プレスリリースの書き方で「テレビに取り上げられる!」プロ直伝ライティング

プレスリリースの書き方で「テレビに取り上げられる!」プロ直伝ライティング

突然ですが、皆さんはテレビ番組を1日にどのくらい見ていますか?

若者層を中心に「テレビ離れ」が言われて久しいですが、しかしながらテレビの影響はまだまだ大きいのです。
現に今でも、テレビ番組で紹介されたことで話題となる商品やサービス、スポットなども数多くあります。

企業の広報活動において、テレビはまだまだ注目すべきメディアであることは間違いありません。
では、どうしたら自社製品が、自社サービスがテレビ番組に取り上げられるのでしょうか?

テレビ番組の“ネタ集め”、「リサーチ」を行っている株式会社フルタイムの渡邉社長に、テレビ番組に自社の情報が取り上げられるためのコツを伺ってきました。

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1.テレビ番組スタッフは常に番組で使えるネタを探している

毎日、地上波各局で放送されるテレビ番組は数百になるとも言われていますが、その中で、「情報」はさまざまな形で使われます。
ニュースやワイドショーの1コーナーで話題の商品を紹介したり、バラエティ番組のロケで会社訪問をしたり、クイズ番組での題材になったり。
となると、番組で取り上げられる「情報」はかなりの数になります。

これまで数多くの番組にネタを提供してきた渡邉さんも「番組制作スタッフは、常に番組で使えそうなネタを探している」と話します。

フルタイム 渡邉社長

渡邉匠(株式会社フルタイム 取締役社長 COO)

1973年 新潟県柏崎市生まれ。
1996年株式会社フルタイム入社。
入社以降、毎年約50番組のリサーチを担当。放送作家としても活動。
2011年フルタイム取締役社長COOに就任。
現在は番組リサーチの他、地元である新潟県柏崎市のシティセールス運営委員としても活動中。

渡邉「番組内で使う情報は、リサーチャーだけでなく、ディレクターや放送作家の方々も探しています。ひとつの番組でも毎週会議があって、ネタをいくつも持ち寄って、採用に繋がるのはわずか。いくらネタがあっても困ることはないですね。常に良いネタはないかアンテナは張り続けています」

では、どのようなところから情報を集めてくるのでしょうか?

渡邉「もちろんインターネットでも調べますし、雑誌や新聞、本、クチコミなどいろんなところから情報を集めていきますが、企業さんの広報活動というところに絡めるならば、企業さんが出されるプレスリリースは情報源のひとつですね」

新製品や新サービスなどの発表に使われるプレスリリース。
情報番組やバラエティ番組は「プレス=報道」ではありませんが、番組で取り上げられるきっかけのひとつとしてプレスリリースも注目されているようです。

注目している、とは言うものの、プレスリリースは毎日大量に届くので、目を通せたとしても印象に残らないものも多いのだとか。
そこで、どのようなプレスリリースをどのように出せばリサーチャーに見つけてもらえるのか、そのあたりを伺ってみました。

2.ストーリーが見えてくるプレスリリースはリサーチャーに好まれる

ひとことで言うと「ストーリーが見えるプレスリリースは気になる」と渡邉さん。

例えばある新しい便利グッズを紹介するときに、「こういうことが出来るグッズ」だけでなく、「こんなことに悩んでいたのを見て、それが簡単に出来るグッズを作りました」のような「開発秘話」は番組で紹介しやすいそうです。

開発秘話の他にも、ストーリーの見せ方のコツとして具体的な書き方のポイントを以下に挙げました。

2-1.キャッチーな見出し

大量にあるプレスリリースの中で、まずは目を止めてもらえるかどうか。
そこで、見出しに目を引くようなフレーズが入っているとつい見てしまうことはよくあります。
嘘をつくのはもちろんNGですが、多少煽ってしまうくらいのほうが、関心を持ってもらいやすいのではないでしょうか。

プレスリリースというと、表に出す「報道発表資料」だからとマジメに固く書いてしまいそうですが、ちょっと大げさに目を引いてもらえるような見出しをつけるのもひとつのテクニックといえそうです。

