MOQ・SPQ・SNPとは?受発注業務で覚えておきたい基礎知識

最終更新日 : 2023-01-13 Box

受発注や物流業務に携わる場合、たくさんの専門用語を覚える必要があります。

当たり前のように使われている用語ばかりですが、理解していなければ取引の際に重大なミスに繋がることを理解しておくべきです。

MOQ・SPQ・SNPも頻繁に登場する用語だと言えます。

意味や読み取り方、注意点まで知っておくと良いでしょう。

一緒におすすめの受注システムも紹介するので参考にしてください。

MOQとは?

MOQは「Minimum Order Quantity」の略称であり、最低発注数量と訳すことができます。

個人がお店で買い物を行うときは、商品1つから購入できるケースがほとんどです。

けれども、企業が商品を発注するときには1個単位で購入できないケースが多いと言えます。

注文ページなどにMOQの記載がある場合は、その個数以上でなければ購入することができません。

MOQに500と書かれているのであれば、最低でも500個注文する必要があります。

500個であれば注文できますが、499個では断られることになるはずです。

指定されているMOQを超える個数であれば、それ以降は1個単位で増やせることもありますが、最小単位が決められていることもあるので注意が必要だと言えます。

SPQとは?

SPQは「Standard Packing Quantity」の略で、直訳は標準発注単位となりますが、最小発注単位を指す言葉であることを理解しておきましょう。

個人が買い物をする場合は、セット売りでない限り自分で購入する個数を自由に決めることができます。

4人家族のお皿を購入するときには4枚だけ買うことが可能です。

一方、ビジネスシーンでは柔軟に個数を指定できないこと少なくありません。

SPQに500と書かれている場合は500個ずつ購入する個数を増やす必要があるので、501個以上ほしいときは1,000個注文することになります。

稀にSPQを守らなくても購入できるケースがありますが、その場合は単価が上がることが多いので取引前には注意が必要です。

SNPとは?

SNPは「Standard Number of Package」の略で、標準梱包数という直訳になりますが、これは出荷梱包単位をあらわしています。

梱包材1つあたりにどのくらいの商品が詰められているのか知ることができる用語です。SNPが500となっている場合には、1つのカートンボックスやダンボールに500個の商品が梱包されています。

MOQやSPQと違って、中途半端な数値になっていることが多いです。切りの良い値でなければ記載ミスではないかと心配になるかもしれませんが、輸送車やコンテナなどに合わせた最適なものになっているだけなので不安になる必要はないと言えます。

MOQやSPQでなく、SNPだけが書かれている場合は、箱単位で注文してほしいという意味です。

MPQとは?

MPQという表現を見かけることもあるかもしれませんが、これはMOQと同じ意味を持っています。

購入できる最小個数をあらわすものなので、MOQと同じように理解したり使ったりすると良いです。

企業によって採用されている用語が違うだけだと言えるので、別の意味を持つ言葉だと勘違いしないようにしておく必要があります。

MOQ、SPQ、SNPを設定する理由

買い手が自由に個数を決めることができないので、これらは不便なものだと感じられるかもしれません。

しかしながら、MOQ・SPQ・SNPが設定されていることには明確な理由があります。少量の注文では生産コストや出荷コストが割高になって困る企業も多いです。

売り手が満足できる利益を出せるようにするために、MOQが設定されていることが多いと言えます。

SPQとSNPは生産しやすさや輸送しやすさのために設定されることが多いです。指定された個数だけつくることが難しい場合は、中途半端な個数の注文を受けると余りが出ることがあるので、SPQによって単位を決めています。

運搬に使用する車やコンテナはピッタリと梱包箱がおさまるように設計されていることが多く、隙間なく詰めて運送することで効率的で安全な運送が可能です。これを実現するために、SNPが設定されています。

