課題解決や業務改善・分析のための52個のビジネスフレームワークを完全解説!

最終更新日 : 2022-08-29 Box

ビジネスシーンにおいて広く利用されているフレームワークは、課題解決や現状分析などを考える際に非常に有効なツールです。
ここでは、代表的なフレームワークと、それらを使いこなすことで生じるメリット・デメリットについて紹介していきます。

フレームワークとは

フレームワークを一言で表すと、思考の枠組みです。問題解決や現状分析する際に、漠然と考えてしまうと、時間がかかるだけでなく有効な解答を導き出せないこともあります。


フレームワークは、ものごとの考え方や手順がフォーマット化されているため、順序に従って考えていくことで、思考がブレることなく的確な解答にスムーズにたどり着くことが可能です。
また、思考を図式化することができるため、ものごとを複数人で考える場合やプレゼンテーションの場面にも非常に有効です。

代表的なフレームワーク

一口にフレームワークと言っても、その種類は数多く存在します。そのため、フレームワークを有効活用するには、自身が抱える問題に対して、どの種類を選択するのかが重要です。

ここからは、代表的なフレームワークとして広く利用されているMECE・ロジックツリー・VRIO・バリューチェーン分析・3C分析について解説していきます。

これらは基本的なフレームワークとなるため、それぞれの特徴を理解して、有効活用できるようになりましょう。

MECE

MECEは「Mutually Exclusive and Collective Exhaustive」の略で、「モレなく、ダブりなく」という意味です。
正確に言うと、MECEはフレームワークではなく論理的な思考方法となりますが、後述するロジックツリーや3C分析を実践する際に重要となる考え方です。

自身の考えを整理するとき、ある部分が抜け落ちていたり重複していたりするケースは少なくありませんが、思考にモレやダブりがあると問題解決の際に、誤った答えを導き出してしまう恐れがあります。
ビジネスシーンにおいては複雑化した問題が発生することが多々ありますが、複雑な問題をモレやダブりがない細かな要素に分解して、一つずつ分析していくことで問題解決の突破口を開くことが可能となります。

ロジックツリー

ロジックツリーは、ある問題に対してWhy(なぜ)とHow(どうやって)という質問を繰り返すことで、木の枝のように問題を要素分解していくフレームワークです。

例えば、「売上を向上する方法」について考えるとき、初めに売上向上を実現するため必要な「顧客数を増やす」と「顧客単価を向上する」という要素に分解します。

そして、「顧客数を増やす」ことを実現する要素である「新規顧客の開拓」と「既存顧客のリピート率を向上する」という2つに分解するといったように枝葉をどんどん増やしていくことで、最終的に実施すべきことが明確化させることが可能となります。

ロジックツリーは非常にシンプルですが、図を作成しながら思考していくため、解決策にたどり着きやすい有効なフレームワークです。

VRIO分析

VRIO分析は、自社が持つ人材や設備などの経営資源の強みを分析して、市場における競争優位性の維持と向上を目的としたフレームワークです。

VRIOは、Value(経済価値)・Rarity(希少性)、Imitability(模倣可能性)、Organization(組織体制)の頭文字であり、これら4つの要素を使用して経営資源の分析を行います。

具体的には、「市場機会に活用でき脅威に対応できる経済資源なのか」、「どれほどの競合他社が保有する経済資源なのか」、「同じ経営資源を得るハードルは高いのか」、「経済資源を活用できる組織体系なのか」という質問に解答する形で分析を進めていきます。

VRIOは、企業経営に携わる人であれば身に着けておいて損はないフレームワークと言えるでしょう。

バリューチェーン分析

バリューチェーン分析とは、自社が提供する価値が顧客に届くまでのプロセスをチェーンのように繋ぎ合わせて整理するフレームワークです。

例えば、小売業の場合は、商品企画・仕入・店舗運営・集客・販売・アフターサービスといったプロセスで顧客に商品が届けられます。
このプロセスを一つずつ分析することで、どのプロセスで大きな価値を生み出しているのかや、競合他社と比較して、どのプロセスが優れていて、どのプロセスが劣っているのかを明確化することが可能です。

この分析をもとに、強みを活かし弱みを改善するための戦略を立てることにつなげていきます。また、バリューチェーン分析は競合他社に適用することで、競合他社の戦略分析に利用することもできます。

3C分析

3C分析は、Customer(顧客)・Competitor(競合)・Company(自社)の3つの観点から現状を分析するフレームワークです。
Customerで着目すべきポイントは、市場の規模や成長性、顧客のニーズや行動パターンなどが挙げられます。

また、Competitorでは、初めに競合の特定を行い、その上で競合他社の規模や、提供する商品やサービスの特徴、マーケティング戦略などに注目して分析を進めます。
Companyの分析では、企業規模、競合と比較したときの強みと弱み、自社のリソースなどが着目するポイントです。

3C分析は、事業計画やマーケティング戦略を行う上で非常に有効なフレームワークであるため、様々なシーンで広く使用されています。

PDCA

PDCAはビジネスでとても有名なフレームワークの1つです。

Plan(計画)、Do(実行)、Check(確認)、Action(行動)の4ステップで構成されており、順番にこなして何サイクルも繰り返すことで目標を達成させます。

