BtoB企業がFacebookの活用で得られる本当のメリット
ここ数年でSNSを利用する人口が一気に増えました。
mixi、twitter、Facebook、LINEなど、今では本当になくてはならないものになったSNSです。
その中で本日は、Facebookに注目してみたいと思います。
Facebookについて書くにあたって、今どれくらいの人がFacebookを使っているのか調べてみました。
日本国内では2,400万人(2015年3月時点)、そして全世界では16億5,000万人が使っているそうです。
※参考:【2016年最新】主要ソーシャルメディアのユーザー数まとめ(株式会社ユニアド)
今、これだけの人がFacebookを使って情報を得ているということです。
これをうまくビジネスで活用できたらと考えるのは、当たり前ですよね。
今回は、BtoB企業がFacebookを活用するメリットについてご紹介していきます。
法人アカウント=Facebookページを使うことで関係構築&認知拡大
Facebookでは個人アカウントと法人アカウントを使い分けることができます。
基本的に皆さんが使っているのは自分自身の個人アカウントだと思いますが、法人アカウントを持つことでFacebookページを使った情報発信をすることができるようになります。
企業のFacebook活用法ということですから、まずは法人アカウント=Facebookページから見ていきましょう。
Facebookページを活用するメリットは、大きく3つ挙げられます。
関係構築
社員の働きぶりや製造業であれば工場の様子、コンサルティング会社などであればお客様との打ち合わせの様子などをアップすることで、見てもらったお客様との関係構築に繋がります。
日々の取り組みや表情を見せることで、親近感が湧いたり、信頼度が増したりすることで、お客様からすれば仕事のお願いや相談がしやすくなる、という効果もあります。
また、単純接触効果という言葉をご存知ですか?
これは、1968年にアメリカの心理学者ロバート・ザイアンスが発表した考え方で、文字通り、「繰り返し接すると好意度や印象が高まる」という効果です。
Facebook上であなたの会社の投稿を定期的に目にすることで、好意度や印象が高まっていくのです。
ただ、宣伝ばかり見せていると、かえってユーザーは離れていきますので要注意です。
露出数の増加
自社のブログやサイトでは、更新に手間が掛かるとかサイトの「色」にそぐわないといった理由で、写真を載せたり、日頃の業務の様子を紹介したりするのが難しいこともあります。
Facebookであれば、そういった情報を気軽にアップできるので、情報発信した分だけ露出数を増やすことができるのです。
Facebookでは「いいね!」や「シェア」ができるので、見てくれたユーザーの方が拡散してくれる可能性もあり、さらなる認知拡大に繋げることもできます。
広告を出さなければ無料で、広告を出したとしても比較的小さな予算から使うことができるので、小規模の企業でも取り組みやすいのもメリットのひとつと言えます。
双方向のコミュニケーション
自社サイト上での事業紹介など、どうしても一方的な情報発信になってしまいがちです。
しかし、FacebookをはじめとしたSNSは双方向でコミュニケーションを取ることが可能です。
有益な情報を発信することで、見てくれたユーザーは「いいね!」やコメントをしてくれます。
ただ一方的に発信を続けるよりも、より良い関係構築につながっていきます。
Facebookを使ってアンケートを取るという施策を打っていた会社もありました。
使い方次第ではさまざまな可能性があると言えそうです。
Facebook個人アカウントをビジネスで使うメリット・デメリット
一方で、個人アカウントも、営業活動で活用することができます。
半プライベートで関係性を構築!
個人アカウントをうまく使うことで、Facebookページ同様に、関係構築を図ることができるのです。
取引先や関係を作っていきたい企業のFacebookページや担当者本人と繋がり、Facebook上でコミュニケーションを取ることで、距離を縮めたり、関心を持ってもらったりできるようになります。
例えば取引先企業のFacebookページの投稿をチェックして、「いいね!」などのリアクションをすると、先方の管理画面にはあなたからリアクションがあったことが表示されます。
「お、◯◯さんが見てくれて、リアクションしてくれているな」と、あなたのことが印象に残るというわけです。
うまく使いこなすことができれば、頻繁に訪問して様子伺いをすることなく、関係性を築くことができます。
もちろん、やたらと闇雲にリアクションするのは禁物です。
“あざとさ“が見えてしまい、逆効果ともなりかねません。
また、それ専用に別アカウントを取得するのも“仕事としてやってます感”が丸見えでオススメはできません。
個人アカウントでコミュニケーションを取る最大のメリットは、公私が曖昧であるという点です。
仕事とは一歩離れた“半プライベート”な距離感でコミュニケーションを取ることで、仲の良い関係を作っていけるのです。
友達の友達に届くかも?
