メールマーケティング時代の再来!「9の予測」+1
ソーシャルメディアが台頭する中、メールマーケティングが見直されています。
その背景には、メールマーケティングを取り巻く環境が大きな進化を遂げていることがあります。
今回は海外での現状を踏まえ、今後のさらなる進化を予想し、メールマーケティングの未来・展望について考えてみましょう。
メールマーケティング時代の再来
ここ数年、メール環境が大きく進化していますが、その代表がHTMLメールの普及です。これにより、メールマーケティング時代の再来がささやかれ始めました。
文字だけに比べて、よりユーザーの印象に残るメールが送れるようになったからです。
また、マーケティングを自動化するマーケティングオートメーション(MA)も登場。メールマーケティングに活用することで、最大効力を発揮できるようになってきたのです。
Gmailがタグを修正
メールマーケティングにおいて頭痛のタネの一つとも言われているのが、実はGmailユーザーです。
それは、Gmailではいくつかのタグに対応していないからです。
このためレスポンシブメールの表示画面が崩壊し、的確な時期に的確な情報を配信したとしても、ユーザーが見られないといったことが報告されているのです。
しかし、近々Googleがこのタグ問題を修正するのでは、との予測があります。世界で5億人を超えたと言われるGmailユーザー。多くのGmailユーザーにも的確に情報が届けられるようになれば、より高い成果が得られるようになることは間違いありません。
ハイパーターゲットメール
ターゲティングメールとはターゲットを絞り込んで配信するメール広告ですが、これをさらに進化させたのがハイパーターゲットメールです。
マーケティングシステムが進化したことに加え、ユーザーのタッチポイントを統合して管理できる基盤が整備されてきたことに応じて、出現してきました。
このハイパーターゲットメールが確立されれば、ユーザーごとに最適なタイミングで、最適なメッセージを送信することができるようになるとされています。
HTMLメールテンプレ、コーディングHTMLの終わり
メールマーケティングの中心となりつつあるHTMLメールもさらなる進化を遂げています。それがHTMLメールのテンプレート化です。
あらかじめ作成されたテンプレートに画像や文字を当てはめるだけで、より手軽にHTMLメールが作成できるようになりました。
コーディングの必要性が無くなり、HTMLメールが誰でも作成できるようになれば、HTMLメールを活用したメールマーケティングがより活性化されていくでしょう。
サービス例(MailClimp)
ここで、具体的なサービス事例を見てみましょう。
HTMLメールが手軽に作成できるテンプレートを搭載しているのが、「MailClimp」です。
まだ英語版しかなく、日本語版はリリースされていません。ただ、メール文面は日本語が記載できるため、すでに国内で導入し、メールマーケティングに利用している企業も増えています。
魅力はなんと言っても豊富にそろえられたテンプレートです。もちろん写真や画像はドラッグ&ドロップで手軽に配置できます。
自動化によるOne to One
「One to Oneマーケティング」について解説しましょう。例えば、ショッピングサイトでカートに商品を残したままの場合、「カートに商品が残っています」といったメールが届く時代になりました。
これがOne to Oneマーケティングの代表例です。
今後は、こうしたパーソナルな状況に応じた最適なメッセージが、あらゆる場面で自動的に送られるようになるとされています。
ユーザーにとってみれば、自分に関係のある情報のみが送られてくるので、迷惑に感じる事もないでしょう。
キネティックメール
スマホに対応する形で生まれたのが「キネティックメール」です。
画像をタップすると別の画像に切り替わるなど、メールのコンテンツ自体がWebサイトのような表示画面にできるため、印象的なメールとなることが特徴です。
従来のメールでは利用できるHTML・CSSが限られていましたが、最新のスタイルシートであるHTML5・CSS3が登場したことで開発された新しい手法です。
アニメーション
アニメーションの活用も、CSS3が登場したことでより普及が見込まれている新しい手法です。
メールのコンテンツにアニメーションを表示することにより、開封率やクリック率の向上を狙うことが可能となります。
こうしたメールの機能が充実することにより、メールマーケティングが競合企業との差別化や、ブランド価値の向上に一役買うことも期待されています。
コンテンツ配信の自動化
メール配信システムはすでに存在し、多くの企業が導入していますが、さらに進化するのではないかと見られています。その進化のカギが、自動化です。
時間設定してその時間に配信されるといった単純なものではなく、顧客の行動やメールへの反応に応じて、プログラムが適切なメールテンプレートを自動で判断し、顧客一人ひとりに最適な情報を配信するというものです。
メールマーケティングとマーケティングオートメーションの合体
メールマーケティングで最大効果を得るには、ユーザー一人ひとりに最適なタイミングで最適なコンテンツを届けることが必要です。
しかし、100人のユーザーがいれば100通りの最適な文章が必要です。
それを数人のマーケターがジャッジし、送信していくことは困難ですが、マーケティングオートメーションで顧客の行動を察知してメールを配信したり、検討意欲をスコアリングするといった事が可能となります。
より効果的なメールマーケティング。それを叶えるのがマーケティングオートメーションと言えます。
まとめ
今回ご紹介した通り、メールマーケティングは、テキストだけのメールを一斉送信していたメルマガ時代から、格段の進歩を遂げてきました。そして、さらに革命とも言うべき爆発的な発展が起こりつつあります。
メールを「古くて効果のないツール」と思っていた方も、これほどの進化を目の当たりにして「確実に結果の出るツール」へと考えが変化したのではないでしょうか。日々進化するメールマーケティング。ぜひ注視してみてください。