1か月毎日業務日誌をつけるという計画を立てて実行し、1か月後には計画の進捗や成果をチェックすれば、良い点と悪い点を明確にすることが可能です。

向上させるべきポイントや改善すべきポイントを意識しながら行動に移すことで、最終的な目標に近づいていくことができます。

非常に有名なビジネスフレームワークなので、多くの人が改良しており、通常はある程度の期間をかけて実施することになりますが、改良を加えたPDCAには改善点を複数あげ、同時に試すという方法を取り入れたものがあり、高速化することも可能です。

ECRS

ECRSはEliminate(排除)、Combine(結合と分離)、Rearrange(入替えと代替)、Simplify(簡略化)の視点を指すものだと言えます。

4つの視点で順番に業務を見直すことで業務改善に繋げることが可能です。Eでは報告だけの会議や購買意欲のない顧客への営業など、必要のない作業の排除を実施します。

Cでは複数人で行っていた仕事を1人で片づけることが可能な場合は業務をまとめて担当者を決め、反対に割り振ったほうが良いものは分割して複数人で行ってください。

Rでは作業の順序や場所、担当者を最適なものに変更する方法であり、抱えている仕事の量などを見ながら柔軟に仕事を与える相手を探す必要があります。

Sでは手順や使用を簡素化することで、より多くの社員が短い時間でその仕事をこなせるようになるはずです。

KPT

KPTはこなした業務の振り返りを行う際に活用できるビジネスフレームワークであり、個人の仕事の進め方を振り返って分析することができます。

Keep(維持すべきこと)、Problem(問題点)、Try(これから実施したいこと)の頭文字を取った用語であり、仕事において上手くいった点と上手くいかなかった点を調べ、今後どうしていくか検討するようにしてください。

比較的簡単に反省や分析を行える手法であり、新入社員のような社会人になってからの日が浅い人でもスムーズに取り入れることができるフレームワークです。

頭の中で振り返りや分析を行うこともできますが、ノートや付箋を用意して書き出すことで確実にこれを実施できるようになります。

よく見るものに書き留めておくと、振り返った内容を常に意識することができるはずです。

マンダラート

マンダラートは目標達成のために利用できるフレームワークであり、ビジネス以外で用いられることも多いと言えます。

メジャーリーグで活躍しているスポーツ選手など、成功をおさめている人が実施していることで有名な手法です。

3×3の小さなマスに分割された大きなマスが3×3並んでおり、合計で81個のマスを使います。1つ1つのマスの中には目標達成のためにやるべきことを書き込んでください。

中央の小さなマスに大目標を書き、実現するために必要な要素を3つ探して周りのマスに記入したものを中目標とします。

中目標を8つの大きなマスの中央に記載し、中目標を実現させるための小目標をそれぞれ8要素ずつ記入するので、最終的には64個の小目標が生まれているはずです。

たくさんの目標を設定することで明確に行動すべきことが見えてくるので、目標達成への近道となります。

5W1H

5W1Hも有名なフレームワークであり、アイデアを練ったり情報を整理したりするときに活用されることが多いです。

What(何)、Who(誰)、When(いつ)、Where(どこ)、Why(なぜ)、How(どのように)で構成されており、これらを意識しながら考えを練ったり頭の中を整理したりすることができます。

定時退社が目標の会社でこれを実現することができなかった場合、Whatでは実施していた業務は何か、Whoは仕事を増やした人は誰か、Whenは働く時間を変えれば解決するか、Whereは働く場所を変えることが有効化か、Whyはなぜ仕事が終わらなかったのか、Howはこれらを踏まえてどう改善するかというように検討することが可能です。

6つの視点で思考するので、普段は見逃しがちな点にも気づくことができます。

SCAMPER

SCAMPERはアイデア発想で用いられるビジネスフレームワークです。

頭文字はSubstitute(代用できないか)、Combine(他と組み合わせられるか)、Adapt(応用可能か)、ModifyもしくはMagnify(修正や拡大できるか)、Put to other uses(転用可能か)、Eliminateもしくはminify(削除や削減可能か)、ReverseまたはRearrange(逆転や再編集できるか)を示します。

7要素で構成されており、多数のアイデアが必要とされる状況で活用しやすいビジネスフレームワークです。アイデアが実現できるかどうかは気にせず、とにかくたくさんのアイデアを出す必要があるときに利用します。

上司や先輩から意見を求めてブラッシュアップする必要があるケースが多いですが、まずはアイデアを出さなければ始まらないという場合に有効です。

ピラミッドストラクチャー

ピラミッドストラクチャーは、論理展開を整理する際に使えるビジネスフレームワークであり、図を作成することになります。

主張の根拠となる要素を散りばめたものを作成し、それぞれの要素を線で繋げることで完成です。類似したものにはロジックツリーがありますが、ロジックツリーは1つの思考を分解することに対し、ピラミッドテクスチャーは複数の根拠が1つの主張を形成するものだと言えます。

