動画のエンコードとは?基本的な知識とおすすめソフト17選を徹底解説!

最終更新日 : 2021-01-06 Box

ウェビナーにおいてアーカイブで動画を公開するのであればエンコードという作業について詳しく知っておく必要があります。

必須となる作業なので、これから解説する基本的な知識を参考にして理解を深めておくべきです。これから動画を作成して投稿することを考えている人、エンコードが上手くいかない人にとって特に参考になる解説を行っていきます。

基礎知識以外にも関連する情報やおすすめの無料ソフトを紹介するので、こちらも参考にしてみてください。

動画データの基礎知識

エンコードについて理解を深める前に、動画の基礎知識を知っておく必要があります。

そもそも、これは映像データと音声データの2つのデータから形成されていることを知っておきましょう。2つのデータをまとめる役割を果たしているものをコンンテナと呼び、正式にはコンテナフォーマットという名称です。

コンテナには様々な種類が存在しており、映像データと音声データをまとめたコンテナこそ、一般的に動画ファイルと呼ばれています。

映像と音声のデータをまとめるためには、これらを圧縮しなければなりません。圧縮するためのアルゴリズムであるコーデックを選択し、データをコンパクトにすることができれば、サイトなどに投稿を行うことができる作品を完成させることができます。

圧縮と変換の作業をエンコードと呼び、それを実現するためにはコンテナやコーデックを選択することが必要です。

これらが密接に関係して投稿できる作品を完成させることができるので、全てについて詳しく知っておく必要があります。

作業を行う前にはエンコードだけ詳細に勉強するのではなく、コンテナやコーデックなどのエンコードに必要な全ての情報を得ておくことが大切なので知っておきましょう。

動画のエンコードとは

動画のエンコードとは、大きなサイズの元データを圧縮し、Web上で視聴しやすい状態に変換する作業のことを言います。

膨大な量の静止画の集合体のおかげで映像として視聴することができますが、その大量のデータに加えて音声データも入るのでデータ量がかなり大きくなることが分かるはずです。

データ量が大きすぎると編集や保存、再生を行うことが難しく、容量を圧縮するという作業が重要となってきます。

PCやスマートフォンで再生するためには、視聴するためのサイトやサービスに合った動画形式であることも重要です。

インターネット上に動画の投稿を行うのであれば、再生環境に合った形式に変えていく必要があります。

映像データと音声データをコンテナにまとめていく必要がありますが、エンコードの基本的なイメージはこのまとめる作業です。作業の際には形式や無駄な情報を取り除くためのコーデックを選択する必要があり、こういった作業をこなしながらエンコードを進めることができます。

動画エンコードが必要な理由

エンコードが必要となる理由には、データを小さくする必要があるからという理由をあげることができますが、何故小さくする必要があるのかという部分まで詳しく知っておくべきです。

サイトに投稿を行うのであれば、投稿すれば終わりというわけではありません。アップロードすることができても、問題のあるものは視聴してもらうことができません。

データ量を極力小さくしておくと、視聴者が視聴するときに途切れや停止が起こらず快適に再生できる、視聴のために必要以上にデータをダウンロードしなくて良い、配信するためのサーバや回線の負荷を減らすことができるなどのメリットが得られます。

データが大きいと、視聴者がスムーズに視聴できないことやデータ通信量が多くなることで視聴者に不満を抱かせることになりますし、サーバーの負担を増やすことにも繋がるはずです。

視聴者にも配信側にも問題が起こりますが、エンコードを行うことでこれらの問題を回避することが可能です。

動画コーデックとは

コーデックはエンコードを行う際に欠かすことができないプログラムを指しています。

映像データと音声データの圧縮や変換、復元を行うことが可能であり、これらを行うための定義がコーデックと呼ばれていることを知っておくと良いです。

coderとdecoderが組み合わさった略語であり、デコードも行うことができます。データ容量を小さくするために圧縮や変換を行ったのであれば、動画を再生させるために元の状態に復元する必要がありますが、その復元作業がデコードです。

