企業ブログを始める会社にはWordPressがオススメな8つの理由
インターネットを使い検索・情報収集をすることが当たり前となった今、Webマーケティングにおけるオウンドメディアの重要度が年々増加しています。
企業の情報発信の方法を考えるひとつの概念として「トリプルメディア」と呼ばれるものがありますが、オウンドメディアはこの3つのメディアのうちひとつに該当します。
「トリプルメディア」とは、
・オウンドメディア(Owned Media)
・ペイドメディア(Paid Media)
・アーンドメディア(Earned Media)
の3つを指します。
「ペイドメディア」はいわゆる「広告」として思い浮かべるものです。
リスティング広告やアフィリエイト広告、記事広告などがこれに該当します。
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「アーンドメディア」は、「ソーシャルメディア」とほぼ同義語です。
FacebookやTwitterなどのSNSや、「食べログ」のような口コミサイト(CGM)のような、ユーザーが発信する情報により、信頼や評判を得ることが出来るメディアです。
そして「オウンドメディア」とは、企業やブランドがユーザーとの信頼関係を構築・ファン化し他社と差別化を図る、「企業ブログ」のことなのです。
この図はトリプルメディア3つの関係性を表したものです。
従来型の広告「ペイドメディア」だけでなく、ユーザー・消費者とのコミュニケーションの場である「アーンドメディア」と、企業による情報発信の場である「オウンドメディア」が補完しあうことが大事であると言われています。
今回は、これから更に重要度が増すと考えられる「オウンドメディア」について、そしてその「企業ブログ」を運営するにあたり「Wordpress」というシステムが有効だということをご紹介していきます。
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企業ブログの重要性
インターネットの普及による消費行動の変化
消費者がモノを買うまでの行動パターンは、インターネット・スマートフォンの普及により大きく変化してきています。
100年ほど前にアメリカで示された消費行動のプロセスに「AIDMA」というものがあります。
これは、消費者がある商品のことを知ってから購入に至るまでの段階を表したものです。
Attention(注意)
Interest(興味・関心)
Desire(注目・欲求)
Memory(記憶)
Action(行動=商品購入)
広告により商品を認知してから、それに関心を持ち印象に残り、購入に繋がるという流れを示しています。
これを元に2004年に電通が提唱したのが「AISAS」です。
Attention(注意)
Interest(興味・関心)
Search(検索)
Action(行動=商品購入)
Share(共有)
インターネットの普及とともに、たまたま見かけた広告だけでなく、気になったモノのことは自ら「検索」するようになったため、「Search」が入りました。
また、商品購入後、SNSや口コミサイトなどで購入して使ってみた感想をシェア(Share)するところまで、消費者の行動を説明しています。
ほぼ同時期に、さらに細かく行動プロセスを表した概念として、「AISCEAS」というものもあります。
Attention(注意)
Interest(興味・関心)
Search(検索)
Comparison(比較)
Examination(検討)
Action(行動=商品購入)
Share(共有)
ある商品について検索をした消費者は、ブログやSNS、口コミサイトなどで比較・検討をした上でようやく購入するという行動パターンを説明したものです。
このモデルが今のインターネット時代のユーザー行動であるとされていますが、「インターネット上からは情報が得られない」ということが、大きな機会損失に繋がるということはお分かりいただけると思います。
そこで今注目されているのが、オウンドメディアなのです。
ファンを獲得する
先にも述べたようにオウンドメディアとは、ユーザーとの信頼関係を構築・ファン化し他社と差別化を図る情報発信型自社コンテンツです。
集客力の高いオウンドメディアを持つ事で、見込み客が発掘しやすくなり、見込層に定期的な情報を配信する事でファン化し、他社との差別化が行えるようになるのです。
ペイドメディア(従来の広告)は、費用をかければかける程露出が増えるので、認知の拡大や自社サイトへの集客が期待できます。
しかし、露出を増やせば必ず消費者が強い関心を示すとは限らず、近年だと類似したサービスや商品と比較検討する傾向が強く見られます。(「AISCEAS」のC・E)
そこで、必要になるのが消費者と直接コミュニケーションを図り、長期的な信頼関係を築き上げる事です。
消費者にとって有益な情報を継続的に発信する事により、自社の商品やサービスに興味を持ってもらい、ファンになってもらう事がオウンドメディアなら可能となります。
ペイドメディアの効果は絶大ですが、その広告を打った後に「今すぐ客」だけではなく「見込み客」をも獲得し、後にリピート化させることが出来れば、毎回莫大な広告費をかける必要もなくなるのです。
企業ブログの運営を楽にするのがWordPress
ブログを運営するCMSとして多くの企業に導入されているのが「WordPress」です。
CMSとは、コンテンツ・マネジメント・システムの略で、WEBサイトの構築・管理・更新をするためのシステムのことですが、中でもWordpressは企業が企業ブログをスタートさせるにあたってはオススメのCMSなのです。
なぜWordPressが企業ブログとしてお勧めできるのか?