MOQ・SPQ・SNPの表記方法と読み方

MOQ・SPQ・SNPの基本的な読み方は分かったはずですが、間違いがないように理解するためには表記方法と読み方について詳しく知っておく必要があります。

ここからは、これらについて解説します。

MOQの表記方法と読み方

最低発注数量のMOQは、MOQ:500のように表記することが可能です。

指定した最低個数をクリアしていれば他に条件はないという場合は、このように書くことができます。

記載されているものがこの数値だけであれば、最低個数以上であれば好きに注文することが可能です。

500個を注文しても良いですし、501個でも構いません。

もっと必要な場合は1,000個などの倍量を注文することも可能ですし、1,200個のような最低発注数量の等倍にならない個数でも注文できます。

ただし、個数が多すぎると製造が難しくなったり必要なタイミングまでに到着しなかったりすることがあるので、大量注文の場合は問題がないか確認しておくべきです。

SPQの表記方法と読み方

最小発注単位のSPQは、SPQ:250のように表記されます。

250と書かれているのであれば、注文するときには250個ごとに注文数を増やす必要があるでしょう。

501個以上ほしい場合を想定すると、750個注文することになります。何個ずつ注文できるかというルールを守っておけば発注できるため、1,000個でも1,500個でも購入することが可能です。

SPQの数値だけが書かれているのであれば、最低発注数量は自然とSPQの値になることも覚えておく必要があります。上記の例では250個が最低発注数量であり、最小発注単位でもあると理解しておくべきです。

SNPの表記方法と読み方

SNP:500とだけ書かれている場合は、1つの梱包材に500個入っていることが分かります。

梱包単位と販売単位が同じ場合では、最低でも500個入りの1箱を買わなければなりません。もしも、501個以上ほしいのであれば、次は500個入りの箱を2つ注文することになるはずです。

販売単位と梱包単位が同じに設定されていない場合は、SNPが記載されていても490個などの中途半端な個数で注文できることもあります。

SNPで表記されているときには、厳密に守って注文する必要があるのか、あくまでも目安として書かれているのかチェックしておくことが大事です。

一緒に記載されている場合

MOQ・SPQ・SNPは、一緒に記載されることも多いです。

特にSPQは基本的に単体で使用されることがないものだと言えます。MOQ/SPQ:500/250の場合は、500個以上でなければ注文できないけれど、それ以降は250個刻みで注文数を変えられるという意味です。

500個だけ注文することもできますし、750個注文することも1,000個注文することもできます。

MOQ/SNP:500/250と書かれている場合、最低500個から注文することができ、1つの箱に250個の商品が入っていると読み取ることが可能です。

SNPの梱包単位と販売単位が異なる場合は、500個以上であれば自由に注文できることがあります。

けれども、SNPがSPQと同じような役割を果たしている場合、上記の例では250個入りの塊を崩すことができません。500個以上ほしいときは、SPQのときと同様に750個の注文となります。

発注側の注意点

発注する商品にMOQ・SPQ・SNPが設定されている場合は、見積もりの段階できちんと確認しておくことが大事です。

きちんと確認を行っておらず発注ミスが起こってしまうと注文を受けてもらえない、間違った個数の商品が届く可能性が高いと言えます。

慎重なチェックやダブルチェックの実施を徹底しておくと安心だと言えるでしょう。希望数と設定されている単位が合わない場合は交渉できることもありますが、割高になる可能性が高いことを理解しておくべきです。

設定通りに受注があったときと同じ利益になるように料金が指定されることもあるので、単価アップする可能性があることを理解した上で交渉する必要があります。

追加費用は支払わないけれど自分たちの要望に合わせてほしいという交渉は失礼なので、希望する個数で販売してほしいときには単価アップを覚悟した上で交渉するようにしてください。

受注側の注意点

自社の販売商品にMOQ・SPQ・SNPを設定することもできます。

MOQ・SPQ・SNPを設定する場合は、細かく対応を決めておくことが大事です。設定と違った注文を受け入れるか、そのときにどのくらいの単価にするかなどを決定しておく必要があります。