コーデックで圧縮と変換、再生するための復元が実現できるものの、選ぶコーデックによって圧縮方法や完成した作品の特徴は大きく違ってきます。

圧縮率が高いかどうか、視聴する際に高画質であるかどうか、互換性などが違ってくるので注意が必要です。

どのコーデックを選んでも良いというわけではなく、目的に応じた選び方をする必要があります。選び方を間違えてしまうと、期待する状態に仕上げることができないので要注意です。

主な動画コーデックの種類

ここからは、コーデックの種類について解説します。

たくさんの種類がありますが、選ぶものによって特徴が大きく違っているので、適切なものを選ぶためにもそれぞれの種類について詳細な情報を得ておくことが大事です。

①H.264/MPEG-4 AVC

「H.264/MPEG-4 AVC」は国際電気通信連合から勧告されたコーデックであり、「AVC」と呼ばれることもあります。

H.264は携帯電話のテレビ電話のような低速や低画質の用途から、ハイビジョンテレビ放送のような大容量で高画質な動画にまで用いられるコーデックです。

幅広く活用されており、従来広く普及していたMPEG-2と比べると同じ画質のものを半分ほどのデータ量で済むので便利だと言えます。

H.263のような従来の方式を踏襲していますが、改良が行われたり新しい技術が取り込まれたりしており、それまで広く使われていたものと比較した場合に圧縮率が向上していることも大きな魅力です。

②AOMedia Video 1

「AOMedia Video 1」は、主にGoogleのVP9を基礎にDaalaやThor、VP10の技術を組み込んで開発されたものだと言えます。

競合規格であるHEVC/H.265は複雑で高額なソフトウェア特許ライセンスを用いていますが、こちらはロイヤリティフリーライセンスを用いている点が対照的です。

アルゴリズムの煩雑化を回避して圧縮率を上げる最先端のコーデックを目指したものであり、仕様が公開された段階でHEVCよりも30%ほど圧縮効率が優れていることが確認されています。

リアルタイム処理と高画質化において、高効率となるように設計されているコーデックであることを理解しておくと良いです。

③Divx

「Divx」はMPEG-4標準をベースにして独自開発された圧縮方式であり、2000年代前半に他の形式よりも高画質かつ高圧縮率を達成していることで人気を集めていました。

動画圧縮のみの対応となるので、音声の圧縮符号化を行うときには別の方式で対応する必要があります。

基本的な圧縮や再生は無償版で実施することができますが、より高レベルな作業を行いたいのであれば有料版のDivxを利用することが可能です。

有料版はDivx Proという名称であり、基本的な操作以外にも多彩な設定項目を活用しながらコーデック作業を行うことができるようになります。

④Xvid

「Xvid」は先述したDvixから派生した有名なコーデックです。

フリーソフトウェアに該当するものであり、MPEG-4 ASPに準拠した圧縮符号形式のデータ作成や再生を行うことができます。Divxに劣らない画質や圧縮率での符号化を達成できることで注目を集めているコーデックです。

MPEG-4関連特許のライセンスを受けておらず、公式にはソースコードのみの配布となっています。

そのため、Xvidを活用したいと考えるのであれば、ある程度の知識や技術が必要となるはずですが、メディアプレーヤーなどは再生のみ標準で対応しているので便利です。

⑤MPEG-2

「MPEG-2」はMPEG-1に次いで発行された規格であり、1996年に標準化されました。

MPEG-1では蓄積型メディアにおける利用が想定されていましたが、こちらは放送や通信などを始めとする様々なメディアや用途で使われることが想定されています。

従来のものと比べると、柔軟性を持たせるために多彩なサイズの動画を多様な品質で圧縮や再生できる工夫が取り入れられており、高解像度にも対応していることを知っておくと良いです。