実際に導入することにより、どのようなメリットが考えられるのか?
ここからご説明していきます。
企業ブログにWordPressを導入する8つのメリット
1.導入費・維持費が圧倒的に安い
Webサイトを始めるにあたり、まずネックになるのが初期費用です。
完全オリジナルでWebページ制作を依頼すると、数十万円~数百万円かかることもあります。
ところが、WordPressはGPLライセンスのオープンソースプログラムです。
つまり、導入するにあたって、ライセンス費用などを支払う必要がありません。
また、WordPressはゼロからの構築する必要はなく、既にある程度構築されているシステムに、自社のメディアに必要な機能を加えていく仕組みです。
初期開発費用に膨大な時間とコストをかける必要がありません。
2.ストーリー戦略でファン化
従来の広告(ペイドメディア)だけでは、比較検討の材料となるだけで終わってしまうケースが多々見られるようになってきました。
そうならない為に今注目されているのが、「ストーリー戦略」です。
ストーリー戦略とは、消費者を引き付ける惹きつける長期的な情報の発信を通し、理解・共感・安心・期待といった体験価値を共有、信頼関係を深めることで消費者をファン化させる戦略のことです。
代表的なところでは、スターバックスもこの戦略で業績をV時回復させたことで有名です。
WordPressを使ったオウンドメディアは一般的なホームページとは異なり、管理・運営がシステム的に行いやすい事が大きな特徴のひとつとして挙げられます。
無料ブログやSNSに投稿するような操作手順で簡単に情報を発信することが出来るので、柔軟性が必要なストーリー戦略に向いていると言えるのです。
3.潜在的なニーズを引き出し、ウォンツに変えてゆける
マーケティング業界で有名な例え話で、「ドリルと穴」というものがあります。
消費者が求めているのは、穴であってドリルではありません。
いくら良い商品でも、消費者にとってどう必要なのかが伝わらないと、それはウォンツ(欲しい)に繋がりません。
そこで、オウンドメディアを活用したストーリー戦略を通して消費者のニーズを引き出し、見込み客を顧客へと育てていくことがとても有効なのです。
見込み客の段階である消費者は、具体的な商品を求めて検索をすることはほとんどありません。
大抵の場合は、「大きな穴を開けたい」と、何かしら悩みや欲求を解消する為の術として検索を行います。
WordPressは文章だけではなく、動画や画像など視覚的に情報を伝える事に長けている媒体です。
見込み客の潜在的なニーズにアプローチし、貴社の商品でどのように解決できるのか?と言う事を伝え、お客様になっていただくきっかけを作ることが出来ます。
「簡単に大きな穴を開ける方法3選!」
4.情報が資産化していく
ペイドメディアは集客力がありますが、一過性のものになりがちです。
継続的に広告を打つ必要があるためコストがかさむということもよく言われますが、他の媒体に依存し続けることで、消費者がリピート化しづらいという弱点もあります。
これに対して、WordPressを使ったオウンドメディアは発信した情報が蓄積していきます。
アクセスさえ集めれば、ストーリー戦略に乗った情報を消費者にいつでも伝えることが可能な「資産型」のメディアとなります。
ペイドメディア・アーンドメディアとうまく組み合わせることで、大きく集客をして、ファンとして残ってもらうという施策が可能となるのです。
5.競合他社と差別化を図れる
情報化社会において、一番の頭を抱える問題が差別化です。
似た商品やサービスと比較されることが前提となる中で、どう差別化を図るか。
消費者側から見ても、自分にどれが一番適しているのか、スペックなどの比較だけでは分からず、困ってしまうポイントでもあります。
