ビジネスで大切な日程調整依頼のメールの正しい書き方を解説
ビジネスでは会議や会合など、お互いの日程調整をして決めなければならないシーンがあります。
ここではそれをメールで行う場合の基本を紹介していきます。なお、メールの他にも電話やwebアプリを利用する方法もありますが、基本に変わりはありません。
日程調整メールで必要な項目
日程調整メールに必要な項目について説明します。
どの日取りであれば良いか尋ねるのは必須ですが、それ以外にも必要な事項があります。
1.件名
日程調整に限らず、メールで件名を入れない人がたまにいますが、これはビジネスではふさわしくありません。
相手は自分以外にも多くの人から日々多数のメールを受信していると考えるべきで、件名が無いとか、それを見ても内容の概略が全く分からないような、単によろしくお願いしますといった記載は不適切です。
会合や会議の名称を挙げた上で、その日程調整依頼であることを簡潔かつ明確に書きます。誰からの依頼か分かるよう、自社名を含めるケースもあります。
2.宛名
メールの場合、宛名はメールアドレス自体と考えて、本文に書かない人もいるかもしれませんが、これもあまり適切ではありません。
忙しい人であればあるほど、本文冒頭に書かれた宛名部分を見て自分自身に来た依頼なのか、それとも単にCCで来たお知らせに過ぎないのかを判断していたりします。
宛名に自分の名前が無いと、たとえメールアドレスでToに入れていたとしても対応されないかもしれません。
3.挨拶文
ビジネス上のメールは昔ながらの手紙とは異なり、時候の挨拶なども含めて挨拶文も長々と書く人はあまりいませんし、効率や能率を求める意味からもそれで構いませんが、いきなり日程調整の本題から書き始めるのはやはり違和感があります。
せめて一文だけでも、いつもお世話になっておりますといった程度のことは書くのがある種のビジネスマナーです。
あまり親しくない相手や目上の人に対しては、よりしっかりと書くようにしたほうが良いことは言うまでもありません。
4.本題〔日程調整の案内〕
いよいよ日程調整の本文ですが、どのような目的で、どのように日程調整を行いたいのかを分かりやすく書きます。
文章で書くよりは箇条書きを使ったほうが相手も要点を理解しやすいですし、書くほうも間違いとか見落としが少なくなります。
多くのケースでは、こちらから複数の候補日を挙げた上で、その中から相手にとって最も都合の良い日を選んでもらうことになりますが、場合によっては都合の良い日を複数挙げて欲しいケースとか、逆に都合の悪い日があれば挙げて欲しいこともあります。
これは相手先と1対1で日程調整をしているのではなく複数の相手との間で調整しなければならないケースで発生したりしますので、その場の状況に応じて使い分けるようにします。
また大事なことは、いつまでに返事が欲しいのかを明確にしておくことです。日程調整を行う以上、返事の日程がいつまでも遅れて問題ないはずがありません。
5.結び
ビジネスメールでは挨拶と並んで結びも欠かせません。ある程度親しくなった間柄であっても、よろしくお願いしますといった程度の文言は少なくとも添えた上で締めくくるのがマナーです。
それほど親しくない相手先とか、目上の立場の人に対しては、相手のことを思いやる姿勢を示すこともビジネスを円滑に進める上では重要になってきます。
お忙しいところとは存じますが、といったように相手の立場も考えて、こちらの日程調整メールに即座に対応するのは、場合によっては簡単ではないかもしれないのは理解していると示すようにしたりするのが一例です。
日程調整のメール書く時の注意点
日程調整のメールを書く時の注意点がいくつかありますので、説明していきます。これはあくまでも基本の話です。
1.候補日は複数用意する
候補日は複数用意するのが常識というか、初めから一つの候補日しかないのでは日程調整という言葉すらあまりふさわしくないでしょう。
そのように依頼するケースが一切無いわけではありませんが、一般的な日程調整とは別の話になってきます。
そもそも候補が一つでは相手に断られてもやむを得ないと言って差し支えありません。
まずは自分自身のスケジュールを調整するとか、自社内から出席する人が複数名なのであれば事前によく相談して会議や会合を開催できる日取りを複数用意します。
2.相手方に主導権があるか
この点はしっかりと理解しなければなりません。ビジネスでは完全に対等な立場というケースはむしろ少なく、どちらかが上の立場というか、主導権を持っていることが普通です。
もしこちらに主導権がなく相手に主導権がある場合、こちらとしてはそれを理解し、下手に出てあくまでもお願いをしていることをはっきりさせる必要があります。
3.場合に応じて電話でも連絡する>