とあるツールが便利である場合、その下には根拠を記入し、根拠を支える根拠を更に書き、説得力がある図が完成するまで掘り下げていくと良いです。

ビジネスシーンでは論理を説明する機会も多いですが、言葉で主張するのではなく、ピラミッドテクスチャーを示すことで強い説得力を与えられるようになります。

プレゼン資料を作成するときなどに取り入れたいビジネスフレームワークの1つです。

ファイブフォース分析

ファイブフォースは業界の状況を分析する手法だと言えます。

業界全体の収益性を決定する要素には売り手の交渉力や買い手の交渉力、競争企業間の敵対関係、新規参入業者の脅威や代替品の脅威の5つがあり、これらを考慮して分析を実施することが可能です。

5つの要素に対する問いを立て、その答えを出すことで業界の脅威を把握することができます。

売り手の交渉力が高ければ仕入れ値の高止まり、買い手の交渉力が高ければ販売価格の低下、敵対関係が激しければ突出することの困難さ、新規参入事業者や代替品の存在があれば、競合が増えたりサービスが選ばれなくなったりするはずです。

業界全体を分析することができるため、自社の経営成績が伸び悩んでいるときだけではなく、業界全体の経営や売上が芳しくないときに活用したい手法だと言えます。

4C分析

4C分析は自社の商品やサービスを分析するための手法です。

それぞれのCはCustomer Value(顧客価値)、Cost(顧客にとっての経費)、Convenience(顧客利便性)、Communication(顧客とのコミュニケーション)を示しており、消費者の目線に立って評価や分析を実施し、開発や改善に役立てることができます。

4Cに当てはまる自社製品の特徴を書き出し、顧客に与えるメリットを整理していくと良いです。

新スイーツを開発するときを例とすると、自分へのご褒美がテーマであれば顧客価値は他のスイーツより美味しいこと、コストは他のスイーツより高価だけど、毎日少し節約すれば購入できる程度、顧客利便性はコンビニで買えること、顧客とのコミュニケーションにはパッケージの上質さで贅沢さを演出することができます。

4Cを意識すると一貫したテーマの商品開発に繋げることが可能です。

4P分析

4P分析は商品やサービスの開発の際に役立てることができるビジネスフレームワークであり、売り手側の視点から見た要素が考慮されています。

Product(製品)、Price(価格)、Place(流通)、Promotion(宣伝)から構成されており、製品では本質的な価値、価格では市場相場やコストを踏まえた価格戦略を策定してください。

流通ではターゲットに合致する販売経路、宣伝では予算内の広告活動などを検討します。サービスを考案するときに必要不可欠な要素ばかりですが、いずれかを見落としてしまう、重視していないケースも少なくないです。

どの要素を蔑ろにしても、販売が失敗してしまうリスクに繋がります。

全ての要素に対して確実に検討することが大切なので、4P分析を取り入れながら商品開発を行っていくと失敗が起こりづらいです。

SWOT分析

SWOT分析は自社の外部環境と内部環境を整理するビジネスフレームワークだと言えます。

好ましい側面と好ましくない側面の両方から整理することが可能です。頭文字はStrengths(強み)、Weaknesses(弱み)、Opportunities(機会)、Threats(脅威)という4つの視点を示しています。

強みと機会では好ましい内部環境と外部環境、弱みと脅威では好ましくない内部環境と外部環境が分かるはずです。

内的要因と外的要因のプラス要素とマイナス要素を明らかにすることができるので、自社が置かれた状況を把握するために役立てることができます。

これにより、状況を把握した上で今後の行動や戦略を考えられるはずです。説得力のある図表の作成にも活用できるため、説得力が要求されるプレゼンでも積極的に取り入れてみることがおすすめだと言えます。

STP分析

STP分析はマーケティング戦略における基礎的なビジネスフレームワークに分類することが可能です。

自社の商品やサービスの市場における優位な立ち位置を探したいときに活用することができ、3つのステップで分析を行います。Segmentationでは顧客や市場を分類するためにユーザーパターンやニーズを書き出してください。

顧客のニーズや特徴を想定し、タイプを細分化すると良いです。

Targetingはどのタイプの顧客をターゲットにすれば最も利益が発生するか検討します。

男女問わず幅広い年代の人が購入するものでも、ターゲットを絞ることによって製品の機能性やパッケージのデザイン、広告の出し方を最適化することが可能です。

Positioningは自社の立ち位置や商品のアピール方法の明確化であり、競合他社との違いを整理します。3つの視点のおかげで、質の高いマーケティング戦略が実現するはずです。

AIDMA

AIDMAは顧客の購買においての意思決定を分析するビジネスフレームワークであり、5つのプロセスを順番に分析します。Attention(注意)、Interest(関心)、Desire(欲求)、Memory(記憶)、Action(行動)の順に実施してください。

顧客は広告などを通じて認知し、興味関心や必要性を判断しています。必要なものであれば記憶し、購入意思が固まれば購買行動に移るというプロセスがあり、顧客がAIDMAのどの段階に位置しているか調べておくと最適なアプローチが可能です。

そもそも認知されていない場合は広告を出したりメルマガを配信したりする必要がありますし、関心や欲求の段階に移行させるためには魅力を伝えたりお得な提案を行うことが有効だと言えます。

特に住宅や自動車など、認知から購入までの期間が長い商品やサービスに有効です。

AISAS

AISASはAIDMAをオンライン上の購買行動に合うように改良したものであり、AIDMAと似たような内容となっています。

Attention(注意)、Interest(関心)までは同じであり、Search(検索)を行ってからAction(行動)が生じること、購入後にはShare(共有)の可能性があることが違っている点です。