画質は従来品であるMPEG-1より改善されたものの、その分データ量が増えていることには注意が必要だと言えます。

⑥MPEG-4

「MPEG-4」はMPEG-2に次いで標準化された規格です。

従来品の用途で想定されていたものに加えて、携帯端末や携帯データ通信の普及を見据え、低速通信回線であった場合でもきちんと実用に耐える仕様で規格化されました。

圧縮方式は2種類あり、3Dグラフィックスを合成する技術が用いられていたり、高い圧縮率を得ることができたりするものとなっています。

MPEG-4では動画や音声を格納するためのMP4ファイル形式を定めていますが、符号化方式とは分離されているため、MP4ファイルの全てにMPEG-4が利用されているわけではありません。

⑦Motion JPEG

「Motion JPEG」は静止画像データの圧縮方式であるJPEGを応用したものであり、最初から動画のために考案された方式より圧縮率は劣りますが、処理がシンプルという魅力があります。

高速で圧縮や展開を行うことができ、動画のために考案されたものでは変化が激しい動画の圧縮率や編集時間が悪くなりがちですが、こちらの場合は各フレーム情報が独立していることから影響を受けにくいです。

後からMotion JPEG2000も登場しており、こちらはMotion JPEGの魅力はそのまま引き継がれていますが、従来品で問題であった圧縮率が向上しています。

⑧VP9

「VP9」はロイヤリティーフリーコーデックの1つであり、VP8の後継ということで誕生しました。

Googleで開発されたものであり、大手動画投稿サイトでも主流となっているコーデックだと言えます。

VP8の半分のビットレートにすること、H.265より効率の良いコーデックにすることを目標に開発されており、2020年12月でもメンテナンスが続いている状態であり、今後仕様書が変更されていく可能性もあることを知っておくと良いです。

VP8よりも仕様面が改善されており、スーパーブロックが採用されていること、色空間が扱えることなどで知られています。

⑨H.265/HEVC

「H.265/HEVC」はH.264/MPEG-4 AVCの後継規格です。

H.265対応の機器やソフトウェア間では、メーカーや機種の違いを気にすることなく録画や伝送、再生ができます。

基本法式はH.264の従来方式を踏襲していますが、圧縮率が改善されていることを知っておきましょう。

計算量は従来方式よりも増大していることに注意しておく必要がありますが、画質が同等のものであれば、H.264の半分ほど、MPEG-2の4分の1ほどのデータ量に圧縮することができるコーデックです。

高い圧縮率を求める場合に利用することがおすすめのコーデックだと言えます。

主な動画形式の種類

動画形式にも多種多様な種類があることを理解しておかなければなりません。

主な動画形式の種類を解説するので、エンコードを実施する前には基礎的な知識である形式の名称や特徴を詳しく知っておくことをおすすめします。

①MP4

「MP4」はMPEG-4規格の一部に策定されたものであり、動画や音声を記録するためのファイル形式です。

映像データがMPEGやH.265である場合などに格納することができます。音声はMP3やAAC、HE-AACやMPEG-4 ALS、CELPなどに対応、静止画はJPEGやPNGなどに対応していることを知っておくと良いです。

字幕を文字データという扱いで格納することもできる形式だと言えます。

標準拡張子は「mp4」ですが、映像は「m4v」、音声は「m4a」や「m4p」というように拡張子が違うこともあると知っておくと良いです。

②AVI

「AVI」はMPEG-1やMPEG-2、MPEG-4を始めとした、WMVやH.264、リニアPCMやMP3、AACやWMAといった映像や音声のデータに対応しています。

数十種類に対応しているので、様々なデータを取り扱うことができて便利です。Windows上でマルチメディアデータを格納する際に用いられるフォーマットをベースに開発されており、音声と動画が交互に織り交ぜられているので「Audio Video Interleave」という名称になっています。

様々なソフトウェアに対応できる形式を探しているときにピッタリの形式だと言えるでしょう。

③MOV

「MOV」は映像や音声、画像や文字などの多様なメディアデータを統合して格納することができる形式です。

圧縮方式としては映像の場合にMPEG-1やMPEG-2、MPEG-4/H.264やH.263、DVを選択することができます。

音声の場合はMP3やAAC、Apple LosslessやWAV、MIDIから選択可能です。各データはトラック単位で格納され、再生するときに重ね合わせて出力される仕組みとなっています。

