ウェビナー・セミナーで次につながるアンケート作成のコツを解説!
セミナーやウェビナーを実施する際、開催後にアンケートを実施するケースは非常に多いと言えます。
これを実施することによってセミナーに対する参加者の満足度や内容の改善点などを知ることができ、次のセミナーやウェビナーに繋げることが可能です。
ですが、効果的なアンケートでなければ有益な回答を得ることができません。次に繋がるアンケートを実施するためにも、効果的なものを作成するためのコツを知っておくことが大切だと言えます。
アンケートを実施する目的
企業や個人でセミナーやウェビナーを行った後にはアンケートを実施するべきだという考えを持っている人が多いですが、必ずしも全ての人が明確な目的を持ってアンケートを実施しているわけではありません。
漠然と感想や意見を聞いてしまっているケースも多いですが、アンケートを実施する目的を明確にしておくことで次に繋がるような内容に仕上げることができます。
どういったセミナーを開催する場合でも、アンケートの実施には大きく分けて5つの目的があると言えるでしょう。見込み客の情報収集、次回以降に活用する参加者やお客様の声を集める、客観的な自社の強みを見つける、参加者の潜在的な悩みや要望を調査する、効率的な集客方法を知ることが目的となるケースがほとんどです。
これを踏まえた上で、目的が達成できるような項目を設けるようにすれば、有益な回答を得ることができるようになります。
何となく作成するのではなく、目的をしっかりと認識してから作成に取り組むことが大事です。
紙とWeb上のアンケート実施のメリット・デメリット
アンケートは紙とWebのどちらかで行うことができます。
それぞれにメリットやデメリットが違っているので、最適なものを選ぶためにも事前に詳しい特徴を知っておく必要があります。
①紙のアンケートのメリット・デメリット
紙のアンケートを利用することには、その場で回答してもらえるので回答率が高いというメリットがあります。
時間があいてしまうと忘れられたり、面倒になって回答されなかったりする恐れがありますが、その場で実施する紙のアンケートならこの問題が起こりません。
用意してある紙に記入するだけなので、スマートフォンやPCの操作が苦手な人から回答を集めやすいこともメリットです。
ただし、参加人数が多いと印刷コストがかさんだり、回答をデータ入力する手間がかかったりするという問題が発生します。
集計に時間がかかるのでアクションが遅くなりますし、オンラインやウェビナーでは用いることができない方法なので注意が必要です。
②WEBでのアンケートのメリット・デメリット
Webでアンケートを実施するのであれば、印刷や配布の手間やコストをかけずに済みます。
手動で入力する必要がないので集めた回答を集計する際にミスが発生しづらいですし、リアルタイムに集計を行うことができるので素早いアクションを実現することが可能です。
一方で、自社で作成を行う場合はWebでアンケートを作成するための知識が必要になります。
その場で回答してもらう必要がないことから、紙に比べて回答率が低くなる可能性があることもデメリットです。
デジタル端末の操作が得意でないという理由から、アンケートに回答しない人があらわれる可能性もあります。
セミナーアンケートで聞く項目
セミナーやウェビナーのアンケートでは聞くべき基本項目があるので、なるべくアンケートに盛り込むようにしておくべきです。
重要な情報を収集し忘れないためにも、聞くべき項目について詳しく知っておくことが大切だと言えます。
①名前・メールアドレス・職業などの個人情報・連絡先
まずは名前やメールアドレス、職業などの個人情報と連絡先を集めることが重要です。
これらの情報があれば、セミナー後も情報を発信することができます。
宣伝や告知以外にも日頃から情報を発信すれば、見込み客との接点を増やすことができ、より興味を持ってもらえるようになるでしょう。
住所や電話番号が分かればDMを送ったり電話をかけたりすることができますが、面倒がられる可能性があるので、必要がなければ住所と電話番号は必須項目に含めなくても良いです。
名前とメールアドレスは確実に記入してもらえるように、必須マークをつけておくことをおすすめします。
②セミナーを何で知ったか
セミナーやウェビナーを知ったきっかけを調査することも重要です。どういった経緯でセミナーの存在を知った人が多いのかということを調べると、次回以降に効率的な集客を実現することができます。
効果が薄かった方法に費用や労力をかける必要がなくなり、確実に集客に繋がる方法で参加者を集めることができるようになるはずです。
③セミナーに参加前の悩みや課題
参加前の悩みや課題を尋ねることも大切だと言えます。セミナーに参加する人の多くは、複数の悩みや課題を抱えており、回答で得られた直接的なもの以外にも潜在的な悩みや課題を探ることができるでしょう。
ニーズを探ることができるので、現在実施しているセミナーをブラッシュアップすることができますし、必要に応じて需要のある別のセミナーを開催することもできます。
次のビジネスチャンスに繋げることができるので、確実に聞いておきたい内容です。悩みや課題を知ることができるだけではなく、参加者の要望を満たすセミナー内容になっていたかどうか判断するためにも役立てることができます。