メールは文章で記録が残りますし、お互いに自分の都合の良い時間に作成したり閲覧したりできるメリットがありますのでよく利用されていますが、一方で急ぎの場合や直接話したほうが早いときもありもどかしいこともあります。
日程調整は期限のある仕事ですから、必要な際には電話で連絡することも立派なやり方であり、そのことを予めメールに書いておくのも一つの方法です。
日程調整のメールテンプレート
日程調整のメールテンプレートを紹介します。テンプレートは必要に応じて内容を変更して利用することができます。
1.こちら側が候補日を挙げる場合のメール
こちら側が候補日を挙げる場合ですが、候補となる日程を列記してその中から選んでもらうようにします。
月日だけではなく時間帯も関係する場合にはそれも忘れないようにしましょう。自分にとっての優先順位がある場合にはそれを書くのは構いませんが、あくまでも相手との関係性を考えた上で行うことが大事です。
ケースバイケースではありますが、候補日の数は3件から5件程度が適切と考えられます。
あまりに少ないと相手側に負担を強いることになりかねませんし、逆に多すぎるとこちら側は日程が決まるまでその候補日に他の予定を入れることができず、自分で自分の首を絞めることになるかもしれませんので、多ければ多いほど良いといった単純な話ではありません。
2.相手側に候補日を挙げてもらう場合のメール
場合によっては相手側に候補日を挙げてもらうケースもあります。
この場合、単に候補日を挙げて下さいとだけ依頼しては、自分たちの思惑と全く異なる日程が列記されてくるかもしれません。
それは困りますので、例えば6月の第1週または第2週の中とか、7月10日から月末までの間などというように、予め範囲をある程度絞ったほうがスムーズに進むことも多いです。
ただしあまりに範囲を狭くすると相手は困ってしまうかもしれませんので、そこは常識を働かせる必要があります。
また、その期間内に自分の都合の悪い日が含まれていることが既に分かっている場合は、候補日を知らせてもらってから返事するのではなくて、先に知らせておくのがマナーです。
3.日程の調整ができた場合のメール
日程の調整ができた場合ですが、調整に協力いただいたことのお礼とともに、決定した日程を明確に記載した上で相手に知らせるようにします。
こちらから複数の候補日を挙げてその中から相手が一つを選んで返信してくれたような場合、論理的には相手が返信した時点でその日程に決定しているという言い方もできるかもしれません。
ですが、だからと言ってそのまま返信しないのはビジネスマナーとして失格で、お礼とともに確定のメールを送るのが常識です。
4.日程の調整ができず再調整の場合のメール
時として、予め挙げた候補日の中では都合のつく日が全くないという状況に陥ることもあるかもしれません。
もともとの候補日の数が少なかったときとか、複数の相手と調整しなければならないような会合の場合はさらにこの可能性が高くなります。
このときは仕切り直しとなり、改めて候補となる日程を複数挙げた上でその中から選択してもらいます。
何か大きなイベントなどが理由にないか確認したり、場合によっては相手から候補日を挙げてもらうことも必要かもしれません。
5.調整済みの日程が変更することになった場合のメール
あまりこのようなことは起こって欲しくはありませんが、既に調整済みの日程を変更しなければならない事態も発生するかもしれません。
当事者の誰かが、既に決まった会合等よりもさらに優先順位の高い重要なスケジュールが突発的に後から決まったというようなケースです。
ビジネスには優先順位がありますし、突発的に決まることもあり得ることですから致し方ありません。
この場合は理由を書いた上でやむを得ず再調整が必要になったと依頼することになります。
なお、理由は全て明かすと機密に触れたりする可能性もありますので要注意で、致し方ない旨を書けば普通は理解してもらえるでしょう。
日程調整の返信はすぐに行う
日程調整の返信は、可及的速やかに行うのが基本です。調整中の状態は、即ちそれらの候補日には他の予定を入れられないままに時間だけが過ぎていくことに他なりません。
仕事において時間は極めて貴重なリソースであり、特に理由もないまま無駄にして良いはずがなく、返信はできるだけ速やかに行うのが相手先との関係を良好に保つ上でも重要です。
日程調整のためのメールまとめ
ここまで日程調整メールについて解説してきました。会議でも会合でも、ビジネスで相手の時間を割いてもらうというのは欠かせないことで、また相手の立場を分かった上で行う必要があり、いわば仕事の基本ということができます。
スムーズに行えるようになれば自分の仕事も進めやすくなりますし、質の上でもワンランクアップすることは間違いありません。
日程調整が苦労している方は簡単に調整が可能になる日程調整ツールがおすすめです。