こうした仕組みがあるので、特定のタイミングで字幕を表示させる複合的な表現を行うことも可能です。

④WMV

「WMV」はMicrosoft MPEG-4コーデックから派生、改良が行われましたが、標準化後のMPEG-4と直接的な互換性があるわけではありません。

Windows Mediaでは独自音声圧縮符号化方式としてWMAが定められており、WMV動画の音声部分にはWMAが併用されることが多いです。

他の形式と比較すると圧縮率が高いという特徴がありますが、それだけ圧縮処理が複雑で時間がかかることに注意しておく必要があります。

ASF形式のコンテナに格納すれば、ストリーミング配信やデジタル著作権管理にも標準で対応が可能です。

⑤FLV

「FLV」はデータの圧縮符号化の方式自体は定められていませんが、映像の圧縮形式ではSorenson SparkやOn2 VP6など、音声の圧縮形式ではMP3やADPCMなどに対応しています。

Flashアニメーションに画像や音声と一緒にFLV形式の映像を含めることができ、メディアプレーヤーやコーデックを別に用意しなくても、Flash Playerが組み込まれたブラウザがあれば再生を行うことができるので非常に便利です。

これを活用して、Flashで作成したメディアプレーヤーにビデオを埋め込み、Web上でそのまま再生することができる動画配信サービスも提供されていることを知っておくと良いでしょう。

⑥TS

「TS」は、MPEG-2トランスポートストリーム形式のデータをそのままの状態でファイルに記録したもので、標準のファイル拡張子にはいくつかの種類があります。

「ts」「mts」「m2ts」「m2t」は全て標準ファイル拡張子であることを理解しておくと良いです。

トランスポートストリームはデジタル放送などで音声入りの映像を連続的に送受信するための仕様であり、時系列のメディアデータをパケットに分割して伝送できます。テレビチューナーで受信したデータをそのまま記録するとこのファイルになり、ビデオレコーダーが内部的に利用する形式として用いられることが多いです。

エンコードの方法

エンコードを実施する前には、これには2種類の方法があることを知っておかなければなりません。選ぶものでメリットやデメリットが異なるので、詳しい内容を知っておくと良いです。

①ハードウェアエンコード

ハードウェアエンコードを行う場合はICチップが搭載されている外部機器を利用して処理を行うことになりますが、外部機器を使うため手持ちのパソコンのスペックが低くても実施できるというメリットがあります。

低スペックのパソコンでは思うようにエンコード作業を進めることができませんが、この方法であれば問題ありません。

デメリットは処理できる形式が機器ごとに決まっている点であり、ソフトウェアエンコードと比較して対応形式が少ないです。

機器自体にコストがかかることもデメリットであり、場合によってはハイスペックなパソコンを買ってソフトウェアエンコードを行ったほうが良いケースもあります。

②ソフトウェアエンコード

ソフトウェアエンコードはパソコンにソフトをインストールして実施する方法であり、メリットとしては多種多様な形式への対応や動画編集ソフトの互換性が高いことがあげられるでしょう。

互換性が高いので簡単に操作できることでも人気があります。ハードウェアによる方法と比較すると、たくさんのコストをかけずに利用できることも大きなメリットです。

デメリットは、パソコンの性能が低ければ処理に時間がかかることが多いことだと言えます。

低スペックのパソコンでは満足に処理ができない可能性が高いです。パソコンを買い替えるつもりがないのであれば、ハードウェアによる方法を利用したほうが良いかもしれません。

動画ファイルをエンコードをする時の注意点

動画ファイルをエンコードするときには、いくつかの注意点を知っておく必要があります。

詳しく解説するので、失敗しないために注意すべきことを正しく理解しておくと良いです。

①映像が劣化する

エンコードを行うことによって動画ファイルのデータは軽くなりますが、画質や音質は劣化することになります。

その上、劣化してしまったファイルの品質は元の品質に戻すことができません。作業を繰り返すほど画質や音質が落ちることになり、不可逆圧縮と呼ばれる劣化が伴う圧縮であることを理解しておくべきです。