共有が実施されることで他者も認知や行動に至る可能性がありますが、再び共有が行われることで連鎖的な利益も期待できます。

インターネット販売の場合は共有まで確実に意識することが重要となりますが、ここまで至っていない場合はSNSで共有したくなるような見た目にしたり特典をつけたりするという手法を選択することができるようになるはずです。

AIDMAと同じように、5つの要素を意識しながら顧客の状況を把握し適切なアプローチが実施できます。

DUAL AISAS

DUAL AISASはオンライン販売における顧客の購買行動に対して、更に深い分析を行うためのビジネスフレームワークです。

縦軸に購買のAISASであるAttention(注意)、Interest(関心)、Search(検索)、Action(行動)を並べ、横軸には情報拡散としてActivate(活動)、Interest(関心)、Share(共有)、Accept(受容)、Spread(拡散)を並べます。商品購入者は縦軸であり、横軸は購入者の共有を見た第三者です。

実際に商品を購入した人だけを分析するのではなく、共有を見た顧客になる可能性がある人々の行動モデルまで分析することができます。

オンライン販売は共有された後に成果に結びつくかどうかも重要なので、AISASだけでなくDUAL AISASの実施も大事なことです。

AARRR

AARRRはサービス利用状況を5段階で整理し、ユーザーがどの段階で離脱しているのか調べるためのビジネスフレームワークだと言えます。

Acquisition(獲得)、Activation(活性化)、Retention(継続)、Referral(紹介)、Revenue(収益)のステップから離脱段階を特定していくという内容です。

獲得はユーザーがサービスに登録する段階、活性化は実際にサービスを使用し始める段階、継続はサービスを利用し続ける段階、紹介は他の人に紹介する段階、収益は収益が発生するタイミングを示しています。

全ての段階においてなぜ収益に繋がっていないのか熟考すると、商品やサービスの改善を行うことが可能です。

AARRRは顧客が離脱してしまう原因を様々な段階から特定することができ、より確実な新たな戦略を打ち出すことができます。

SIPS

SIPSはDUAL AISASの横軸構造が少しシンプルになったビジネスフレームワークです。

Sympathize(共感)、Identify(確認)、Participate(参加)、Share&Spread(共有拡散)を横軸に当てはめることができます。

DUAL AISASと同様にオンライン販売における購入者の共有を見た第三者の行動モデルを把握することができ、共感の起こり方、商品やサービスを確認するまでのプロセス、参加方法や動機、共有拡散の動機などを考えていくことが可能です。

シンプルな構造に改良されたものだと言えますが、内容自体はDUAL AISASとほとんど同じだと考えられます。

どちらを使っても問題ないため、オンライン販売を成功させるための分析を行いたいときには、好みに応じていずれかのフレームワークを活用すると良いです。

パーチェスファネル

パーチェスファネルは、商品やサービスの認知や発見から購入に至るまでの流れやリード総数を示したビジネスフレームワークであり、これについて図式化することができます。

商品購入までの流れを分かりやすく図式化することができるので、複雑な購買プロセスを経ることになる商品やサービスについて思考する場合にピッタリです。

トップにはウェブサイトを訪問した匿名の訪問者を設定し、次に情報が獲得できた見込顧客を設定します。

更に、マーケティング部門で購入する可能性があるとされているリード、営業部門で営業活動すべきと判断されたリードを設定し、最終的に案件化の見込みがあるリードと契約完了した顧客を配置してください。

図式化して購買プロセスを明らかにすると、どの段階でどういったアプローチが効果的か分かるはずです。

パレートの法則

パレートの法則はサービスの利益をアップさせるために重要な法則だと言えます。

もともと、国家の総所得の8割は約2割の高額所得者が担っているというものでしたが、企業活動にも通じる法則であるとされており、全体の売上の80%は20%の優良な顧客によるものと判断することが可能です。

つまり、売上をアップさせるためには優良顧客1人1人の購入金額を増やすことが有効だと言えます。

売上についてだけではなく、品質管理やマネジメントの際にも役立てることが可能です。

企業収益の8割は2割の社員が生み出していることを考慮して、より最適な人事異動を行うこともできます。

あらゆる内容に当てはめることができる便利な法則なので、ビジネスマンであれば知っておいて損はない法則の1つです。

TOWS分析

TOWS分析は、SWOT分析の4要素を立て横の軸に配置したビジネスフレームワークとして知られています。

SWOT分析ではStrengths(強み)、Weaknesses(弱み)、Opportunities(機会)、Threats(脅威)が用いられますが、内部環境の強みと弱みを横軸、外部環境の機械と脅威を縦軸にして戦略を立案することができるはずです。

