュニケーションを取りましょう。
指示を出せばマネジメントができた、部下に任せているから大丈夫、という極端な考え方をしていては正しいマネジメントは絶対にできません。
自分のチームが何を成し遂げようとしているのか、目標は何かを明確にして、そこに向けて最適なコミュニケーションを取っていくことこそが、マネジメントの本質です。
改めて、自分の上司ぶりが、ここまでご紹介したダメ上司の行動に当てはまっていないか、是非チェックしてください。当てはまる項目が3つ以下ならあなたは既に理想の上司かもしれません。
チーム目標達成のために、まずは自分を変えていきましょう!
この記事を書いた人 笹田裕嗣
社員数1,000名超の会社で新卒で入社し、1年目からトップの成績を残し、現在は営業代行、営業研修、さらには営業マンの育成を行っている。担当したクライアントは3ヶ月で売上200%増、初の受注獲得の実現等の実績を持つ。また、営業マンの個別コンサルティングでは、全てのメンバーがコンサルティング開始後、1ヶ月以内に受注をあげている。
「営業で苦しむ人をなくし、営業を楽しめる世界を作る」ことを目指している。