劣化を極力防止するためにも、同じ動画に対して繰り返し実施することを避けるべきだと言えます。

作業を行うときには、いざというときのために元データとエンコードを行うためのデータを別々に用意しておくことがおすすめです。

②エンコード処理に時間がかかる

処理にかかる時間の目安を知らない人は多いですが、これにはある程度の時間が必要となることを理解しておかなければなりません。

10分の動画は10分以下で作業が完了すると勘違いしている人がいますが、動画よりも長い時間がかかってしまうことがあり、10分の動画で30分以上の処理時間となることもあります。

必要な時間は様々な要素で決定されていますが、フレームレートや使用エフェクト、エンコーダやコンピュータのCPU性能などによって左右されることが多いです。

動画を投稿するときには、事前に配信時間を告知しているケースも多いと言えます。

ですが、配信する時間のギリギリに実施しても作業を完了できない可能性が高く、配信時間に間に合わないというトラブルが発生するかもしれません。

トラブルを避けるためには、余裕を持ってエンコード作業を行っておくことが大切だと言えます。

エンコード時のファイルサイズが大きくなる影響要因

エンコードを行うときにファイルサイズが過剰に大きくなってしまうことがありますが、これの影響要因を解説するので、作業を実施する際には紹介する要因に気をつけてください。

①動画の長さ

動画の長さが長ければ長いほど、ファイルのデータは大きくなります。長時間の映像を取り扱う際は、可能であればファイルを分割して扱うことがおすすめです。

エンコード時間を短く分散化させることができ、視聴者も一気に大量のデータを受信しなくて済みます。

長時間の動画を1本用意するよりも、短い動画を数本用意すると良いです。解像度やビットレートを下げることもできますが、画質を低下させないためには分割が有効だと言えます。

②動画のフレームレート

フレームレートは1秒間に何枚のフレームが使われているか示すものであり、これが多ければ映像が滑らかになるでしょう。

滑らかで美しい映像のためにはフレームレートを高めに設定しておくべきですが、ファイルサイズが大きくなるので注意が必要です。

ビジネスで使うようなセミナーなどの動画は動きが少ないので、滑らかさを重視する必要はあまりありません。

フレームレートを低めにしても問題ないことが多いので、これによってファイルサイズを小さくしておくことがおすすめです。

用意した映像の内容を考慮し、バランスが取れるようにフレームレートを決定するようにしてください。

③動画のビットレート

動画のビットレートも影響要因となりますが、これは1秒間に送受信できるデータ量を示しており、bpsと表記されることも多いと言えます。

ビットレートの数値が高ければ画質や音質が向上しますが、この数値が高くなるにつれてファイルサイズも大きくなることに注意が必要です。

フレームレートの場合と同様に、ビジネスで用いる映像は高画質であることにこだわる必要がないケースも多いと言えます。

最高品質の画質にしなくても良いことがほとんどなので、ビットレートを変更してファイルサイズを縮小する方法を取り入れることがおすすめです。

④動画の解像度

解像度もファイルサイズに関係します。動画のフレームに含まれるピクセルという画素数を指したものが解像度であり、横×縦のピクセル数で表記されることが多いです。

解像度が高すぎるとファイルサイズが大きくなりますし、プレーヤーに合わせた縦横比率に合わせておく必要があります。

解像度を変更することもできますが、小さくなるようにすれば良いというわけではなく、プレーヤーの対応縦横比率を考慮して選択する必要があることを理解しておきましょう。

横長だけではなく、スマートフォン向けのスクエアや縦長の縦横比率も増えているので注意が必要です。

無料で使えるおすすめのエンコードソフト17選

エンコードソフトは有料で購入することもできますが、無料で使えるものにも便利なものがたくさんあるので、これから紹介します。

初心者である場合や頻繁にエンコードを行うことがない場合は、まずは紹介するような無料のソフトを利用してみることがおすすめです。

①XMedia Recode

「XMedia Recode」は高機能で使い画っての良いソフトの1つだと言えます。

日本語に対応しているので英語が苦手な人でも使いやすく、機能がしっかりと充実しているソフトです。細かい設定として、チャプター編集や字幕の設定などもできる点が魅力だとされています。