参加者の要望とズレのある内容になっていた場合は修正を行う必要がありますし、他に最適なノウハウがある場合はそれを取り入れた内容にすることもおすすめです。
④セミナーを知ってすぐに申し込んだか
セミナーを知ってからすぐに申し込みを行ったかどうかも調査しておくべきだと言えます。
すぐに申し込みを行わなかった場合は、どういった問題があって申し込むことを迷ったのか知ることができるはずです。
価格が高い場合は価格を見直すだけではなく、割引や特典などのキャンペーンを実施することもできます。
信頼性の問題であれば、講師の写真やプロフィール、実績などを追加したり、お客様の声を掲載したりすることがおすすめです。
営業や勧誘に対する不安であれば、これらを一切しないことをウリにして、セミナー参加者に無理な営業や勧誘をしないように努めることが効果的だと言えます。
⑤セミナー参加の決め手
セミナー参加の決め手を尋ねると、自社の強みを見つけることができます。
参加してくれた人は、そのセミナーを良いと思った、引っ掛かりがあるけれど参加したいと考えた人です。
特に引っ掛かりがある上で参加してくれた人は、他社のセミナーやサービスと比較した上でそのセミナーを選んでいるケースが多いと言えます。
競争に勝つことができた理由を知ることができるため、今後はその強みを活かすことが可能です。
セミナー告知や内容に強みを反映させる、強みを取り入れた商品を開発することによって、集客率や顧客満足度を高めていくことができます。
⑥受講前と受講後の変化
感想を記入してもらうアンケートは非常に多いですが、ただ単に感想を書いてもらうのではなく、受講前と受講後の変化を聞くことが大切です。
単純な感想からは勉強になったという意見や参考になったというありきたりな意見しか出ない可能性があります。
変化を尋ねることによって、参加者の思考の流れを知ることが可能です。こういった不安があったが、この内容のおかげで不安が解消されたというように、具体的な感想を知ることができます。
変化を聞くと充実した回答内容になりやすいので、お客様の声として活用できる最高のデータを手に入れることができるでしょう。
⑦他に取り上げてほしいテーマ
他に取り上げてほしいテーマを調査しておくと、参加者の更なるニーズを知ることができます。
取り上げてほしいテーマでセミナーを開催すれば、需要が高いセミナーを実施することができるので多くの参加者を集めやすいです。
参加者の興味や関心があるテーマを知ることで、次回以降のセミナー内容を充実させることができます。
⑧セミナーに参加しやすい日時
参加しやすい日時を調査することによって、どういったタイミングであれば高い集客率に繋がるか分析することが可能です。
せっかく優れた内容のセミナーを開催していても、参加者の希望日時と合わなければ意味がありません。
多くの人が参加しやすい日時で開催するように調整すれば、それまでよりも参加者が増える可能性もあります。
⑨5段階レベルの満足度の回答欄
5段階レベルの満足度の回答欄を設けておくこともおすすめです。セミナーの満足度や内容の分かりやすさなどを5段階評価にして設問すると、セミナーの全体的な質を分析することができます。
該当するものをチェックするだけで良いので簡単に回答してもらえますし、集計内容が複雑にならないので分析も簡単に実施できて便利な項目です。
⑩自由回答形式による要望や意見
自由回答形式で要望や意見を聞くこともおすすめだと言えます。
回収後に全ての意見に目を通すことは大変ですが、それだけ有益な情報を得ることができる内容の1つです。
自由に書くことができるので、想定していなかった鋭い回答が得られることもあります。参加者のリアルな意見や感想、今後のセミナーに対する要望を知ることができ、お客様の声や次回の計画などの様々な部分で役立てることが可能です。
アンケートに入れておきたい設問だと言えます。
⑪回答の利用に関する許可
セミナー後にアンケートを実施する際には、回答の利用に関する許可も取っておくと良いでしょう。
継続的に情報を発信する許可を取っておくと不信感を抱かせることなく情報を発信し続けることができますし、回答の各種媒体への掲載許可を取っておくとお客様の声などとして活用できます。
許可を得るためには、登録者限定の情報を送ることや、回答内容の掲載が可能な人には特典を用意しているとアピールをすることがおすすめです。
アンケート回答の効果を上げるためのポイント
アンケートを用意しても回答率が上がらないことで悩んでいる人もいるかもしれません。
工夫を取り入れることによって回答率をあげることができるので、効果的な手法を知っておくようにしてください。
①アンケートではなく別の言い方にする
別の言い方にすると回答率がアップすることもあります。アンケートという名称の場合は任意回答だと判断する人が多いので、セミナー振り返りシートやご意見確認シートなどの名称に変更することがおすすめです。
タイトルを別のものに変えるだけで内容が同じでも回答率のアップが期待できます。アンケートのタイトルを変えるだけではなく、序文として次回セミナーの品質向上のために意見や感想を集めているなどの文章を記載することも効果的です。
内容は同じもので構いませんが、タイトルや説明からアンケートという言葉をなくすことが高い回答率に繋がります。
