営業代行会社で失敗しないための自社のチェックポイントと選び方

最終更新日 : 2016-06-10 Box

「もっと売上を伸ばしたい」

経営者なら誰しもが願うことの1つではないでしょうか。

経営や事業を行っていく中で非常に重要なものの1つに、営業活動があります。
事業を大きく拡大していく際に、営業の手数を増やすことが必要になってくることもあると思います。
自社で営業人員を雇うのか、外部に依頼するのか、方法はいくつかあります。
しかし、自社で営業を雇うと、人件費が固定費になり、育成のコストも掛かります。

そんな時に、営業代行というサービスが力を発揮します。
自社スタッフに代わり、営業活動をこなしてきてくれるのです。

しかし、依頼先・依頼の仕方・関わり方を間違えると、営業代行は成果が出ません。
今回は、営業を外部に依頼する際のポイントについて、考えていければと思います。

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まず営業代行に夢を見てはいけない

営業代行だから何でも売れる、というわけではありません。
もともと自社で売れないものが、何でも売れるようになる魔法なんてものはありません。
営業代行で売れるかどうかは、この2つのうち、どちらかを満たしていることが必要です。

1.既に自社で売れている

営業代行先にもよりますが、営業代行で売れる確率が高くなるには、当然ながら自社の営業マンや開発者が営業を行い、売れていることが大切です。
貴社のサービスを最も理解しているのは、想いを持っているのは、営業代行先ではなく、自分たち自身のはずです。

そういった想いや理解のある人が営業して売れないようであれば、その商品はなかなか売れないものです。
1件でも構いません。ただ、”売れる商材”であることは必要不可欠です。

2.まだ売れていないが、サービスが確立している

ただ、まだ売れていなくても、サービスが確立されていれば、営業代行で成功するパターンもあります。
具体的に言えば、メリットがわかりやすかったり(例:無料キャンペーン 等)、アプローチ先が明確に決まっていたりしているケースです。

今売れていない理由から営業代行先を考える

営業代行が必要になる理由は、「もっと自社の商材を売りたい」、この言葉に集約されるはずです。
しかし、このニーズの裏を返せば、”現時点では思ったよりも売れていない”状況があるということです。
その原因を明らかにして自覚しなければ、営業代行への適切な依頼はできません。

売れない原因を探る

商材が売れない原因とは
なぜ商材が売れないのか。
売れないパターンは大きく分類して、3つあります。

  • アプローチができていない
  • 営業の仕方がわからない
  • 商材に課題がある

1つずつ見ていきましょう。

1.アプローチができていない

これはアプローチの量が物理的に足らずに、受注が獲得できていない問題です。
営業すれば、お客様のところに訪問ができれば受注になるという場合、あとやるべきことはアプローチ量を増やすだけです。

こういった状況の商材には、営業代行が最も効果を発揮します。

2.営業の仕方がわからない

エンジニアがサービスを開発したものの、なかなか受注にならないケース。
営業のやり方がわからない、という問題です。

営業ツールの作り方や打ち合わせの仕方、そもそもリストの作り方などを社員がわかっていないという場合にも、営業代行を活用することは効果的です。

しかし、営業代行会社によっては、そういう何も知らない会社の足元を見て、アルバイトや学生に電話を掛けさせたり、パートの方にとりあえず訪問させたりしているケースもあるのが実情です。
そうした会社に引っかからないように、営業代行先を選別する必要があります。
これについては後ほど改めてご説明します。

3.商材に課題がある

営業は、ただ売るだけが仕事ではありません。
お客様の声をダイレクトに聞ける貴重なチャンスでもあるのです。
自社の商材に対して「お客様はどう感じるのか」「メリットを理解してくれているのか」「使いたいと思ってもらえるか」「伝わっていない部分はどこか」などをヒアリングすることができます。

しかし、これは営業マンとしては非常に高いレベルが求められます。
ヒアリングした内容を開発や経営側に適切に伝えることも求められます。
スピード感を求めて動くのであれば、自社で営業を雇うほうが効果的なパターンが多いです。

ただ、私のように個人で営業代行をしているようなケースや営業代行をしてくれる営業マンが誰かわかっており、営業マンのレベルが高い、かつ営業代行先とのやり取りがスムーズに依頼できる場合は、選択肢の1つとして考えることができます。

各営業代行会社の区別の仕方

営業代行会社を選ぶポイント
ここまでは、営業が出来ない自社の状況について見てきました。
ここからは営業代行会社を区分して、どういった会社に依頼をするのが良いのかご紹介します。

営業代行会社を選ぶポイントはこの2点です。

  • 誰が営業をするかとそのレベル
  • 代行会社が持つ営業先リストの種類と量

この2つを意識して、営業代行先を知ることが大切です。
簡単に表にすると、このように4つのパターンに分類することが出来ます。
営業リストとの相性

パターンごとにみていきましょう。

①営業マン代行

実際に貴社の営業をしてくれる営業マンのレベルが高く、営業代行先が持っているアプローチリストと親和性が高い場合です。
実際に自社で採用したいレベルの営業マンが貴社の営業をしてくれる場合、レベルが高い(単価・営業の難易度が高い、受注までの期間が長い等)商材でも営業を依頼できます。