用意されているプリセットが豊富なので、簡単に目的に合った設定を選択することもできるはずです。

再生デバイスが決まっている場合、それに合わせて作業を行う必要がありますが、用意されたプロファイルを選択することで選択したデバイスに対して最適化された設定でエンコードが行われます。

Windowsのみの対応を残念がる人が多いほど評判が高く、Windowsユーザーは積極的に使用すべきソフトの1つです。

②MediaCoder

「MediaCoder」は対応形式が豊富であることで人気が高いと言えます。

ほとんどの映像や音声ファイルを相互に変換することが可能です。エンコードプロファイルやレベルをきちんと指定することができるので、安心して利用することができます。

機能が充実していることも大きな魅力であり、動画内の特定場面を切り出す、動画から音声のみ抽出する、フレームレートやアスペクト比の変更、色調補正や音ズレ補正、字幕合成など多種多様な機能を活用することができるでしょう。

基本的な操作に必要な内容がしっかりと盛り込まれているので便利です。見た目ではとっつきにくいと感じるかもしれませんが、細かく設定しなくても大雑把に使うこともできると知っておきましょう。

③HandBrake

「HandBrake」を利用する場合も細かい圧縮設定を行うことができ、柔軟性の高いセッティングが行えるので便利だと言えます。

プリセットを活用した一発変換機能を活用できるだけではなく、使用中のパソコンにIntel QSVやNvidia NVENCが搭載されているのであれば、各変換エンジンを利用した高速エンコードを実施することも可能です。

これらが搭載されたパソコンを所有しているのであれば素早く処理を実施することができるので、このソフトの利用を検討することがおすすめだと言えます。

様々なファイル形式に対応していることはもちろんのこと、変換を行うときにタイトル内の特定チャプターを抽出したりリサイズを行ったりすることも可能です。

④FFmpeg

「FFmpeg」は対応コーデックが多いこと、多彩なオプションを使用できることで人気が高いと言えます。

限られたOSでしか使用できないフリーソフトも多いですが、これはあらゆるOSで用いることが可能です。特定のOSでのみ利用できるソフトの場合は、利用者が少なくて情報が得られないという問題も発生しやすいと言えます。

FFmpegの場合は複数のOSに対応していることから利用者が非常に多く、インターネット上などで使い方やトラブルが起こったときの解決方法を見つけやすいことも大きな魅力だと言えるでしょう。

機能が充実している分、使い方が難しいと感じられることもあるかもしれませんが、インターネット上にたくさんの解説があるので安心です。

⑤AviUtl

「AviUtl」は高性能かつ使い勝手が良いソフトです。プラグインを追加すれば高速エンコードにも対応させることができます。

エンコード設定が一致するファイルを連結できるだけではなく、使い方によってはエンコード設定が異なるファイルを連結させることもできる点が便利です。

映像や音声を圧縮する以外にも、カットやリサイズ、クロッピングや黒ベタ追加、音声入れ替えなどを実施することができます。

動画にテキストを追加することができるだけではなく、画像やモザイク、トランジション効果や他の動画を合成することもできる機能が搭載されており、このソフトだけで様々な編集をこなすことができるはずです。

プラグインが豊富なので、拡張性の高さを求める場合にもおすすめできます。

⑥Windows Media エンコーダ

「Windows Mediaエンコーダ」はWindows Media形式のファイルに特化したソフトです。

出力ファイルの品質はエンコード方式やビットレート、解像度やフレームレートを始めとする様々な設定で変更することができます。

ユニークな機能を搭載していることで人気が高く、指定したデバイスから映像や音声をキャプチャし、その内容をブロードキャスト配信することも可能です。

デスクトップ画面の動作風景のキャプチャを配信することもできます。単なるエンコーダとは一線を画しているので、Windows Media形式ファイルを作成するときには積極的に利用することがおすすめです。