②優先度の高いものを先に聞く
アンケートを実施するときには優先度の高い項目から尋ねることが重要です。その場で回答する場合は時間切れから後半の質問は十分に回答できないという可能性がありますし、疲れから後半は回答がいい加減になう人も多いと言えます。
聞きたいことを前半に集中して設問すれば、必ず知りたい情報をしっかりと収集できるはずです。
③アンケートの目安はA4サイズ1枚
質問したいことがたくさんあれば紙が大きくなってしまうかもしれませんが、アンケートの目安はA4サイズ1枚ほどであると覚えておく必要があります。
読み書きにたくさんの時間が必要となるアンケートは参加者から敬遠されやすいので、短時間で回答できるようなアンケートを用意することが大切です。
A4におさまれば良いというわけではないので、文字のサイズを小さくして無理やりA4用紙1枚におさめるようなことはやめておきましょう。
④主要な項目を選択形式にする
主要な項目を選択形式にする方法もおすすめです。いくつかの選択肢の中から最も当てはまるものを選ぶだけなので、参加者は楽に回答することができます。
自由回答が多いと記入に時間がかかりますし、参加者の意欲を失わせる原因になりやすいです。
回答率を上げるためにも、選択形式にできる部分は積極的にこの方法を用いるべきだと言えます。
⑤アンケート用紙は必ず気づく場所に
紙のアンケートを用意するのであれば、必ず気づく場所に設置するようにしてください。資料やチラシを配布する際に一緒に配ることも多いですが、他の資料に挟まってスルーされてしまう可能性があります。
参加者が気づかなくてアンケートが提出されない、気がついたときには回答する時間がなかったという問題を引き起こす可能性があるので注意が必要です。
⑥回答者がわかるように具体的に質問する
回答者が分かりやすい具体的な質問にしておくことも大切だと言えます。抽象的な設問では参加者が記入に迷ってしまい、空欄を生むことになってしまう可能性が高いです。
また、質問の意図が伝わりづらいものとなっていると、こちらの意図とは違った回答になってしまう可能性があります。回答してもらうことができても自分たちが期待する内容とズレている可能性があるので、分かりやすい質問にすることはとても大事だと言えるでしょう。
⑦プライバシーポリシーの提示
アンケートにはプライバシーポリシーを提示しておくことも重要です。指名や連絡先などの個人情報を取得する場合は、必ず提示しておかなければなりません。
個人情報の利用目的や範囲を伝えておかなければトラブルの原因となります。プライバシーポリシーの下に同意するかどうかのチェック欄を設けておけば、同意の可否を明確に確認することが可能です。
ネット上のひな形を利用することもできますが、内容と合っていなければ問題なので自社の個人情報取り扱い方法に沿った内容で作成するようにしてください。
⑧回答によるインセンティブ
回答によるインセンティブを提示しておくと、回答率をアップさせることができます。
アンケートの回答者のみに資料やウェビナー動画を送付する、質問に対する答えをまとめたQ&Aを送付するなどの方法が効果的です。
手間がかかると思うかもしれませんが、資料や動画の送付を自動化することもできるので、アンケートの回収率がアップした場合でも担当者の業務を増やすことなく柔軟に対応することができます。
全くメリットのないアンケートに積極的に回答する人は少ないですが、インセンティブがあることで回答率や回答の質を高めることができるでしょう。
⑨アンケートの時間を作る
セミナー中に回答時間を設けないケースもありますが、この方法では回答率が下がりやすくなります。
休憩時間と回答時間が一緒になっている場合、お手洗いや休憩のために時間がなくなってしまい、十分に回答できない可能性が高いです。休憩時間とアンケート時間を分けて用意しておくと、多くの人がしっかりとアンケートに答えてくれます。
終了後にその場に残って記入してもらうこともできますが、早く帰ろうとして答えない人や回答がいい加減になる人もいるので注意が必要です。
⑩アンケートは直接回収する
実施したセミナーのアンケート回収率を高めるためには、直接紙を回収することをおすすめします。
ボックスに提出する方法では回答せずに帰る人や適当に回答してしまう人が増えてしまうので、講師やスタッフが直接回答を行うと良いです。
回答時間を設けることと一緒にスタッフが回収することを伝えると、回答に対する意識を向上させることができます。
時間内に書き終わらなかった人には、ボックスに提出してもらうなど臨機応変に対応することも可能です。
ウェビナー・セミナーのアンケート作成方法まとめ
セミナーやウェビナーが終わった後にアンケートを実施すれば、次回のセミナーに繋がる情報を手に入れることができます。
その際には有益な情報が得られること、回答率がアップすることを意識した内容にすることが大切です。
あらかじめ作成のコツを理解しておくことで、充実した内容で実施することができるようにしておくと良いでしょう。
質の良いものを作成することができれば、今まで以上に有益な情報やたくさんの情報を得ることができるようになります。
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