そこで、オウンドメディアを上手に使えば、ストーリー戦略を通して信頼関係を築きながら他社との差別化を図ることが可能となります。
WordPressは操作性が良く、レイアウトの変更も簡単に行うことが出来るので、より独自性の高いWebサイトの構築が可能です。
6.モバイルファーストに最適である
2015年4月19日からGoogleは「モバイルファースト」を謳い、スマートフォンユーザーからの利用者増加に力を入れています。
スマートフォンからの検索結果は、「レスポンシブ対応」をしているかどうかが大きく影響するようになりました。
WordPressは拡張性が高く、モバイルファーストにも最適なレスポンシブ対応をしています。
サイトによっては80%以上のアクセスがスマートフォンユーザーというケースも最近は少なくありません。
情報を欲した消費者に伝わりやすい動画や写真を活用し、視覚的にも訴求効果の高い情報発信を行うことが出来ます。
一般的なホームページの大半が実はまだスマホ対応されていないのが現状です。これは逆にあなたの情報ページが上位表示されるチャンスと言えます。
※レスポンシブ:様々な種類の機器や画面サイズに単一のファイルで対応する(出来る)こと
7.管理・運営が行いやすいシステムである
一般的なホームページの場合、専用のソフトやシステムが必要で、更新が複雑でよく分からないということがあります。
ところがWordPressの場合、万人受けしやすい無料ブログの様に、シンプルで分かりやすい管理画面の構成になっています。
更新の際にも専用のソフトもいらず、インターネット環境とWebブラウザさえあれば管理が可能です。
複数の担当者で運営をしたり、担当者間の引継ぎがしやすかったりするのは、他のWebサービスにはほとんどない特徴と言えます。
また、様々なテンプレートやプラグインといったプログラムが用意されているので
あなたの企業のスタイルに合ったオウンドメディアの構築が可能です。
8.Googleの定期的なアップデートに対応していて、SEOに強い
WordPressをオウンドメディアに導入する最大のメリットとも言えるのは、WordpressがSEOに強いという点です。
検索エンジンからのアクセスを集める上で、Googleのアップデートの動向はWebマーケティングにおいて非常に大きなポイントです。
どれだけ優良な商品や情報であっても消費者に届かない、検索結果で表示されない事には意味がありません。
通称「パンダアップデート」や「ペンギンアップデート」は検索結果に大きな影響を与えるもので、Webコンテンツオーナーは神経質になるところですが、WordPressは定期的にアップデートされ、こういったGoogleのアップデートに対応してくれます。
使う側は何も意識することなく、アップデートを乗り切ることが出来るのです。
WordPressがSEO対策に強いものであるということは、実はGoogle自体も認めているのです。
Googleも認めているそのWordPressの中で正しいSEO対策を講じさえすれば、継続的なアクセスを望むことが出来るというわけです。
トリプルメディアの一翼として
この様に、企業ブログの運営にWordPressを使うことは、Webマーケティングにおいて優位であるという事がお分かりいただけたと思います。
冒頭に挙げたように、「トリプルメディア」が重要であるといわれています。
オウンドメディアだけでは集客に時間が掛かり、アーンドメディアだけでは情報のコントロールがしづらく、ペイドメディアは長期に渡る集客には向いていません。
オウンドメディアだけでなく、それぞれの長所短所を補いつつ3つのメディアを動かしていくことがWEBマーケティングにおいては大事なポイントです。
その中で、少しでも手間や予算を掛けずに結果を求めることが出来るWordPressの導入を、これから企業ブログをスタートさせようとしている企業は検討してみてはいかがでしょうか。