エンコード以外の充実した機能を求める人にもピッタリだと言えます。

⑦Windowsムービーメーカー

「Windowsムービーメーカー」は動画作成や編集を行うソフトとして人気が高いです。

動画作成や編集をメインとしたソフトではありますが、エンコードにも対応しています。自分自身でプロファイルをつくりたい場合は、先に紹介したWindows Mediaエンコーダを活用する必要がありますが、そうでなければこれを活用しなくてもエンコードが可能です。

動画作成と編集をメインとしているため、エンコードだけではなく動画編集まで全て済ませることができるソフトを探している場合に最適だと言えます。

OSによって使えるバージョンは違っていますが、Windowsを利用している場合は標準付属していることが多いのでチェックしてみることがおすすめします。

⑧VLCメディアプレーヤー

「VLCメディアプレーヤー」は数多くのマルチメディアファイルに対応しています。

他のソフトよりも動作が軽いことが特徴的であり、スピーディーに作業したい人に向いているソフトです。

内蔵コーデックやスプリッターが優秀であり、部分的に破損している動画ファイルであったとしても、その部分を切って再生することができます。

動画再生ソフトなのでエンコード機能は最低限だと勘違いしている人が多いですが、本格的な機能がついているので便利です。

プロファイルでエンコードしたり、カプセル化で動画形式を指定したりできるので、サクサクと操作できるソフトで本格的なエンコードを実施したいと考えている場合におすすめのソフトだと言えます。

⑨つんでれんこ

「つんでれんこ」はエンコードのことを詳しく知らない初心者でも使いやすいソフトです。

動画サイトに簡単に投稿を行うことができるように開発されているソフトであり、簡単に綺麗な動画に仕上げることができます。

推奨環境はWindows7以降となっているのでOSは限られますが、オプションを変更するなどの複雑な操作をする必要がないので、動画投稿初心者にうってつけです。該当する環境がある場合は積極的に利用してみると良いでしょう。

⑩Free Video Converter

「Free Video Converter」も簡単に使うことができる上に高機能なソフトです。

フリーソフトの中にはある程度の知識がなければ使うことができないものもありますが、これは動画や操作の編集がほとんどなくても直感的に操作することができます。

エンコードでは各動画形式に変換できるだけではなく、DVDやBlu-rayにオーサリングできますし、NVIDIAなどのGPU機能を使えばハードウェアエンコードを実施することも可能です。

⑪Avidemux

「Avidemux」はWindows版とMac版の両方があるので、いずれのOSを利用している人でも使うことができます。

入力や出力の形式が多形式であることが大きな特徴であり、ハードウェアエンコードにも対応しているので便利です。

動画編集ソフトにエンコード機能がついたものなので、動画編集機能が優れている点も大きな魅力だと言えます。

映像と音声で編集画面が分かれており、それぞれに多様な編集を加えることが可能です。フィルターには豊富なエレメントが設けられていますし、ノイズ対策やカラー調整などの機能も優れていることを知っておいてください。

高品質なソフトで編集を行ってそのままエンコードしたいと考えるのであれば、これを利用することがおすすめだと言えます。

⑫A's Video Converter

「A's Video Converter」はAMD VCEやIntel QSV、NVIDIA NVENCなどを利用することで、高速エンコードを実施することができる動画変換機能と動画編集機能を兼ね備えたソフトです。

変換の際には詳細な設定を行うことができ、プロファイルやレベルを指定することができますし、設定項目が豊富なので目的や好みに合ったエンコードができます。

必要であれば特定場面の切り出しや複数の映像の連結、フィルター処理やズレの補正などを行うことが可能です。

基本的な編集機能としっかりとしたエンコード機能が備わっているので、スピーディーに作業をこなすことができる便利なソフトを探している人におすすめだと言えます。

⑬Pazera Free MP4 Video Converter

「Pazera Free MP4 Video Converter」は、各種ファイルをH.246やH.265圧縮のMP4動画に変換することができるソフトです。

多様なファイルをこの形式のファイルに変換することができます。プリセットを利用した変換を実施することができますし、変換をチャプター単位で実行できるような便利な機能も搭載されていることを知っておくと良いでしょう。