②大量アプローチ代行

営業マンのレベルは多少低くても、力がある商材(他社との差別化が明確・メリットが明確な商材)、わかりやすい商材、売りやすい商材であれば、あとは親和性の高い売り先に当っていけば、売れます。

そういった商材とリストがあれば、これは先ほど挙げたように、アプローチする数を増やしていけば売れていきます。
貴社の商材が売りやすい商材であれば、営業代行会社のアプローチ先・アプローチ方法を確認していきましょう。

例えば、私の場合は、「広報・広告担当」「人事担当」といった企業の担当役職や「EC業界」「人事業界」等の業種ごとのリストがあります。
営業代行会社に依頼するのであれば、得意とする「職種」や「業種」などをしっかりと営業代行会社に確認しましょう。

③新規開拓営業代行

自社でアプローチすべきターゲットが明確になっており、既に当たりきっているという場合は、営業代行は適しません。
しかし、新規開拓してアプローチの幅を広げたい、テストしてみたい、というケースであれば、営業代行会社に依頼すると効果的です。

私は大企業のアプローチ先も多いので、これまでベンチャーや個人事業主を中心にアプローチしていた会社から、依頼をいただいて営業をさせてもらっています。
ただ、新規開拓の場合はあくまでテスト的に位置づけで考えておくことがベストです。

さらに、これは営業を新しく作っていく必要があるので、営業マンのレベルは高くなければなりません。

④営業代行に適さない場合

営業リストがどんなに豊富でも、職種や業種などの親和性が低く、営業マンのレベルが低い際は、営業代行を依頼してはいけません。
とにかく闇雲にでもたくさん当たれば受注が取れるだろうという発想は、大抵の場合失敗します。
また、そのようなアプローチであれば、営業にこだわらずとも、広告など別の手段を取ることも有効です。

また、営業代行会社に依頼する側の姿勢、つまり貴社の依頼のしかたも、営業代行が成功するか否かに大きく影響します。
次はその点を見ていきましょう。

営業代行会社に依頼して失敗しない関わり方

営業代行会社に依頼して失敗しない3つのポイント
営業代行会社との関わり方で大事な点は3つあります。

①依頼はより具体的に、詳細を伝える

営業が二の足を踏んでしまう理由の1つに、商材の理解が乏しかったり、良さを信じていなかったりしているケースがほとんどです。
こういった状況が起こるのは、営業開始前の共有が不足しているからです。

最初の商材説明や営業状況の共有、お客様の声などはしっかりと伝えましょう。
可能であれば、実際の営業を見せてあげることもオススメです。

②逐次の報告を徹底する

商材のアップデートやお客様の声など、営業に活かせる情報を営業代行会社に伝えてあげることは大切です。
営業をする側は、情報を常に欲しています。そういった情報が営業のやりやすさに影響し、結果につながってくるのです。

③フィードバックを徹底する

代行してもらった結果どうなったかの報告はお忘れなく。
アポ代行をお願いする場合は打ち合わせ結果を、営業代行をお願いしている場合は受注後の状況を伝えてあげることは、営業の改善に大きく貢献します。

営業代行会社は営業のプロだからと放置すると、成果は出づらくなります。
報告やフィードバックをすることで、営業のアップデートはもちろん、営業代行会社の営業マンたちのモチベーションも高まるのです。

まとめ

営業代行会社は営業のプロ集団です(のはずです)。
しかし、任せっぱなしではなく、自社の商材や状況と営業代行先のリストや営業手法との親和性をしっかりと確認する必要があります。

その上で、依頼する営業代行会社に、しっかりと商品・商材の良さを伝え、アップデートしたポイントやお客様の声を伝えることが大切です。
営業代行会社の選び方を間違えなければ、定期的にコミュニケーションを取っていくことで、営業代行で成果を出すことが可能になるのです。

貴社の商品・サービスを、多くの企業・ユーザーに届けるために、是非営業代行の活用を検討してみてください。
貴社でできていない営業を、営業代行会社がしっかりと代行してくれることでしょう。

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この記事を書いた人 笹田裕嗣

sasada社員数1,000名超の会社で新卒で入社し、1年目からトップの成績を残し、現在は営業代行、営業研修、さらには営業マンの育成を行っている。担当したクライアントは3ヶ月で売上200%増、初の受注獲得の実現等の実績を持つ。また、営業マンの個別コンサルティングでは、全てのメンバーがコンサルティング開始後、1ヶ月以内に受注をあげている。
       「営業で苦しむ人をなくし、営業を楽しめる世界を作る」ことを目指している。

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