2-2.新しい視点

プレスリリースは、何も新商品や新サービスのお披露目だけに使うものではありません。
以前話題になった「10分どん兵衛」のような”新しい食べ方”など、既存の商品・サービスに新たな視点を与えたらこういうことも出来ますよ、という提案は視聴者にも喜ばれる情報となり得ます。

2-3.トリビア

「開発秘話」や「新しい視点」とやや重なる点ですが、商品やサービスにまつわるトリビア、小ネタを紹介したリリースも注目されます。クイズ番組の問題のアイデアなどになることもあるかもしれません。

2-4.裏付け

リサーチャーという仕事は、ある面白い情報を見つけても、それが確かであるという裏付けをとる必要があります。
「日本最大!」と謳っている商品を紹介しようとしても、それが本当に最大なのかを調べなければならないのです。

プレスリリースの中に、情報とその裏付けとなるデータが一緒に載っていると、リサーチャーにとってはとてもありがたいものだそうです。

2-5.キーマン

後ほど改めて書きますが、商品やサービスのPRだけがメディアへの露出ではありません。
「こういう人が作った商品です」「こういう人たちが働いている会社です」などキーマンとなる人を前面に出すのもひとつのストーリーです。

3.型にはまらない、インパクトのあるプレスリリースを書く

例えば、どんなに良い商品のリリースがあったとしても、それが番組や企画のテーマに合わなければ当然紹介はしてもらえません。
リサーチャーや番組制作スタッフが欲しいと思っている情報と、企業側が送る情報とがマッチしてはじめて番組での紹介に一歩近づくのです。

そういった意味では、いますぐには取り上げてもらえなくても、企画のテーマが決まった時に「そういえばこんなサービスあったな・・・」と記憶に残っていてもらえれば、いつか紹介されるチャンスがあるのかもしれません。

そこで、渡邉さんに「インパクトのあった忘れられないプレスリリース」について聞いてみたところ、いくつか挙げていただきました。

3-1.商品の現物が届いた!

プレスリリースは、通常は、テレビ局の各部署や番組のスタッフルームなどにFAXや郵送、インターネット上のプレスリリース配信サービスなど、さまざまな方法で届けられます。

ある日、フルタイムのオフィスに「ご担当者様」宛で送られてきた宅配便。
何だろうと思って開けてみると、中にはプレスリリースの紙が1枚と、商品がぎっしり。
「実際に使ってみて良ければ紹介してください」ということだったそうです。
商品やサービスを最もわかりやすく伝えるのは、やはり実際に使ってみるのが一番ですよね。
渡邉「うまいなぁ、と思いましたね」
もちろん、突然得体の知れない荷物が届くのはあまり好まれないので、事前に一報を入れるなどはお忘れなく。

3-2.魂の叫び!手書きのプレスリリース

心に残るプレスリリース
今の御時世、プレスリリースのような資料はPCで作られるのが一般的、というか当然のことです。

しかし、渡邉さんがそんな中で目にしたのは、なんと手書きのプレスリリース。
しかも、丁寧に書かれているわけでは決してなく、むしろ汚くて読みづらいくらいのものだったそうです。
飲食店の方が取材に来て欲しいと送っていたプレスリリースだったようですが、これにはかなりの衝撃を受けたそうで、「今も忘れられないリリースのひとつです・・・手書きとはね!」とのことでした。

渡邉「でも結局、そこには行かなかったんですけどね(笑)」
その時は企画のタイミングが合わなかったそうです。残念・・・。

あまりに奇をてらったことをするのはかえって悪印象を与えてしまう可能性がありますが、プレスリリースは、取材をしてもらう・記事にしてもらう・番組に取り上げてもらうことが何よりの目的です。
受け取った人の心に残るような仕掛けを考えてみるのも良いでしょう。

4.プレスリリースでは人を推せ!