強みの最大化や弱みの補完、機会の獲得や脅威の対処などを考案することができます。

SWOT分析でそれぞれの要素について理解を深めるだけでなく、要素ごとの関係性を考慮した改善法や対策を用意することが大事です。

TOWS分析もしっかりと実施することによって、根拠のある戦略立案まで実現することができます。

クロスSWOT分析と表現されている場合も、TOWS分析のことを指していることを理解しておくと良いです。

パーセプションマップ

パーセプションマップは、自社や競合他社のブランドや商品に対して顧客が認識しているイメージを縦軸と横軸で示した図だと言えます。

知覚マップやポジショニングマップという名称でも知られていることを理解しておくと良いです。

具体的な図の作成方法の例を説明すると、まずは縦軸の上部に質の高さ、下部に質の低さを配置し、横軸は左に価格の安さ、右に価格の高さを配置します。

図の中で自社はどの位置に存在しているか記入し、競合他社の調査結果に基づく他社の立ち位置も記入してください。

全てを書き込み終わると、市場における自社商品やサービスのポジションを把握できる図が完成しています。

縦軸と横軸は任意で内容を変えることができ、様々な視点からポジションを把握することが可能です。

アンゾフのマトリクス

アンゾフのマトリクスはアメリカの経営学者によって生み出されたマトリクス図であり、成長ベクトルや事業拡大マトリクスと呼ばれているケースもあります。

横軸に製品、縦軸に市場を配置して、既存製品と既存製品が交わる場所を市場浸透、既存市場と新製品が交わる場所を新製品開発、新規市場と既存製品が交わる場所を新市場開拓、新規市場と新製品が交わる場所を多角化に設定することが可能です。

それぞれを実現させるためには、実施すべき戦略や対策が大きく違っています。

アンゾフのマトリクスを用意し、4つの項目について実現するための戦略を考えていくと、既存と新規の市場や製品の全てを網羅した戦略や対策が準備できるようになるはずです。

PEST分析

PEST分析は、Political(政治)、Economical(経済)、Social(社会)、Technological(技術)の頭文字を取ったビジネスフレームワークであり、企業に影響を与える環境の特定に役立ちます。

政治には法律や法改正、税制や政権交代、裁判制度や政治団体など、経済には景気動向や経済成長率、物価や消費動向、為替や株価など、社会には人口動態や密度、世帯や流行、老齢人口や少子化、宗教や教育など、技術にはインフラやIT活用、イノベーションや特許、新技術などが該当することを知っておくと良いです。

企業は様々な影響を受けることになりますが、環境を細分化して具体的な要素を検討していくことで、企業の成長に繋がっている外的要因や売上の減少に繋がっている外的要因を特定することができます。

PLC

PLCはProduct Life Cycleの略称であり、商品が誕生してから消えていくまでのサイクルを知ることが可能です。

サイクルのステージには導入期と成長期、成熟期と衰退期がありますが、時間とともに衰退期に移行していくことが一般的だと言えます。導入期は売上が低水準ですが資金需要は最も高く、成長期に入ると売上は急成長し、資金需要も比率は低下するものの高水準を維持することになるはずです。

成長期は売上を維持することができ、資金需要は下がっていきますが、ここがピークとなってしまうことを理解しておく必要があります。

ピークを越えると衰退期に入り売上も資金需要も完全に低下することになるはずです。

このサイクルを考慮して、自社のサービスの状況把握やステージに合った戦略立案ができます。

マイケル・ポーターの競争戦略

マイケル・ポーターの競争戦略はアメリカの経営学者によって提唱されたビジネスフレームワークであり、日本でも活用されることが多いです。

競争戦略には3つの基本戦略があることを示しており、コストリーダーシップ戦略と差別化戦略、集中戦略に分けることができます。

コストリーダーシップ戦略は事業の経済的なコストを競合他社より低くすることで競争優位を確保するもの、差別化戦略は市場が認知する製品の価値に対して、自社の価値を増加させることで優位性を獲得する戦略です。

集中戦略は企業の資源を特定のターゲットに集中させ、少ない経営資源でリターンの高い戦略を実行することを指しています。

競合他社に勝つために、この考えを取り入れて戦略を練ると良いです。

デコンストラクション

デコンストラクションは、新しい事業モデルを考案する際に役立つビジネスフレームワークだと言えます。

既存の体系や枠組みを解体して新たに構築することを指しており、解体した枠組みから要素を取り出して新しい枠組みを完成させていくことが可能です。

既存事業が伸び悩んでいた場合でも、そのモデルの全てを捨てる必要はありません。使える要素が散らばっているはずなので、要素に分解して必要なものだけをピックアップして新たなモデルに仕上げていくことが大事です。

この手法から伝統的な古いやり方やモデルに固執するべきではないけれど、良い部分は残しておく必要があることが分かります。

事業を見直したいときにはデコンストラクションを活用すると良いです。

バリューポートフォリオ

バリューポートフォリオは、経営者の視点で事業再構築を策定する際に用いることができるビジネスフレームワークの1つだと言えます。

ビジョンの整合性と投資した資本に対して得ることができる利益であるROIの2つの要素を考慮しながら、事業再構築を行うことが可能です。

ビジョンとの整合性が高くROIが低いものは課題事業、どちらとも低いものは見切り事業、ビジョンとの整合性が低くROIが高いものは機会事業、どちらも高いものは本命事業に分類することができます。

バリューポートフォリオを活用することで考案している事業がいずれに分類されるか検討することができ、企業にとって実施すべき事業がどれであるのか特定できるようになるでしょう。

VSPROモデル

VSPROモデルは、理想のマネジメントシステムと現状のマネジメント問題を比較するために利用できるビジネスフレームワークです。

ビジョンと戦略、プロセスとリソース、組織に分けて考えていくことができ、それぞれの要素における問いと答えを整理していけば、理想と現状のギャップを知ることができます。