必ずしもその通りに注文が入るとは限らないので、顧客に希望があるときにどうするべきか方針を決めておくことが大事です。

何も決めていなければ、見積もり作成に時間がかかって顧客を待たせる可能性もあるので注意が必要だと言えます。

海外とも取引を行う場合は専門用語やニュアンスを理解し、内容の誤認が起こらないようにしておくことも重要です。

オススメの受発注システム

受発注を行うのであれば、便利なシステムを活用することがおすすめだと言えます。

これからは、おすすめの受発注システムを紹介していくので、便利なシステムを導入したい場合や新しいものに切り替えたい場合は参考にしてみてください。

受発注CO-NECT

CONNECT

受発注CO-NECT サービス概要・料金・導入実績

CO-NNECTは、パソコンだけではなくスマートフォンにも対応している受発注システムです。

発注側は無料で利用できるシステムなので、取引先に負担がかかってしまうことはありません。

受注のために利用する場合、納品書や請求書、出荷伝票といった帳票を簡単に作成することができるだけでなく、出荷指示や分析レポート作成まで実現することができます。

既に受注に利用できるシステムを取り入れていたとしても、指示や分析は別のツールで行っていたという場合はこのサービスが便利です。

様々な業種で利用できますし、直感的なインターフェースなので初めてツールを導入する場合でも安心だと言えます。

電話やメールだけでなく、チャットにてリアルタイムで対応してもらえる手厚いカスタマーサポートがあることも嬉しいポイントです。

MOS

MOS

MOSは発注者視点の受発注システムだと言えます。

主に受注で利用したい場合は、あまりメリットがないように感じられるかもしれないですが、発注者視点であることは非常に重要です。

いまだにFAXや電話にて発注を行う人は少なくありません。自社が受発注システムを取り入れていても、変わらずFAXや電話で注文を受けることになる可能性があります。

MOSであれば受注者はもちろんのこと、発注者にとっても分かりやすいつくりで使い勝手が良いので、こちらの発注方法に切り替えてもらいやすいです。

基本的な機能が揃っていますし、カスタマイズ性と連携性が良いことも魅力的なポイントだと言えます。業務効率アップだけでなく、顧客満足度アップまで期待することが可能です。

BtoBプラットフォーム受発注

BtoBプラットフォーム受発注

BtoBプラットフォーム受発注はBtoBに特化した受発注システムだと言えます。

外食や給食、ホテル業界と取引先のメーカーを結びつけるために開発されており、業種特化型の受発注システムを求めている場合にピッタリです。

毎日の受発注や請求処理を電子データ化して一元化することができるので、業務効率を高めることができます。

パッケージプランは業種ごとに違うものが用意されており、卸企業の場合は受注業務の簡略化するための仕組みや書類の電子化などが取り入れられていますが、外食産業向けであればアレルギーや原産国の管理まで実施可能です。

全国の給食センターや大手飲食店でも採用されていることが多い、人気が高い受発注システムだと言えます。

アラジンEC

アラジンEC

アラジンECはBtoB受発注業務のEC化を目的として提供されているサービスであり、ECサイト構築を依頼することが可能です。

BtoB基幹システムを約30年開発し続けてきた企業によってつくられていることが特徴的であり、圧倒的なノウハウが受発注システムに反映されているので、高品質なシステムを利用したい場合にピッタリだと言えます。

自社や得意先の要望を取り入れた柔軟なカスタマイズを行うことができますし、他のシステムとの連携もスムーズに行うことが可能です。

アラジンECを選ぶ場合は、自社専属のチームを結成してもらうことができます。専属チームのスタッフがシステム開発や提案、運用や分析、トラブル対処やメンテナンスまで一貫した対応なので安心です。

TEMPOSTAR

TEMPOSTAR

TEMPOSTARはネットショップ向け一元管理システムであり、受注業務の自動化から在庫管理の最適化まで行うことができるシステムだと言えます。

ECショップの運営に必要な多彩な機能が集約されているため、業務効率の大幅な改善を期待することが可能です。

受注業務や商品登録業務を3分の1に短縮できるため、他の業務に力を入れられるようになります。

個別カスタマイズを依頼することができますし、独自運用にも対応可能なので、これを希望する場合でも安心です。

単なる受注システムにとどまらず、ECサイト運営に関係する多くの業務効率を良くすることができます。初期費用0円であることも、TEMPOSTARを導入することがおすすめのポイントです。