広報担当者からすれば、「この商品を売りたいので、この商品を紹介してください!」という気持ちになるのは当然のことですが、メディアに出るチャンスはそれだけではありません。

先ほどプレスリリースに載せる情報のところで「キーマン」の項に書きましたが、そういった「人」を紹介することが、ひいては商品やサービスの紹介となるのです。

渡邉さんに例を挙げていただきました。

4-1.素人さんが”変身”するコーナー

ある情報番組で、一般家族の普段はあまりおオシャレをすることがないお母さんが、美容院で変身するというコーナーがあります。

これだけ聞くと、それが何のPRになるんだと思ってしまいますが、実はこのコーナー、変身前の日常を紹介する場面にお母さんが仕事をしている風景が紹介されるのです。

例えば老舗旅館で若女将として奮闘しているお母さんが返信した回の放送後には旅館への問い合わせが急増するなど、はっきりと「旅館の紹介」をしているわけではないのに、結果的に大きな宣伝効果をもたらしたことがあったそうです。

4-2.空手道場のおじさんが地方議員に!

渡邉さんが、ある番組のイメージ映像の撮影の際に知り合った空手道場のおじさん。
ユニークな方で、撮影に対してとても好意的だったので、その後もお付き合いを続け、何度もいろいろな番組に出演してもらっていたそうです。

空手道場を紹介していたわけではなく、そのおじさんのキャラクターを紹介していただけなのに、おじさんがテレビに出るたびに道場に問い合わせがあり生徒が増え、さらにおじさんの知名度は上がり、現在その方は地元で議員さんを務めているそうです。

もちろん、テレビに顔を出したくないという方も大勢いると思います。
商品を売るためには顔出しが必須だ!ということではなく、商品やサービスをそのまま紹介することだけがメディア露出ではないということは押さえておくべきポイントのひとつでしょう。

5.こだわったプレスリリースはターゲットを絞って送るべき!

「これをすれば必ず取り上げられる!」というものでは決してないですが、プレスリリースを出す上で大事ないくつかのポイントを伺ってきました。

でも、確かに他のリリースに埋もれてしまうのは困るけど、だからといって、テレビ局に商品や資料を送りつけて良いものなのでしょうか?

渡邉「送っちゃえば良いんですよ。ただ、漠然と”○○テレビ宛”と送るのでは埋もれてしまいます。どの番組にどう紹介して欲しいのか、ターゲットを絞り込んだ上でピンポイントに”○○テレビのどの番組のどのコーナー宛”、とそこまで書いて送れば良いんです。もし不安なのであれば、番組宛てに電話を一本入れて、誰に送れば良いのか聞けば良いんですよ」

Webマーケティングの世界も、ターゲットを絞った上でピンポイントにアプローチしていくのが主流です。
よく考えてみれば、プレスリリースだってそれと同じことなのかもしれません。
さまざまなメディアに向けて大きくプレスリリースを出す場合と、このようにピンポイントで狙い撃ちをする場合、上手に使い分けてみましょう。

渡邉「正直な話、そうやってぼくらが何もしなくても情報を送ってきてくれるのって、嬉しいですからね」

6.自社の魅力に自分たちがもっと気づいて、前に出よう!

取材の後半、渡邉さんは「なかなか自社の商品とか人とか、自分たちで魅力に気付けていないものなんですよねぇ」と仰っていました。

フルタイム 渡邉社長

渡邉「地方の企業とか特にそうなんですが、『テレビって出られないもの』と思い込んでいる方がとても多いんですよ。でもそんなことはなくて、『出れる』んです。ちゃんと出たいことと自社製品の、そして自社の魅力をアピールすれば、順番が回ってくる時が来ます。我々は出てくれる人をずっと探しているんですから(笑)」

「もちろん、変に出たがりな人は困るけど(笑)」と言いつつも、紹介されたいのに変に「自分たちがテレビに紹介されるわけがない」と考えているのはもったいないと渡邉さんは言います。

「こういうことでも良いのかな」と思いつつでも、発信をしてみるのは大事だそうです。
せっかくプレスリリースを出すなら、自社サイトにも上げるとかプレスリリース配信サイトにも載せるとか、タッチポイントを増やすことも重要だとのこと。
現に、直接送られてきたわけではないプレスリリースでも、ネットでたまたま見かけたことから番組での紹介に繋がったというケースもあるそうです。

まずは、自社の良いところを自分たちで見つけて、どんどん発信をしてみましょう!
「どうしても困ったら、連絡してきていただければ、乗れるご相談には乗りますよ」とのことでした。

フルタイム 渡邉社長

渡邉さんありがとうございました!

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