理想を掲げたり問題点を見つけたりすることができていても、頭の中で漠然と認知しているだけでは全ての問題を把握することが難しいです。

5つの要素全てについて理想と問題を書き出しておくと、全体的なギャップを把握することができ、より確実に問題を改善することができるようになります。

マネジメントを実施する際には、理想と現状の把握のためにVSPROを活用することがおすすめです。

7S

7Sでは、組織の要素をStrategy(戦略)、Structure(組織)、System(システム)、Shared Value(価値観)、Skill(スキル)、Staff(スタッフ)の7つに分けています。

組織のマネジメントを行う際には、それぞれの要素の関係を明確化することが重要ですが、関係性を明らかにする際に7Sを用いると便利です。

VSPROモデルと類似する部分もありますが、より細かい要素を追求することができる点が特徴的だと言えます。

7Sを効果的に活用したいのであれば、それぞれの要素に該当する内容を書き出し、関連するものを線で結ぶことによって関係性を視覚化することがおすすめです。

組織が大きくなるほど把握が困難となりますが、7Sを意識した視覚化を実施すればマネジメントの際に大いに役立つ資料を完成させることができます。

コアコンピタンス分析

コアコンピタンス分析は、最も優位性のある経営資源を探すための分析手法であり、自社にしかない強みを特定するために便利です。

競合他社には真似できない自社の中核的な能力を知ることができ、開発やサービス改善の際に強みを役立てることができるようになります。

コアコンピタンス分析の実施は難しいと思われがちですが、分析項目と調査対象を設定して数値化するやり方が簡単です。

分析項目には商品力に商品数やシェア率、製造スピード、企画力にリサーチ力やプランニング力、顧客育成力、営業力に営業人数やプレゼン力、顧客数、サポート力に対応人数やフォロー力、顧客満足度を設定することができます。

自社や競合他社の点数を書き込み、点数を比較することで強みを発見することが可能です。

PPM(プロダクトポートフォリオマネジメント)

PPM(プロダクトポートフォリオマネジメント)は、複数の事業を行っている企業が事業資金の配分を決める際に役立つビジネスフレームワークだと言えます。

縦軸には市場成長率、横軸には市場占有率を設定し、市場成長率が低い上に市場占有率が低いものは負け犬、成長率が高いけど占有率が低いものは問題児、市場成長率は低いのに占有率が高いものは金のなる木、どちらも高いものは花形商品だと判断することが可能です。

金のなる木は資金追加が不要で花形商品は継続した資金投資が必要ですし、問題児は花形商品へ進化させるための投資を行う、負け犬は撤退を視野に入れる必要があります。

事業がどこに当てはまるか調査すると、資金分配をスムーズに実施できるようになるはずです。

ビジネススクリーン

ビジネススクリーンは9つのマトリクスを使い、自社の事業を9つのタイプを参考に分類するビジネスフレームワークだと言えます。

業界の魅力度を高から低の3段階設定し、競争上の地位も高から低の3段階を設定してください。

2軸を基準にそれぞれが交わる場所は地位確保や拡大投資、選択的強化や選択的利益確保、限定的拡大や利益確保、撤退などに分類することができます。

該当する内容に応じたアクションを起こすようにすると、失敗することなく投資や撤退を行うことができるようになるはずです。

漠然とした印象で投資や撤退を決めるのではなく、業界と自社の地位を考慮した分析から後悔することのない確実な経営判断を行えるようになります。

アドバンテージマトリクス

アドバンテージマトリクスは、競争上の戦略変数と優位性構築の可能性の2軸を用いてマトリクス化したビジネスフレームワークです。

自社の属する業界が、どういった事業タイプであるか判断する際に活用することができます。

競争要因が少なく優位性構築の可能性が大きい場所は規模型事業、どちらも大きいものは特化型事業、競争要因が多く優位性構築の可能性は低いものを分散型事業、どちらも低いものを手詰まり事業と判断することが可能です。

手詰まりであればどこも儲かりませんし、特化型はやり方、規模型は規模を変えれば成果が出る可能性があります。

事業特性を把握する際に役立てることができるビジネスフレームワークであり、ここから得られた内容を元にして自社事業の方向性を見直したり決定したりすることが可能です。

ビジネスモデルキャンバス

ビジネスモデルキャンバスは、ビジネスモデルを9つの要因に分類し、それぞれの関係性を図にするというビジネスフレームワークだと言えます。

キーパートナー・主要活動・キーリソース・価値提案・顧客との関係性・チャネル・顧客セグメント・コスト構造・収益の流れに分類することが可能です。

ビジネスモデルキャンパスを作成することによって、既存事業の分析や改善点の把握を行うことができますし、新規事業を計画している際には効果的な事業を生み出すためや顧客を確保するために情報を役立てることができます。

図を作成するときには顧客についての情報もまとめることになるので、顧客の問題解決サポートや顧客満足度の向上に繋げることもできるはずです。

サービスプロットチェーン

サービスプロットチェーンは、従業員満足度と顧客満足度、企業の利益の因果関係を明らかにするためのものだと言えます。

従業員の満足度と顧客の満足度は別物だと認識している経営者もいるかもしれませんが、社内サービスや待遇が向上して従業員が満足すれば、従業員の生産性アップを期待することが可能です。