ドラッグアンドドロップで移動したファイルを変換することができるので、複数のファイルをまとめて簡単に変換できます。

複雑な作業やパソコンの操作が苦手な人でも直感的に操作しやすいので、ある程度設定ができるソフトを求めているけれど、手軽さも重視したいと考えている場合にピッタリです。

⑭Pazera Free FLV to AVI Converter

「Pazera Free FLV to AVI Converter」は、AVIやMPEG-1、MPEG-2に変換することができるソフトです。

先述した「Pazera Free MP4 Video Converter」というソフトの形式が違ったものだと考えておいてください。そのままでは扱いが難しいFLV動画を簡単に変換することができるため、初心者でも比較的利用しやすいソフトだと言えます。

処理を行うときには複数のファイルをまとめて変換することも可能です。設定項目も充実しているので、好みや目的に応じてカスタマイズしながら最適な動画に仕上げることができます。

オプションを選択できて使い勝手が良いFLV動画の変換ソフトを探している場合に最適のソフトです。

⑮Internet Friendly Media Encoder

「Internet Friendly Media Encoder」というソフトを利用するのであれば、一般的に使われているほとんどの動画ファイルを変換して出力することができます。

出力動画の品質を指定するための様々な設定が設けられていますし、変換と同時に字幕や音声の合成を行うことも可能です。

細かいオプションの設定を行うことができるので、使い方が難しそうだと感じる人は多いかもしれませんが、インターフェースがシンプルで使いやすいものとなっているので、初心者でも安心して使うことができます。

インターフェースは日本誤表示にも対応している、処理の際には複数のファイルを一気に変換することができるなどの便利さも感じられるはずです。

⑯Oxelon Media Converter

「Oxelon Media Converter」はシンプルで使いやすいソフトだと言えます。

多種多様な動画ファイルをAVIやFLV、MPSを始めとする色々なフォーマットに変換することが可能です。

出力動画に対して、コーデックだけではなく、解像度やフレーム、ビットレートやサンプルレートなどの画質に関係する数値などを指定することができますし、動画から音声だけを抽出するような機能もついています。

変換したいファイルを右クリックで選択して変換する指示を出すだけなので、複雑な操作を必要とするエンコードを避けたいと考える人に便利です。

セットアップも簡単ですし、スムーズに使い始めたい、素早くエンコード作業を実行したい場合におすすめだと言えます。

⑰Video Container Changer

「Video Container Changer」を使うのであれば、動画のファイルコンテナフォーマットを再エンコードなしで変換することができます。

再エンコードが行われると画質の劣化を招くので、期待していた仕上がりと違ったという問題が起こりやすいです。

このソフトでは再エンコードがないことから高画質な出力動画を得ることができますし、処理スピードも高速で実行することができます。

特定のデバイス向けに動画ファイルを最適化したいと考えている場合に非常に便利なソフトだと言えるでしょう。

スピーディーさと仕上がりの品質を評価している人が多く、無料で素早く画質の良い動画にエンコードしたい場合に使ってみることをおすすめします。

動画のエンコードについてまとめ

動画を投稿するために必要不可欠なエンコードを行うためには、関連する内容を含めてこれについて十分な理解を深めておくことが大切だと言えます。

正しく理解しておかなければ、期待するような仕上がりを達成することができないので、まずは知識を得ることから始めるべきです。

紹介した基本的な情報やおすすめのエンコードソフトを参考にして、スムーズな作業や納得できる完成度の作品づくりを実現することができるようにしておくと良いでしょう。

ウェビナーなどでアーカイブ動画を作成する時の参考にしてみてください。

 

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