Facebookの個人アカウントでは、同級生だったり地元のバイト仲間だったり、仕事以外の友達と繋がっていると思います(こちらが本来の用途です)。
意外とおろそかにしがちですが、自分が今どんな仕事をしているのかを友達に知ってもらうことで、仕事の紹介をしてもらえたり、拡散してもらえたり、ということがあります。
自社のFacebookページの投稿をシェアしたり、日頃どういった仕事をしているかを投稿してみたりすると良いでしょう。
ただ、これも注意しなければならないのは、個人アカウントで仕事にまつわる宣伝や拡散ばかりをしていると、友達はどんどん離れていってしまいます。
あくまでも本来通り友達とのコミュニケーションを第一に利用しつつ、仕事のアピールはたまにする程度にしておきましょう。
過剰なアピールはオススメできません。
上司命令もほどほどに
また、あなたが上司の立場で、部下にFacebookの活用を提案する場合、それを強要することは控えましょう。
前でも書いたように、それによって部下の友達が離れていってしまうなど、もともとの関係性を壊してしまうことになりかねません。
だからといって、「我が社のSNSルール」などをガチガチに設けてしまうのも考えものです。
取引先企業のFacebookページと同じように、社内のFacebook利用も適度な距離感を保つのが良いでしょう。
Facebookの活用は簡単にはうまくいかない!継続が不可欠
企業におけるFacebookの活用についてご紹介してきましたが、しっかりと理解しておかなければならないことがあります。
それは、「簡単にはいかない」ということです。
Facebookを活用するために重要なのは、この2点を忘れないことです。
- 一朝一夕ではうまくいかない
- バズる記事にはアイデアが必要
「とにかく発信し続ければ見てくれる人が増えるんでしょ」と思っている方がまだまだ非常に多いのです。
しかし、実態はそうではありません。
ただ誰も見ていないページに投稿を続けても、そのまま誰にも見られないままなのです。
Facebookでは、
- 継続してユーザーにとって有益な情報を発信し続けること
- 広告などを活用してFacebookページに「いいね!」を押してくれる人を増やすこと
- 関係を継続するためにキャンペーンなどの施策を打つこと
など、やるべきこと、やらなければいけないことは意外と多いのです。
「無料だからとりあえずやってみる」、で成果が出るものではないのです。
実際に、いくつか企業が運営しているFacebookページを見てみてください。
更新が数年前で止まっているアカウントが非常に多く存在しています。
これらはどれも「取り組んだけど、思ったほどの成果が出なかったからやめた」というものです。
でも、そういった企業はたいてい、たった数ヶ月の更新で諦めていたり、思いついた時にとりあえず投稿していたり、という程度しか行っていないのです。
インターネットが普及しだした頃に、大小様々な企業が挙って「ホームページ」を立ち上げていたのと状況は一緒ですね。
Facebookページは、ちゃんと運用すれば成果が出ます。
しかし、その「ちゃんと」は非常に時間も手間も掛かることだということを知ってください。
メリット・デメリットも踏まえて、Facebookを活用する方へ
Facebook活用にはメリット・デメリットがあることはご理解いただけたでしょうか。
最後に、この両面を踏まえて運用する方にアドバイスをして終わろうと思います。
お伝えしたいことは4つです。
1)まずは継続
いきなり効果を出すというのは、Facebookの特性上難しいです。
活用するつもりであれば、長い期間継続して運用する心づもりで始めてください。
ただし、ただ続ければ良いというものではありません。
Facebookページは「インサイト」という機能で、それまでの投稿やFacecbookページがどれだけ見られているか、反応を得られているかなどの状況を数値で把握することができます。
その数値を確認しながら、日々改善を重ねていきましょう。
2)ターゲティングをしっかりと設計しよう
誰に見て欲しいのか、このことを第一に意識して投稿しましょう。
どんなに良い情報だと思って投稿していても、情報の受け手がズレていては、その情報の良さは伝わりません。
何を投稿するか、の前に、誰に投稿するのかを考えて情報発信していきましょう。
3)発信したい投稿とファンが求める投稿のバランスを考える
広告ばかりの投稿ではユーザーが離れていきます。
Facebookは露出の増加以上に、関係構築に効果を発揮しやすいツールです。
あくまでも、企業側が発信したい内容ではなく、ファンが求めている情報を発信することを心がけましょう。
4)自社のブランディングに合わせる
ユーザー目線の話をしてきましたが、最後は自社のブランドも意識してください。
ブランドというと大袈裟に感じるかもしれませんが、自社がどんな会社で、ユーザーにどう見られたいのかを踏まえた内容を投稿しましょう、ということです。
情報を発信し続けることで、それを見たユーザーは会社のイメージを積み上げていきます。
その際に、誤った印象を持たれてしまえば、せっかく続けてきた取り組みが無駄になってしまいます。
自社のブランドも大切にしていきましょう。
Facebookは多くの人が使っています。そして、多くの企業や事業主が使っています。
これから運用を始めるということは、先手を打っていた会社と比べれば、やはり後発になってしまいます。だからこそ、しっかりと戦略を立て、アプローチを組み立てていくことが重要なのです。
メリット・デメリットを踏まえて、今このツールに注力すべきか否か、是非考えてみてください。
やると決めたら、あとは継続するのみです。
この記事を書いた人 笹田裕嗣
社員数1,000名超の会社で新卒で入社し、1年目からトップの成績を残し、現在は営業代行、営業研修、さらには営業マンの育成を行っている。担当したクライアントは3ヶ月で売上200%増、初の受注獲得の実現等の実績を持つ。また、営業マンの個別コンサルティングでは、全てのメンバーがコンサルティング開始後、1ヶ月以内に受注をあげている。
「営業で苦しむ人をなくし、営業を楽しめる世界を作る」ことを目指している。