生産性が高まるとサービスの品質が高まり、結果的に顧客の満足度に結びつきます。

顧客の満足度が向上すると売上や利益が拡大するはずです。売り上げや利益が拡大すると、再び待遇の向上に繋がるので、良い循環を形成することができます。

企業の利益を出すためには、従業員の満足度や顧客満足度が重要であることが分かり、分析や評価する際にサービスプロットチェーンが役立つはずです。

バランストスコアカード

バランストスコアカードは、企業の持つ価値がビジョンや戦略にどのように影響し、最終的にどういった業績に繋がっているのか可視化するためのビジネスフレームワークだと言えます。

業績を評価するためにバランストスコアカードを用いる企業も多いです。活用方法はとても簡単であり、流れに沿って内容を決め評価していくだけだと言えます。

まずはビジョンを決定し、ビジョンを達成するための戦略で注力する分野などを決め、重要な成功要因と視点を見つけ出し、評価指標やスコアカードの評価方法を確定しておきましょう。

アクションプランとフォローアップ方法を決定し、評価後に戦略を策定したりフォローを行ったりするという流れでバランストスコアカードを活用することができます。

As is/To be

As is/To beは、現実と理想の間にあるギャップを探すためのビジネスフレームワークに該当します。

問題解決を行うためには問題の発見が必要ですが、そのために理想と現状を比較することが重要です。あるべき姿をTo be、現状をAs isとすることができ、2つを組み合わせたものでギャップを可視化することができます。

理想が休日は休めるメリハリのある会社であるケースを想定すると、現状では社員が休日出勤していたり家で持ち帰った業務を行ったりしているケースが多いです。

このとき、ギャップには業務量の多さや効率化がでていないこと、スタッフが疲弊していることなどをあげることができます。

現状から理想に近づくためのアクションを課題に設定することができ、課題に取り組んでいくと理想実現の可能性が高まるはずです。

SMARTの法則

SMARTの法則は良質な目標を設定するための指針となるビジネスフレームワークであり、これに基づいて目標を立てると意味のある目標を設定することができます。

Specific(具体的であること)、Measurable(測定可能であること)、Attainable(達成可能であること)、Result-based(成果を重視していること)、Time-oriented(期限が明確であること)を意識することが大切です。

これらを考慮することなく目標を掲げた場合でも、具体性に欠けていたり成果を測定することができなかったりして意味がない可能性もあります。

明らかに達成できない内容や成果が薄い内容、期限が決められていないものも意味がありません。全てを意識した目標を立てた上で、PDCAを回すとより効果的な目標の設定や活用が可能となります。

マインドマップ

マインドマップはテーマとなるキーワードに関係するものを書き込み、思考を書き出すことでアイデアを出しやすくするというビジネスフレームワークです。

中央にテーマとなるキーワードを配置し、そこから枝分かれのようにアイデアを書いていきます。

連想ゲームのように様々なことに対して頭の中で連想的にアイデアを出していくことができますが、ビジネスに役立つアイデアを出すときには可視化することが重要です。

定時退社を目的とする場合、これを中心に記入し、それを達成するために必要なことを周りに書いていくことができます。

終わらせる必要があるタスクや時短のためにできることなどを連想的に書き出すと、やるべきことが見えてくるはずです。

商品の開発や業務改善などにも用いることができる手法であり、自分のマインドマップからアイデアが整理できるだけでなく、チーム全員が実施することでたくさんのアイデアを出すこともできます。

形態分析法

形態分析法はテーマの特徴を切り分けてカテゴリーに分けられそうな選択肢を書き出し、ランダムに組み合わせることでアイデアを得る手法だと言えます。

概要だけでは分かりにくいかもしれませんが、具体的な例で飲食店のケースを想像すると、理解を深めることができるはずです。

飲食店に対して場所や雰囲気、料理というカテゴリーを設定し、場所に駅近くや商店街、雰囲気にアットホームや賑やか、料理に高級や健康志向などを当てはめることができます。

ここからはランダムに抽出を行い、飲食店を展開するときに商店街にある賑やかで健康志向なお店を立ち上げようと計画することが可能です。

ランダムに抽出することで固定観念にとらわれない組み合わせとなり、思いがけない収穫が得られる可能性のあるビジネスフレームワークです。

連想マトリクス

連想マトリクスは2つの変数を用いてアイデアを導き出すビジネフレームワークです。

たとえば、PCの製品という変数にデスクトップやポータブル、ユーザーという変数に一般消費者やプロを設定することができます。

それぞれの変数に応じた製品を考案すれば、一般消費者向けのデスクトップはこういった機能をつけるべき、プロ向けのポータブルはこういった機能をつけるべきというようにアイデアを出していくことが可能です。

実際に製品開発の際に用いられることが多い手法であり、変数に応じた複数の製品を生み出すことによって、多様な顧客のニーズに対応することができるので、結果的に企業の利益の向上に繋げることができます。