SpreadOffice

SpreadOffice

SpreadOfficeはクラウド型の受発注管理システムだと言えます。

優れた操作性なのでツール初心者でもスムーズに作業を行うことができますし、担当者が使いやすいようにカスタマイズすることも可能です。

帳票テンプレートのバラエティも魅力的なポイントであり、気に入ったものを選ぶだけで素早く見積書や発注書などの帳票を完成させることができます。

作成後の帳票はExcel形式やPDF形式で出力できるため、電子メールに添付して送付することも可能です。

サポートが手厚いことも特徴的であり、電話やメールだけでなく、訪問によるサポートも実施しています。

少人数向けのライトプランも用意されており、小規模企業であれば980円で利用できることもおすすめの理由です。

ネクストエンジン

ネクストエンジン

ネクストエンジンは、ECを運営している会社によってつくられたものであり、現場のもっと業務を楽にしたいという思いに応えられる内容となっています。

受発注業務の自動化と効率化を実現することができ、従来よりも少ない時間で正確な処理を実現できるはずです。

機能のカスタマイズや追加を実施できるシステムなので、事業規模や社会環境の変化に柔軟に対応しつつ利用することができます。

伴走型のサポートを提供しており、導入検討段階の導入支援から運用支援、活用支援まで任せることが可能です。

ネクストエンジンはスタッフの手厚いサポートがあるため、困りごとがあるときはもちろんのこと、更に活用したいという場合に相談することもできます。

らくうけーる

らくうけーる

らくうけーるは、あらゆる商品の受発注業務に活用できるクラウド型システムです。

生鮮向け機能と非生鮮向け機能を用意しているため、取り扱っている内容によってサービスを使い分けることができます。

FAXを利用した受発注にもwebを利用した受発注にも対応しており、これまで手間がかかっていた様々な作業の自動化が可能です。

入力作業の順番待ちによる残業が発生していた場合やFAX対応が多くて困っていた場合、受注集計のミスが頻発していた場合などは、受発注作業を正確かつスムーズにこなせるらくうけーるの利用が便利だと言えます。

既存の販売管理システムと連携することができるため、導入時に膨大な数の情報を手入力する必要もないです。

楽楽B2B

楽楽B2B

楽楽B2BはBtoB取引をweb化できる受発注システムであり、BtoB取引を行っている企業にありがちな問題が解消できる工夫が取り入れられています。

受注業務を効率化できるだけなく、複雑な設定にもきちんと対応できることが大きな魅力です。

取引先ごとに掛け率や価格が違う場合、取り扱いNG会社がある場合でも、全て設定することができます。

注文書自動読み込み機能は簡単な注文書だけでなく、複雑な書式のものまで正確に読み込めるようになっており、手入力や手直しの手間を大幅にカットすることが可能です。

無料相談を利用すれば自社に最適なプランを提示してもらうことができ、自社にフィットするプランを利用しやすいことも大きな魅力だと言えます。

multibook

multibook

multibookは海外拠点管理に対応していることが特徴的なシステムです。

様々な言語や通貨に対応していることが魅力的なシステムであり、スムーズに受注業務を行うことができます。拠点や業務に関係なく情報が一元管理されているため、どこからアクセスする場合でも素早く必要な情報をゲットすることが可能です。

海外に拠点がある場合は駐在員からの報告が多くなりますが、レポート機能やリアルタイム参照機能があるので報告業務を削減できます。

各拠点で業務をこなす社員が効率的に受発注業務を行えるようになりますし、必要に応じて作業内容を別の拠点の社員が確認できることも便利なポイントです。

各国のローカル要件に対応しているため、確実な受発注が実現できます。

MOQ・SPQ・SNPまとめ

MOQ・SPQ・SNPは受発注や物流業務における重要な用語なので、意味や使い方をしっかりと覚えておく必要があるでしょう。

何となく覚えていると、正しく読み取ることができずに発注ミスを引き起こしてしまうリスクもあります。類似する用語や詳細な読み取り方まで理解しておけば、スムーズに受発注を行えるはずです。

また、受発注の効率をアップさせたり精度を高めたりするためにはシステムの利用もおすすめだと言えます。

紹介したシステムを参考にして、便利なシステムを活用してみると良いでしょう。

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