製品を1つに絞るのではなく、連想マトリクスを活用して商品を考案することがおすすめです。

親和図法

親和図法はアイデアを言語データの親和性でグルーピングする手法だと言えます。

ブレインストーミングなどを実施するとアイデアが無作為に出されることになりますが、整理する段階でいくつかの項目に分類することになるケースが多いです。

新製品の開発のためにアイデアを無作為に出した場合、強みや基本仕様、価格や販売場所などにアイデアを分類していくことができます。

グルーピングして親和図を作成することができれば、各カテゴリーの中でどのアイデアを採用するべきか検討したり、ビジネスに不適なアイデアを見つけ出したりすることが可能です。

散らばった情報のままでは重要な内容を見逃したり、不要な情報が残ったりする可能性が高いので、この手法でグルーピングすることがおすすめだと言えます。

オズボーンのチェックリスト

オズボーンのチェックリストは9つに分かれた大きな枠のチェックリストに回答するだけで、ビジネスの際に新しいアイデアを生み出すことができるというビジネスフレームワークです。

転用では他の使い道がないか、応用では既存の類似品を応用することができないか、変更では修正や改善を加えるべきか、拡大はサイズアップ、縮小はサイズダウンができないか調査します。

代用は他に代替品がないか、置換はレイアウトや要素、順序を変えるべきでないか、逆転は上下前後左右を変えるべきでないか、統合は他のものと組み合わせらえないか調査しましょう。

偏ったアイデアになってしまう、たくさんの着想が得られない場合は、オズボーンのチェックリストを活用すると良いです。

CVCA

CVCAはビジネスにおけるステークホルダーの洗い出しを行い、そこで生まれる価値の流れを可視化してビジネスモデルをチェックすることだと言えます。

Customer Value Chain Analysisの頭文字からCVCAと呼ばれ、日本語では顧客価値連鎖分析と表現することが可能です。

詳しいやり方は、最初に主なステークホルダーを書き出し、それぞれを矢印で結んで何が流れていくのか記入していきます。

お金や商品サービスなどが一般的ですが、内容ごとに書き込むべき内容は違うことに注意しておきましょう。

販売を例とすると、特に製造から消費者に届くまでの流れが複雑である場合は、CVCAを活用してビジネスモデルを可視化しておくと改善点や変更点を見つけやすくなります。

ランチェスターの法則

ランチェスターの法則は、競争戦略を決定する際に大事なビジネスフレームワークだと言えます。

強者と弱者がそれぞれ取るべき戦略が示されており、高い有効性がある法則として有名です。

弱者の戦略では基本戦略に差別化が掲げられており、ニッチ市場やライバルの少ない市場を狙うこと、顧客と関係を築くこと、切捨集中すること、手の内を読まれないように企業活動を行うことが重要だとされています。

一方で、強者の戦略には直ちに追随が掲げられており、大きな市場で数打てば当たるというスタンスでいること、イメージ広告を出すこと、人や金、情報の総合力で勝負すること、有利なステージへ誘導することなどが大切だとされていることを知っておくと良いです。

この法則に従って企業活動を行うと、成果が出やすくなります。

大企業と中小企業では取るべき戦略が異なるので、これを参考にすることがおすすめだと言えるでしょう。

マズローの5段階欲求

マズローの5段階欲求は人間の欲求を5つの階層に分けたもので、生理的欲求・安全欲求・社会的欲求・自尊欲求・自己実現欲求に分類されますが、これをビジネスに適用させることができます。

自社の製品がマズローの5段階欲求のうちどの欲求を満たす製品なのか判断することが可能ですが、生理的欲求や安全欲求、社会的欲求は外的な満足かつ低次の欲求である、自尊欲求や自己実現欲求は内的に満たされたい高次の欲求であることを理解し、ビジネスに取り入れていくことが大事です。

人々は製品やサービスの購入を通して、潜在的に何かしらの欲求を満たそうとしています。

マズローの5段階欲求を考慮した製品開発を実施すれば、人々の心を満たすような製品が生み出せるようになるため、顧客数や見込み顧客の増加や顧客満足度の向上を狙えるようになると知っておくべきです。

フレームワークのメリット

フレームワークを活用する最大のメリットは、思考時間を短縮できることでしょう。
たとえ複雑化した問題であっても、手順に従って問題を整理して分析できるため、無駄なく思考を進められます。

また、複数人で共通の問題を扱う場合でも、思考の枠組みが共通であればスムーズな議論が可能です。さらに、プレゼンなどのシーンでは分かりやすく説明できるというメリットもあります。

フレームワークのデメリット

フレームワークのデメリットとしては、使い分けが難しいことや、習得までに時間がかかることなどが挙げられます。
まずは、どのようなフレームワークが存在しており、どのようなケースに用いるのかを理解した上で、徐々に使い慣れていく必要があります。

また、フレームワークを使用していると思考が限定されてしまい、新しいアイデアが生まれにくくなる恐れがあることも念頭に置いておきましょう。

まとめ

フレームワークは、使いこなせるようになれば非常に有効ですが、あくまで思考の助けとなるツールであり、正しい答えにたどり着けるとは限りません。

しかし、漠然と問題を考えるよりも、フレームワークを利用して論理的に思考するした方が、問題解決のヒントが見つかる可能性は高まるでしょう。
また、フレームワークには数多くの種類があり、習得が難しいものも少なくありません。

そのため、現在抱えている問題に対して有効なフレームワークを知り、実践しながら少しずつ使い方を覚えていきましょう。

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